新潟県柏崎市にある『草生水献上場(くそうずおんじょうば)』では、現在でも石油が湧いているそうだ。片道300km程度ならすぐなので、ドライブがてらひとっ走りして、日本産の石油を見に行くことにした。
北陸道西山ICから降りて、西山町妙法寺方面、r393を走るとすぐに出てくる青い看板。

草生水献上場への案内看板は、古印字フォントで迫力が増している。

石油街道とは立派な名前だが、実際は集落の裏道という雰囲気。

さらに進むと、草生水献上場まで1kmという看板が出てくる。すれ違いスペースが殆ど無く、崖に面した道でガードレールすらないのにKAIDO。酷道や険道を走り慣れている人なら、どうってことのない道だ。

短い距離ながらも、今年一発目の酷道走行となり、狭く荒れた道を楽しむ。帰り際に、地元住民の農作業と思わしき軽トラが来てしまい、すれ違いが極めて困難な場所で対向車と出くわす運のよさに唖然。

草生水献上場前には、小さいながらも駐車場のような広場がある。ここから先は、徒歩…といっても、一分程度で現地に着く。

草生水献上場の歴史案内を見る。天智天皇の時代、つまり飛鳥時代まで遡る。案内では『「越の燃土、燃水とを献ず」と日本書紀に書いてある。』と記されている。
燃土(もゆるつち、ねんどではない)は天然アスファルト、燃水(もゆるみず)は石油。正体が分からないナゾの黒くて臭い水が湧いており、くさいみず、臭い水。これが転じて、くさみず、くそうずと変化していき「草生水」という当て字になって、今に伝わるそうだ。
そして、天智天皇へ天然アスファルトと石油が献上される…という流れ。灯火用の燃料や防腐剤としての使われ、また時代によっては、採掘権を巡って争いがあったようだ。

草生水献上場に到着。東屋があって、休憩もできる。くさいみずのイメージから、石油のニオイがあるかな?と期待したが、微かにニオイがある程度。むしろ、自分で発した屁のほうが臭い。

東屋の反対側から見ると、池というか沼というか。足元は黒と茶色のドロドロした液体が溜まっており、これが湧き出ている石油らしい。触ってみると、ベタベタした油そのもの。

第一印象は、ドラクエに出てくる毒の沼地。池の底のあちこちからポコポコと泡が出ていて、これは石油ガスのようだ。

黒い物体はタール状になった石油か。写真右下では、ガスと石油が現在進行形で湧き出ている。

水面では、虹色に輝く石油が光る。以前、シビックRがオイル漏れが続いていたころ、雨の日に走ると路面にこんな色の輝きがずっと続いていた。
石油だけに足元はとても滑りやすく、靴の裏に付着してしまえば車の運転にも支障が出る。なるべく油気のないところを選びつつ、噴出池の周りをうろうろして探索終了。

草生水献上場の麓部分、r393沿いには石油資源開発株式会社所有の妙法寺採収基地(妙法寺B基地)もある。新潟県は国産天然ガスの生産拠点であり、この妙法寺採収基地の地下にはパイプラインが設置されているとのことだ。
パイプライン輸送は中東地域やロシアのイメージが強いが、日本にも設置されている。新潟県や宮城県が有名どころだが、新潟県から首都圏へ送り込んでいたり、火力発電用に神奈川県川崎市と千葉県富津市が東京湾の海底で接続されている等、探せばけっこうある。
総走行距離は630km、総合燃費は18.8km/L。北陸道西山IC近くのガソリンスタンドから、自宅近くの定例給油スタンドまでの区間燃費では、リッター20を再び達成。しかもエアコン使用、渋滞、眠気を飛ばすためにアイドリングしたまま15分程度の仮眠を行って、この成績。29万キロ目前とは思えないコンディションで、更なる低燃費を出せる可能性を秘めている。以前出した20km/Lは、まぐれではない。