発炎筒について

車には非常用信号の装備が義務付けられており、必ず自動車用緊急保安炎筒=発炎筒が搭載されている。道路運送車両法によって定められている。高速道路の工事規制区間の前から、鮮やかな赤い光を放ちながら燃えている物体を目にすることがあるが、アレが発炎筒。

事故等の緊急事態のときにも、後続車に危険を知らせるために使うことになるが、その設置場所が少々問題あり。使うときは素早く使いたいのに、助手席側の左足付近に引っ掛けられていて、使うまでにはちょっと遠い。考え方によっては、車や事故現場から退避しながら、発炎筒を取りに行くように配慮されているのかもしれない。

燃焼時間も問題があって、5分程度で燃え尽きる。事故が発生したら、直ぐに二次災害を避けながら負傷者の救援、警察や救急への通報を行うことになる。この二次災害の防止のため、後続車や周囲へ異変を察知させようと発炎筒を使ったところで、5分程度の燃焼では全く足りない。一方通行の高速道路なら上流側だけで燃やせばいいが、一般道では対向車にも知らせて安全は確保したい。カーブ内での事故なら見通しが悪く、複数本設置しないと二次災害の危険性が増す可能性もある。経験上、警察や救急に通報しても、現場に到着するまでは20分近く要する。

なるべく長時間燃やし、使うときは運転席からでもすぐに使いたい。状況に応じて複数本を燃焼させる可能性を考えて、発炎筒は標準装備の助手席側足元だけでなく、グローブボックス内にも放り込んでいて、しかも3本。

グローブボックス内の発炎筒

EK9一台で合計4本搭載しており、一本ずつ使っても計算上は20分は燃やせる。状況によっては、応援車両の発炎筒も使わせてもらうことや、事故車両から取り出すこともあり、応じて燃焼時間の延長や周囲へのアピールに繋がってくる。

事故直後の救援の際に、事故車両から取り出して燃焼すべく、使用の同意を求めたときに「発炎筒どこだ!?使うぞ!」「なんですかそれ…」と返されて唖然とした経験もあったりするわけで、公道でハンドルを握るなら、そういった非常用装備の知識は常に頭の中に入れておかなければならない。500円程度で購入できるし、有効期限が切れてもたいてい燃える。複数本搭載しておき、万一に備えておくことは、悪いことではないはず。同時に、三角板も忘れずに。

かつて習った鉄道の事故教育での「発炎筒を炊きながら現場から830mダッシュして信号雷管を30m毎に二ヶ所設置、今度は600mダッシュして現場方面に向かい、そこで後続列車に危険を知らせ続ける」というルール(現在は廃止だっけ?)が今なお妙に頭に残っている。このために交通事故の救援でも、上流側に走って発炎筒を設置していた。車でも異変を察知してからブレーキを掛け、危険を回避するまでにはけっこうな距離を走ってしまうことから、600mとは言わずとも、余裕を確保するために覚えておいて損はない。

安全の確保のためには、一致協力しなければならず、疑わしい時は手落ちなく考えて、最も安全と認められる方法を採らなければならない。元ネタは安全綱領。