EK9/EK系シビックのサービスマニュアルについて

シビックRがいつでも不調なく走れるよう、日ごろのメンテナンスやパーツストックは重要になってくる。プラスして、関係する資料集めも維持のためには必須。というわけで、集めに集めたホンダ純正サービスマニュアルの、簡単な解説。

EK系シビック用サービスマニュアル

1.構造編 60S0310
EK系シビックの構造解説書。1995年9月版で、このときはタイプRの設定が無かったためにEK9に関する記事は一切無し。ついでに、エンジンの解説も3ステージVTECのD型エンジンのみとなっており、SiR系のB型(B16A)の記事はない。コレクション目的以外に、入手する必要性は乏しいと思われる。

2.シャシ整備編 60S0300
メインとして扱うサービスマニュアル。D型エンジンの通常グレード、SiR系のスポーツグレードの二つの記事があるため、合計1,628ページに達し、5cmオーバーの厚みに2.7kgもの重量で持ち歩くのも一苦労。部品の脱着方法は一通り載っているため、使用率は極めて高い。これも1995年9月版なのでEK9の記事はないが、SiR系を読み替えれば対応可能。

どこかの整備工場で使われていたお古で、赤いボールペンでの注釈部分が書き込まれ、SRSエアバッグに関する記事は全てにおいて訂正ページが糊付けされており、信頼性がよりアップ。逆に言えば、訂正されていないSRSエアバッグの記事が存在していることになり、間違ったメンテナンス方法で余計なトラブルが発生する可能性が含まれている。

3.構造・整備編(追補版) 60S0323
タイプRが設定されたことで、EK9用のサービスデータやB16Bエンジン特有の記事をまとめたもの。参照したところで、先のシャシ整備編を読めと誘導されることが多々あり、相互に読むことになる。アイドリング調整や燃圧の基準値、燃料ポンプの吐出量についてはB16A、B18Cとは異なるので、某車系SNSで記載されている数値データに惑わされないようにすること。

4.エンジン整備編B18C 60P7300
B16B単体のサービスマニュアルは存在しない。先の構造・整備編(追補版)には、エンジン本体の整備に当たってはB18Cエンジン用のサービスマニュアルを参照するようにという一文がある。中を読むと、例えばコンロッドキャップナットの締め付けは、トルク管理ではなく伸び量管理で設定されており、特別なエンジンであることがすぐに分かる。

5.マニュアルトランスミッション整備編Y21 60P2100
最も古く、1991年9月版。EK系シビックのS4Cミッションは、EG系シビックのY21ミッションをベースに設計されている。このため、ミッション本体の分解、整備方法についてはY21用サービスマニュアルを参照するよう、シャシ整備編に注釈文が存在する。

6.配線図集 60S0360
配線図はシャシ整備編にも記載があるが、こちらはさらに詳細になっていて、カプラーの形状や装着位置まで載っている。カプラーのピン番号から接続先まで分かるようになっていて、2DIN化やナビの換装作業においては大活躍。電装系をいじる前に参照するようにしてから、後付け感MAXで汚い配線処理にならずに済んでいる。

7.ボディ整備編 60S0330
ボディの修正方法やフレームの構造が事細かに記載されている。「引き出す」「ドリルでもむ」「打つ」「ならす」「削る」という単語が次々に出てきて、このような大規模修繕に至らないよう、慎重な運転になっているところだ。修復だけでなく、防錆対策に関する記事もあり、読んでいて一番驚いたのがこの部分。これまでシビックRに施してきた数々の防錆対策が、実はサービスマニュアルに準拠していた手段だった。

一連の防錆対策が終了した後に、このボディ整備編を入手した。そして防錆に関する記事読んでいたところ、メーカー推奨の手順、全部やっちまったぞ!!と気づいて、素人ながらも防錆しなければならない部分やメーカーの方向性を見通すことができて、密かに喜んだもの。

8.ボディ整備編(追補版) 60S0330Z
EK9の設定で、フレームの板厚がアップして補強されていることや、パフォーマンスロッドが追加されたことが記載されている。合計6ページしかない、同人誌を思わせるような薄いぺらぺらの本。ホイールアライメントの数値も記載があるが、構造・整備編(追補版)と異なった表記が少々悩ましい。

今回掲載したサービスマニュアル以外にも、後期型(GF-)にマイナーチェンジしたことによる追補版が何冊か存在し、応じて総数が増えていくようになっている。旧い車の資料は時間の経過と共に失われてしまうか、恐ろしく高価になってしまうので、先に確保しておいて正解だった。今は持っていない後期型用の追補版も、ゆくゆくは入手したいところだ。追補版も全て揃えることができた。これで前期後期問わず、見比べることができる。

発炎筒について

車には非常用信号の装備が義務付けられており、必ず自動車用緊急保安炎筒=発炎筒が搭載されている。道路運送車両法によって定められている。高速道路の工事規制区間の前から、鮮やかな赤い光を放ちながら燃えている物体を目にすることがあるが、アレが発炎筒。

事故等の緊急事態のときにも、後続車に危険を知らせるために使うことになるが、その設置場所が少々問題あり。使うときは素早く使いたいのに、助手席側の左足付近に引っ掛けられていて、使うまでにはちょっと遠い。考え方によっては、車や事故現場から退避しながら、発炎筒を取りに行くように配慮されているのかもしれない。

燃焼時間も問題があって、5分程度で燃え尽きる。事故が発生したら、直ぐに二次災害を避けながら負傷者の救援、警察や救急への通報を行うことになる。この二次災害の防止のため、後続車や周囲へ異変を察知させようと発炎筒を使ったところで、5分程度の燃焼では全く足りない。一方通行の高速道路なら上流側だけで燃やせばいいが、一般道では対向車にも知らせて安全は確保したい。カーブ内での事故なら見通しが悪く、複数本設置しないと二次災害の危険性が増す可能性もある。経験上、警察や救急に通報しても、現場に到着するまでは20分近く要する。

なるべく長時間燃やし、使うときは運転席からでもすぐに使いたい。状況に応じて複数本を燃焼させる可能性を考えて、発炎筒は標準装備の助手席側足元だけでなく、グローブボックス内にも放り込んでいて、しかも3本。

グローブボックス内の発炎筒

EK9一台で合計4本搭載しており、一本ずつ使っても計算上は20分は燃やせる。状況によっては、応援車両の発炎筒も使わせてもらうことや、事故車両から取り出すこともあり、応じて燃焼時間の延長や周囲へのアピールに繋がってくる。

事故直後の救援の際に、事故車両から取り出して燃焼すべく、使用の同意を求めたときに「発炎筒どこだ!?使うぞ!」「なんですかそれ…」と返されて唖然とした経験もあったりするわけで、公道でハンドルを握るなら、そういった非常用装備の知識は常に頭の中に入れておかなければならない。500円程度で購入できるし、有効期限が切れてもたいてい燃える。複数本搭載しておき、万一に備えておくことは、悪いことではないはず。同時に、三角板も忘れずに。

かつて習った鉄道の事故教育での「発炎筒を炊きながら現場から830mダッシュして信号雷管を30m毎に二ヶ所設置、今度は600mダッシュして現場方面に向かい、そこで後続列車に危険を知らせ続ける」というルール(現在は廃止だっけ?)が今なお妙に頭に残っている。このために交通事故の救援でも、上流側に走って発炎筒を設置していた。車でも異変を察知してからブレーキを掛け、危険を回避するまでにはけっこうな距離を走ってしまうことから、600mとは言わずとも、余裕を確保するために覚えておいて損はない。

安全の確保のためには、一致協力しなければならず、疑わしい時は手落ちなく考えて、最も安全と認められる方法を採らなければならない。元ネタは安全綱領。

今年も残り半分なので

早くも今年末までの走行ペースのプランを立てたり、法定12ヶ月点検の作業依頼内容を考えているところだ。

総走行距離の目標が384,400kmとしているところであり、そのために向こう数年単位の長期的な性能維持プランを組み立ててきた。具体的には車検と法定12ヶ月点検に沿って、四年周期で各重要パーツのオーバーホールを依頼するものだ。

2015年12月:ブレーキホースとデスビキャップ/ローター交換
2016年12月:ブレーキマスターシリンダー及びブレーキキャリパー OH 交換
2017年12月:なし
2018年12月:なし
2019年12月:ブレーキホースとデスビキャップ/ローター交換
2020年12月:ブレーキマスターシリンダー及びブレーキキャリパーOH
2021年12月:なし
2022年12月:なし

こんな具合で依頼パターンを設定しており、EK9に乗り続ける以上は四年周期で繰り返す。

だが、今年の春先に記事にしたように、洗車時にブレーキキャリパーへホイールクリーナーを吹きかけてしまい、表面のメッキを落としてしまうミスをした。見た目の問題だけで、制動には全く問題はないが、今どきの耐食メッキが何年に渡って維持されるのか?という、長期的な観察ネタを失ってしまった。ミスのリカバリーということで、今年の法定12ヶ月点検では、ブレーキマスターシリンダーの再オーバーホールとブレーキキャリパーの交換が確定。現在のブレーキキャリパーは僅か二年で手放すことになるが、目につくエアロパーツ等を損傷した場合、修復しないで新品交換する人だっているしな、それと一緒!と、言い訳をしていたりする。

こうなると、2020年度の予定が2018年度に前倒しになるので、2020年に予定していたブレーキマスターシリンダーとブレーキキャリパーのオーバーホールは2022年にズレる。この点の修正もほぼ完了となる。

そして走行距離。今年中に280,000kmに達したいところだ。そうなると月平均1,600km程度で、日帰りのドライブをこなしてもちょっと辛いが、秋口からは長距離ドライブの予定が今日までに4本組まれており、うち3本が数日で1,500km近くを走るコース。ドライブはまだまだ増えるはずで、月あたりの走行距離が伸びなくても、補正は間に合うはず。

と、ここまで書いていて気づいたのは、旅行のプランニングと一緒の感覚だった。実際の旅行以上に、計画や考えている時間が楽しかったりするアレだ。ある意味ではEK9で月面旅行になるので、そりゃ楽しめるわな。

穴を塞いだ!

右側のフロントサイドアウトリガーの穴をカバーするホールキャップが無く、ついでにエキマニの固定用ボルトも長らく失われていたことを記事にしたのが、6月28日のこと。部品が揃ったので、さっそく装着していく。

エキマニの固定用ボルト装着

エキマニの固定用ボルトを装着し、きれいなメッキのボルトが光る。10年以上に渡って空きっぱなしだったボルト穴は無事で、何事も無く締めることができて一安心。

ホールキャップを装着

フロントサイドアウトリガーにホールキャップを装着し、水の浸入を少しでも防いでおく。

さてさて。
昨日の車いじりの最中に、ケガをした。バール (のようなもの) とピンチバーである部品をこじっていたところ、顔の方向に飛んでしまい、ヒットした顎と口腔内に内出血が生じた。歯茎まで衝撃が及び、歯が折れたかと思ったほどだ。口腔内は人差し指の爪程度に赤黒く腫れており、回復はしばらく時間が掛かりそう。肘や膝にも青あざがあって、無茶し過ぎたかな?という感じ。どうやっても取り外せず、ディーラーに緊急入院、プロの手で対処してもらうことになった。

EK9 ミッションオイルの交換

270,000kmを突破し、今日は10,000km毎に設定している、ミッションオイルの交換の日。オイルサクションガン(注射器型のオイル注入ポンプ)は持っていないので、別の手段でミッションオイルを注入している。

エンジンとミッションが冷えていることが前提となる。まずはボンネットを開いて、エアクリーナーボックスとスロットルの間にあるエアフロチューブを外し、ミッションにセットされているスピードセンサーを外す。

スピードセンサーの位置

そのスピードセンサーは、ミッションケースの上面に装着されている。ラジエターのホースを辿り、サーモスイッチがある部分から、さらに下へ視線を移すと見えてくる。

スピードセンサーはM6のボルトで固定

位置を確認したら、まずはスピードセンサーからカプラーを外してハーネスをズラしておく。スピードセンサーはM6のボルト一本で固定されているので、10mmのソケットと長めのエクステンションバー、ラチェットを組み合わせれば、困難な取り外しにはならない。外したスピードセンサーは精密部品なので、そこらに放置しないでウエスやビニール袋に包んで保護しておくこと。

スピードセンサーを外す

スピードセンサーを外したところ。車体をジャッキアップして、下回りの作業に移る。

オイルドレンボルト

オイルを抜くためのドレンボルトは、ミッション下部にある一際大きなボルトだ。純正状態のボルトはソケットレンチ用の凹状の四角い穴となっているが、鉄粉を積極的にキャッチするため、ATS製のマグネットドレンボルトに交換している。

ミッションオイルを抜く

ドレンボルトを外せば、ミッションオイルが抜けてくる。液体モノは、必ず『先に注入口を開けてから、排出口を開ける』ことを守る。逆の手順で、最初に排出口を開けて、何らかの原因で注入口が開かなくなってしまうと、その時点で不動車となってしまう。このトラブルを避けるため、サービスマニュアルにも注入口から開けることが記載されている。

オイルが抜けるまでは少しだけ時間がかかるので…。

マグネットドレンプラグのチェック

外したマグネットドレンボルトを点検する。10,000km毎の交換でも黒い鉄粉がうっすらと付着しており、シンクロ由来の金色の粒も発見した。鉄粉はキレイに拭き取ることになるが、しゃがんでウエスとブレーキクリーナーでマグネットドレンボルトを磨いている様子は、会社ではお馴染みの光景。精神的に疲れる場面だったりする。

ミッションオイルは完全には抜け切らないので、ポタポタと滴状になったら一通り抜けたと判断している。新品のアルミワッシャー(純正品番:94109-14000)をマグネットドレンボルトにセットして、規定トルクの39N・m(4.0kgf・m)で締める。ここまでくれば、ジャッキアップしていた車体を下ろしてもOK。

シリコンホースを繋いだ漏斗

適当な漏斗にシリコンホースを繋いで、そのシリコンホースの先は

ホースの先にはスピードセンサー用の穴

最初に取り外したスピードセンサーの穴に入っていく。ここから、ミッションオイルを注入する。

ミッションオイルを注ぐ

新しいミッションオイルを自然落下式で注ぐ。注入量は2.2Lとエラい中途半端で、しかもホンダからは4L缶でしか売られておらず、必ず余ってしまう1.8Lの扱いに困ることから、ミッションオイルの交換は基本的にはディーラー任せだったりする。社外のミッションオイルを入れると運転するのがイヤになるくらい、シフトフィーリングが悪化した経験は一度や二度ではないため、ホンダ純正のウルトラMTF-IIIを継続使用中。

本来はフィラーボルト側から注入するが、注入口から溢れてくることが前提となっており、溢れたミッションオイルはあちこちに付着して、清掃や後始末が妙に面倒になってしまう。フィラーボルト用のワッシャーとドレンボルト用のワッシャーが、別部品であることもマイナス点。これらの要素から、スピードセンサー側からの注入のほうがラクだと考える。

規定量を注入し終えたら、スピードセンサーを元通りに取り付け(固定用ボルトの締め付けトルクは9.8N・m(1.0kgf・m))、エアフロチューブを接続すれば、ミッションオイルの交換作業は完了となる。

ディーラーでミッションオイルの交換を依頼すると、工賃を含めて6,000円程度。自前で交換するとなると、4L缶は5,000円でお釣りが来る程度の価格で、プラスしてオイル処理パック代も加えると、ディーラーでの施工と殆ど変わらない価格になってしまう。むしろ、廃オイルの処理の手間、サービスで出される各種飲料の飲み放題、ゴソウダンパーツ調査の手間賃を考えれば、自前交換よりディーラー交換のほうが勝っていた。

穴を塞げ!

EK9シビックRのレポートページを見直していたところ、部品が欠けた状態の写真が見つかり、うわぁ…となる場面がいくつかあった。

例えば、フロントフェンダー内部の防錆塗装をやっているときの写真。

左側フロントフレーム全景

左側については、特に異常はなかったが。

右側フレームのホールキャップがない

右側の写真をよく見てみると、ホールキャップが無いことがしっかり写されていた。ここはフロントサイドアウトリガーとサイドシルへ繋がる穴で、しかも中空構造になっていることから、水が入ってしまうと乾かない限りはなかなか抜けない。インナーフェンダーによってカバーされていたとはいえ、水が入りやすい状態=錆の原因になっていたことは間違いない。タイヤハウス内のホールキャップを再度調べ、失われていたのはフロントの右側だけだった。

95550-25000 プラグ,ブラインド25MM

さっそく、ホールキャップを買って穴を塞いでおく。95550-25000 プラグ,ブラインド25MM 151円。万一、インナーフェンダーを装着していなかった場合、フロントタイヤが巻き上げた水がフロントサイドアウトリガーとサイドシルに流れ込んでしまい、内側から腐食させていた可能性が極めて高かった。冬、塩カルが溶けた水ならばより深刻な事態に陥っていたはずで、長い期間に渡って危ない状態で運用していたことに気づき、さすがに寒気を感じた。

エキマニステーのボルトがない

次はこちら。エキマニの4-2部分をエンジンブロックに固定するボルトがなかった。2007年に納車されてからずっと未装着だったようで、部品庫にもストックしている様子はなかったことから、買おう買おうと思いつつ、ずっと購入手配をしていなかったらしい。先のホールキャップの購入に併せ、同時に発注しておいた。

フランジボルトとスペシャルワッシャー

90451-PE2-000 ワッシャー,スペシャル 11X28 248円、95701-1004008 59円。ワッシャーに関しては部屋のジャンク箱、もしくは会社のゴミ捨て場で見つかりそうなサイズにも思える。値段もそれなりだが、純正品の安心感を考えれば安いもの。

ピカピカの部品一つひとつがパッケージに包まれている姿は、独特の美しさがある。装着前の準備中、パッケージを含めて観賞モードになってしまい、時間を浪費するのは私だけだろうか。

エアコンガスのクリーニング

引き続き、27万キロの定例メンテナンスの日。今回はオイル交換だけでなく、エアコンガスのクリーニングも依頼。もちろん、部品発注とゴソウダンパーツの調査も行った。

2007年12月に納車されて以来、エアコンガスのメンテナンスは僅か二回。一回目は2008年の夏あたりに、ガソリンスタンドでのガスクリーニングと、2015年8月30日にショップでWAKO’Sパワーエアコンプラスを注入しただけ。現在まで、特に効きが悪いというような問題点は無かったが、6月11日の夏本番前の入念点検の際にレシーバタンクのサイトグラスを見たところ、どうも冷媒量が少ないように感じ、それならばとオイル交換時に同時施工となった。

エアコン配管に接続されたホース

エアコンガスのクリーニングマシンと接続されたシビックR。冷媒の配管に赤いホースと青いホースが繋がれている。一旦、全ての冷媒を回収し、不純物を取り除いた上で、不足している分を含めて再チャージされる。作業を見ながら、浮かんだ疑問点をいくつか聞いてみた。

Q:冷媒を抜いたときに、同時にコンプレッサーオイルも抜けるのでは?

A:確かに抜けるので、補充を行う。

Q:真空引きは?今のところ配管のダメージはありそうか?

A:当然、真空引きは行う。配管にダメージがあれば、冷媒を抜いている時点でエラーが出るので、現状では問題ないと判断できる。年式的に現在までクーラーが効いていたならば、大丈夫と言える。

Q:ガス漏れ検知用の蛍光剤の扱いについて。

A:今回は注入しない。今日、冷媒を充填した後、突然効きが悪くなったとして、改めて冷媒を再チャージした際に注入し、そこからのトラブルシューティングとなる。

といった具合。
1990年代末の車は、クーラーがけっこう頑丈で、車体規模の割りに冷媒の量が多く、多少ガスが抜けていようと冷風が作れるそうだ。環境対策の都合から、2000年代に入ってくると冷媒の量は減らされる傾向にあり、少ない量で余裕がないから、抜けてしまうとすぐに冷えなくなる…という話を聞くことができた。

さて、気になるのは冷媒の回収量だ。EK系シビックの場合、グレードに関わらず標準量は600~650gとなっているが、回収できた量は300g強と半分程度。こんな状態でも寒気を感じるほどクーラーは効いており、頑丈ということも納得できる。10年前の一回目のガスクリーニングを行って規定量を充填し、10年で半分程度に減ったということは、だいたい年間30g程度の抜けがある計算。ただし、クリーニングマシンの冷媒回収の重量精度がいまいち良くないそうで、新車でも規定充填量に達しなかった点から、現実的には300g以上の冷媒が残っている可能性があった。

作業終了後の効きチェック。冷媒が規定量に戻ったため、車内環境は涼しいを通り越して、明らかに寒いと感じるレベルになった。これで向こう数年間は、快適な車内環境を維持できるはず。出庫時は大雨が降っていたので、レシーバタンクのサイトグラスチェックとオイル量のチェックは後日行うことにする。

ジャッキアップポイントの点検

27万キロのタイヤローテーションの日。雨粒がガラスに付着しているところなので本降り前に終わらせたく、タイヤを外したら手早く各ブッシュにシリコンスプレーを掛けておき、前後を入れ替えてさっさと装着。汗だくになって終わってみれば、先ほどの雨粒は気まぐれ雨だったらしく、作業続行。恒例のフロアパネルチェックとなった。

アンダーコートの小さな脱落は随時補修していくとして、大きな損傷や内部からの錆に伴う膨張、変色は見られず、一安心。さて、EK系シビックよりも古いDC2系インテグラにおいては、リアのジャッキアップポイントが錆で崩壊する事例が散見されるようになってきた。

EK系シビック3DHのリアジャッキアップポイントその1

EK系シビック3DHのリアジャッキアップポイントその2

リアサイドのジャッキアップポイントが、溶接されているフレームを巻き込むようにして、車体内側に折れてしまうようだ。このあたりはサイドシルとアウターとインナーの各パネル、リアフレームを連結する強固な構造になっている。折れ方からして、サイドシル内部から錆が進行してボロボロになり、周辺に広がっていったと思われる。

DC2系にボディ構造が近いEK系においても他人事ではなく、今回はカメラを突っ込んで片っ端から撮影して簡易点検…良好なり。梅雨が終わって夏本番のシーズンに突入したら、リアの内装を外しての入念点検、防錆剤の追加注入になりそう。手探りでの防錆対策を行ったのが5年前の夏なので、状態の経過観察を行うにはちょうどいい頃合だ。

ここしばらく、思い描いた経年対策が立てられないことや部品の適合ミス、ダメにしてしまうような失敗が続いている。おかげで5桁の損失になってしまったが、悔やむ暇はない。これも一つの勉強代だ。

ボルトの交換、ECUの廃棄

昨日のフィット整備の影響から、腹筋と背筋に痛みあり。姿勢を保つために、意識して筋肉を使っていたので想定内。

さて、ラジエターとコンデンサーの保護のため、フロントバンパーのグリルをメッシュ化しており、固定はブルーアルマイト加工されたアルミ製ボルトだった。銀色のバンパーに鮮やかなブルーのボルトはけっこう目立ち、八重歯と名づけられていた。

青色のボルト

アクセントみたいなものかもしれないが、ふとボルトを交換してみようと思い立つ。バンパーの色に合わせて銀色…未着色のアルミボルトを購入し、交換して様子を見る。

銀色のボルト

明るい銀色で、これはこれで目立つような気がする。時間の経過と共に、汚れて目立たなくなることを期待して、当面は銀色のボルトを継続使用することになった。

小ロット専門の工場へアルミ製のM8トラスネジの作成を依頼してみたところ、4本で15,000円近くの見積もりとなった。現在はちょっと手が出ないが、遠い将来、こういったメーカーにワンオフのパーツ等も相談することも視野に入れる必要がありそう。

6月9日に、それまで使っていたECU(1998年春製造)から、予備のECU(1997年秋製造)に交換。外したECUは経年に対する改造ベースに転用し、実際に手を入れてみたが、基板の一部に重大なダメージを与えたことや部品の選定がオーバースペック過ぎてしまい、逆に長期使用には適さないものになった。危なくて使えたものではないので、レアメタルのリサイクル行き(廃棄)。

270,000km

ECUを代わる代わる交換して試運転しているうちに、270,000kmに到達。前回(265,000km時)のオイル交換後に注入し過ぎが判明し、300cc程度抜いて量を微調整している。規定の5,000kmを走る中で、エンジンオイルをどれだけ消費するかは常に注意を払っているが、オイル量を派手に動かしたことから、今回は未調査とした。

クーラーの点検とか

車齢に応じて、20年に達したEK9シビックRのクーラー系統は、今のところ配管のダメージに伴うガス抜け、コンプレッサーの動作不良は発生していない。冬場でも週一回、5分程度はコンプレッサーを動作させ、内部の潤滑油が循環するよう心掛けており、これが現在の快調な状態に繋がっているのかもしれない。

毎年、夏本番を迎える前に、クーラーの入念点検を行っている。と言っても特別なことではなく、日常点検レベル。エンジンを止めた状態で、まずは補機ベルトにたるみや傷がないかチェックし、次にアイドリング状態でクーラーを全開で動作させる。コンプレッサーの電磁クラッチがON/OFFする際、異音や妙な振動が発生せず、正しくアイドルアップするか。コンデンサーの冷却ファンが正しく回っているか、室内側では冷風はちゃんと出ているか。クーラーの配管に軽く触れてみて、熱いパイプと冷たいパイプにハッキリと分かれているか。

そしてクーラーレシーバタンクのサイトグラスを見て、適正な冷媒量になっているか。ここだけはいつも苦労して、そのサイトグラスは長年の汚れですっかり透明度が失われており、点検窓としての役目を果たしていなかったりする。ガラスそのものが変色しているような状態で、LEDライトを当てて3分近くじっと見つめて、目が慣れてきたころにようやく判断できる。

レシーバタンクの透明度が失われたサイトグラス

灰色と化したサイトグラスで、冷媒量が適正か否かの判定がとてもやりにくい。写真撮影時はクーラーが動作しており、気泡が勢いよく流れて行く様子が微かに見えたので、冷媒は多少なりとも抜けているのかもしれない。ディーラーにて冷媒のリフレッシュサービスがあり、オイル交換時に併せて依頼。かつてはエアコン関係の仕事もやっていたことから、実車ではどのような作業が行われるのか、けっこう楽しみ。

その他、『フロントバンパーグリルにメッシュを取り付ける』を加筆修正した。