タミヤTG10-Mk.1にFS-12FXエンジンを搭載しようと思っても、そのままでは搭載できない。リコイルスタータが厚すぎるのと、ドライブワッシャーが存在しないためだ。

リコイルスタータが厚いため、燃料タンクに押されるかたちでエンジンが後方にズレてしまう。エンジンマウントのネジ穴は赤い線、シャーシのネジ穴は黄色の線で示した。

クランクシャフトはテーパーコレット仕様で、両面Dカットされていないため、これまでのドライブワッシャーが使えない。このままフライホイールを装着することは可能だが、フルスロットル時など大トルクがかかった場合、滑ってしまう。タミヤTG10-Mk.1にFS-12FXエンジンを装着するには、リコイルスタータを薄くし、テーパーコレットの代わりを用意する必要がある。

そこで準備したものとして…。
タミヤから、
19804208-000 TG10-Mk.2SG用ウェーブワッシャー×1
(5mmと7mmがセットになって1個になっている。写真で「個数2」になっているのは、予備品としてもう1個買ったため)
写真は撮影していないが、
17684378-000 FS18SR/12SWG リヤアダプターガスケット×1
17684136-000 FS-12SW,18S リヤアダプタ取付ネジ(4)×1
17684380-000 FS-12SWG リヤアダプター×1
の合計4点を入手した。

↑これだけ揃えて、使用部品はわずか2つ…。
小川精機製MAX-12TG-Xの補修用パーツから、
21411400 スターティングシャフト×1
73008000 N1リコイルスタータ一式×1
その他、パイロットシャフト、フライホイール、クラッチ、クラッチベルについては、TG10-Mk.1用のパーツをそのまま使う。
※検証したところ、MAX-12TG-Xのリヤアダプターは、FS-12FXには大きすぎて使えなかった。このことから、リヤアダプター、ガスケット、スクリューはタミヤのFS-12SWG用を使う。

レインボープロダクツ製アルミストッパー内径7mm×1(1パッケージ2個入り)

FS-12FXの小改造に伴う、唯一の懸念部分がココ。コンロッド大端部と、クランクシャフトの連結部分。スターティングシャフトと接触するピンが別パーツ化されている。

ご覧のとおり、クランクシャフトからピンを外すことができる。最高速時(数万回)において、ピンが脱落するとクランクケースの中で大暴れし、エンジンブローの原因になってしまう。アイドリング時でもかなりの回転数なので、簡単な脱落防止策を施しておく。

21411400 スターティングシャフトに写真のようにアルミテープを貼って、ピンの脱落防止策とする。この状態で1.5L近くの走行をやってきて、問題は一度も発生していない。

リヤアダプターにガスケットを装着し、リコイルスタータをエンジンに組み付ける。MAX-12TG-Xの分解説明図を参照すればOK。

アルミストッパーは、段付き加工側をベアリングに向けて取り付ける。次にフライホイールのスリップ防止用として、TG10-Mk.2SG用ウェーブワッシャーを装着する。ウェーブワッシャーは5mmを使用し、7mmは使わない。そしてフライホイール、パイロットシャフト、クラッチ、クラッチベルはこれまでと同様に取り付ける。

シャーシに搭載すれば完成となる。切削を伴う加工は一切していないのに、ピニオンギアとスパーギアの位置はぴったり。走行後は、アルミストッパーのイモネジの緩みを必ずチェックする。イモネジへの緩み止め塗布も効果的。
たぶん何とかなるはず…という勢いだけでやってみたら、見事に完成してしまった。リコイルスターターはポン付け交換ながらも、今のところ破損等のトラブルは一切起きていない。タミヤTG10-Mk.1に搭載できるエンジンは、側方排気、遠心クラッチ、リコイルスタータ仕様に限られている。この組み合わせの12クラスエンジンは姿を消してしまい、FS-12FXが実質最後のエンジンになると思う。今回のチューンは旧型(基礎設計は1990年代)のTG10-Mk.1が、これから先も現役で走り続けられる大きなきっかけになった。