再使用はしない方向で

先日の記事で、転売屋をイメージして部品番号を隠した状態で掲載したこの写真。

ホンダ純正フロントストッパーボルト

部品本体と部品番号を並べた、いつもの構図での撮影。

90131-ST7-000 ボルト,L.フロントストッパー

部品番号は90131-ST7-000 ボルト,L.フロントストッパーとなる。

エンジンマウント系のパーツカタログ

エンジンマウント類のパーツカタログ上では、11番になる。

現在、9番の左側フロントストッパーに亀裂が入っており、基本はココを交換すれば終わる。しかし、フロントストッパーに締め込まれているボルト…90131-ST7-000は、1番のコンプレッサーブラケットに強く締め込まれており、さらに力の入れやすい作業姿勢を取ることが難しく、なかなか緩めることができなかった。

ようやく緩められた時には、ハンマーの打撃やスパナで強引に回した痕跡が残ってしまい、これ以上の使用は危ないと判断。フロントストッパーだけでなく、このボルトも途中で交換した経歴がある。

この経験から、今回もボルトも手配しておいたほうがいい考え、同時に発注したもの。長年使用したボルト類は、経年によるサビや振動、脱着のストレスでねじ山が傷んでいることがあり、再使用するとうまく締められないこともある。純正ボルトは数が多くなると決して安くはないが、買っておいて損はない部品。

変更もなるべく記載

もう少し続くよ純正部品の部品番号ネタ。

純正新品未開封ホンダ純正アッパーマウント

先日例として取り上げた純正アッパーマウントの画像。転売屋が行うような、部品番号にモザイクを掛けてみた。

51675-SR0-004 ベース,ダンパーマウンティング

こちらが元画像。51675-SR0-004という部品番号が設定されており、一個2,000円程度だった記憶がある。

手元のパーツカタログでは51675-SH3-024で記載されている。この番号を持ってディーラーで注文を出すと「部品番号が変わっていますねー」と口頭で説明され、変更後の部品番号…51675-SR0-004で納品されることになる。

ディーラーや部品販売店では部品の検索システムがオンラインで接続されており、在庫状況、価格、現行の部品番号が出るようになっている。変更前の部品番号を出すと、変更後の部品番号でアナウンスされる仕組みはここにある。

当Webサイトで公開しているレポートを読み、さらには内容を印刷するなりスマホに表示させるなりしてディーラーに出向き、同じ部品を注文できた…といった報告が来ることは一度や二度でなく。こうなると、部品番号に変更があったことも記載し、読者に配慮しておくのがベスト。もう一つ、記事の訂正や加筆といった作業をする間に、この部品番号ってなに?と自分自身が分からなくなることもあり、その対策も兼ねている。

これまでレポート内に記載した多くの部品番号について、変更があって修正を加えるとなると、さすがに厳しいものがある。二度目、三度目の再発注で変わっていたことに気付けば、その都度書き換えていくようにしている。

それにしても、このアッパーマウント。1980年代終わりのグランドシビック/CRXから2000年代のS2000まで使われている息の長いパーツのようだ。現在はアメリカ製となっているが、グランドシビックやスポーツシビックで使われていた時代は、どこで製造されていたのだろうか。

続、デスビのイグナイターメモ

2018年末にデスビのイグナイターメモという記事をアップしている。

デスビ内部に組み込まれているイグナイターは故障原因の筆頭となることが多く、実際に壊した経験から対策を考えることになった。ついでに、財布へのダメージ…支出も抑えようという趣旨も含め、あくまで自分用のメモとして書き上げた。

さらに年数が経過して2023年。長らく供給されていた純正イグナイターが欠品となったようで、万一故障すると非常に厄介な事態に陥る。手元に予備品があるにも関わらず、どうにかできないか?と調べるあたり、二重、三重に行うバックアップ手段の一つだろう。

対策として、例えば芋芋研究所さんのほうでは、ドイツHÜCO(ヒューコ)製のイグナイターを使う方法が紹介されている。気になるイグナイターの価格は通販で16,000円とのこと。

HÜCO(会社名としてはHUECO Automotive GmbH)は、日立オートモティブシステムズ株式会社の欧州事業総括会社である日立オートモティブシステムズヨーロッパGmbHが子会社化→2012年1月6日のニュースリリース。後の日立Astemoになる経緯から、怪しい中華製イグナイターよりは信頼性が高くなる。

次の対策案が、じけんいちのページさんで紹介されているニデックエレシス製(ホンダとNECの合弁会社で2014年3月にニデック…旧日本電産グループが買収)のイグナイター(MC-8132)を使う方法。

こちらは06302-PT2-000としてホンダの部品番号が設定されており、いつものWeb通販サイトでは一時的な品切れながらも注文が可能。今も買えることに驚かされる。

06302-PT2-000

このとおり。物太郎で買わず、この部品番号を提示してディーラーや部品販売店で買うならもう少し安くなり、そして早く入手できるかもしれない。

日立のイグナイターと最も異なる点は、その形状。エレシスのイグナイターは全長が僅かに長くなるが、ケース内に収まるのかどうか。先のじけんいちさんの記事内には『EG6、DC2、DB8、EK9で動作確認できたとのこと』と書いてあるが、その後の更新が止まっていて、組み込めて使えたのか結末が分からないのがネック。

最後にX(旧ツイッタ)で、coupeさんのポスト。ゴソウダンパーツ、日立のイグナイター、在庫限り?と、非常に興味を惹かれ、実際に手配してみる。確かに在庫はごく少量、ギリギリのところで購入できた。

ホンダ純正06300-P2E-305

06300-P2E-305という部品番号から、重要特殊部品、サービスキット系パーツに属すると思われる。それでも価格は高めで18,000円近くになり、本来の純正イグナイター、30130-P73-A01の定価を上回る。

中には英文の紙が同封されており、アメリカ市場とカナダ市場向けの製品、説明書を読めといったことが記されている。

06300-P2E-305の中身は日立E12-303

気になるイグナイター本体は、日立E12-303だった。これで未使用のE12-303が二つストックされることになったが、悪くはない。

その他、大阪にあるチューンショップ、株式会社アスランさんからは、デスビのオーバーホールキットの販売がスタートした。まとめて対処したいなら、相談するのも手段の一つかもしれない。

厄介な事態に陥ったところで、一つひとつの情報を積み重ねていくと、問題が解決できそうな雰囲気が見えてくる。但し、それなりの支出は覚悟しなければならず、資金力が求められる。今後も部品の供給が続くわけではないので、まずは部品だけでも確保しておくという決断力、予防保全的な思考も必要になる。部品が壊れてから行動し始めても、すぐに代替品は入手できない。

基本は公開継続で

ときどき、ネット上に純正部品の部品番号を掲載する是非について、見かけることがある。転売屋のネタになるというのが最もな理由で、純正部品を購入→オークションで純正かつ『廃番(盤)』『希少』『レア』といった目につきやすい表題を付けて、販売価格よりも高価で出品→落札されるのを待つというもの。

ディーラーや卸業者から正規購入できる純正部品が転売され、しかも高価設定。それが転売屋の収益に繋がるという点で不愉快で、どうにか抵抗するための手段として、部品番号は掲載しない…という考えなのかもしれない。

出品ページに掲載される写真は、基本的に以下のような編集が加えられていることが多い。

純正新品未開封ホンダ純正アッパーマウント

純正部品のステッカーに記載されている部品番号が消されているパターン。上の写真ではモザイクとしたが、白色や黒色といった単色で塗りつぶされていたり、一部の文字列のみが見えなくなっている場合もある。写真そのものは当Webサイト内から無断転載し、さらに部品番号やクレジットを消していることが少なくない。

もう一つ。

ホンダ純正フロントストッパーボルト

部品本体でステッカーを隠しているパターン。わざわざ開封して撮影しているあたり、この開封済みの部品はどうするのか、個人的には気になるところ。

こういった転売が起こりうる現状を憂慮することは理解できる。しかし、この時代においては隠し事こそチャンスになってしまう。それよりもネットリテラシーを高めて自衛していくとか、転売屋に関する情報を積極的にアップして、少なくとも身の回りへ注意喚起を行うといったかたちで、抵抗していくのも手段の一つだと思う。

プラスして、ネオクラ車という枠組みに当てはまる90年代の旧い車を維持するにあたっては、情報を調べる、探して見つける、理解するといったスキルが重要になってくる。これがないと、先の転売出品に釣られやすくなってしまうもの。

以上の背景を踏まえつつ、当Webサイトの方針としては、インフォメーションページに記載しているように部品番号は基本的には掲載し、非公開にするつもりは一切ない。

この方針を継続する理由は、過去の腹立たしい経験によるもの。

今は昔、無料レンタルサーバが多数設置され、応じて個人のホームページが林立していた時代。検索エンジンも今のように優秀ではなく、データを収集するロボットがクロールしていないページは数多く、Webサイトやページを渡り歩いていくことが求められていた。

数少ない純正部品の情報を探してリンクをどんどんクリック、あちこちのページを参照し続ける。求めていた情報がいよいよ目前に…!と思ったところに、『ここで使用した部品の情報が欲しければメールにて相談してください』『情報はタダではないです』『ここから先は公開していません』というオチは当たり前のようにあり、以前も書いたが、自分だけが情報を知っているという特別感と優越感に浸りたいがための、嫌味のある締めだった。

Webサイト内に併設されているBBS…掲示板には管理人を囲う取り巻きが多くいて、下手に聞こうものなら「教えてクンかよ」と一蹴されるような環境だったりした。

部品情報を入手することが難しい時代だった関係もあるが、こういうヤツらのWebサイトのような、イヤミったらしいページは絶対に作らぁんッ!!!という魔王ハドラーの如き方針が、当Webサイトの基本設計に繋がる。今どきの転売屋云々ではなく、あの腹立たしさを再現するわけにはいかない。ちなみに、あれだけ多数あった嫌味なWebサイトは、無料レンタルサーバの閉鎖に伴って、ほぼ全てが消え去っている。

当Webサイトは、いわば個人のホームページ、ネット界の限界集落に位置するようなレベル。わざわざ訪れるだけでなく、長い文章を読んでくれているのだから、何かしら得てもらうことは御礼の一つでもあるわけで。せっかくの趣味車、少しでも長く維持するためには、情報は多く持っていたほうがいい。

EK9シビックRだけでなく、他メーカーのあらゆる車種のオーナーからの、当Webサイトの内容が役に立ったという連絡は、モチベーションの維持に繋がっている。多謝。

パッチは5ヶ所

自転車のタイヤがパンクしたことは先日書いた。空気漏れは本当にゆっくりだったことで空気の注入を繰り返し、修理は先延ばしを続けていた。

午前中は寒くて強風で、これはパンク修理どころではないねぇとひとまず先延ばしモード。昼過ぎになると風が収まり、太陽に照らされて暖かさが感じられる気候になった。これでパンク修理を行いやすい条件が揃う。

せっせとチューブを外して、バケツに水を張り、穴を探すとすぐに発見。穴はトレッド側ではなく、リム側に近いところにあった。異物が刺さったのではなく、チューブがタイヤの中で変形した傷によるもの。タイヤ交換のときに、うまく収められていなかったのかもしれない。

穴周辺に折り曲げ傷はなく、パッチを当てる修理は可能。しかし、用意したパッチは期限切れのものしかなく、ある種の博打か。いや、過去にも期限切れパッチでパンク修理をしており、大丈夫だろうという謎の自身で修理を続行。

それにしてもパンク修理の痕跡が多いこと。既に4ヶ所のパッチが当てられており、これで5か所目になる。そろそろ交換する頃合いかもしれないが、破裂やパッチ部分に傷が入ったわけではないので、もうしばらくは使い続けることができる。

チューブの変形による再パンクを防ぐため、丁寧にチューブをタイヤ内に収めて、何度も確認。リムとタイヤをセットすれば作業完了。パンク修理に要した時間は15分も満たない。自転車店に任せようと思ったりもしたが、コスト削減の意味も含めて自分でやって正解。

使い終わった保険証とか

任意保険の契約が2024年分に切り替わり、2023年分の旧保険証を車から降ろした。

保険会社は、保険証に使う紙の節約でエコ対策なんて言っているが、実態は印刷費をはじめとする用紙代、郵便局に支払う輸送費といった各種経費を節約したいだけのこと。スマホによるデジタル保険証になれば、データのやり取りだけで済むので節約になるのかもしれないが、デジタル時代の今こそ紙に勝るものなし。引き続き紙ベースの保険証をチョイスすることになる。

と、同時に期間が終了した自賠責の保険証はどうするのか、ふと疑問に思う。ざっと調べてみると、処分して構わないという記事が次々に出てくる。考えてみると、契約期間が過ぎた任意保険の保険証は処分しつつ、一方で自賠責の保険証が溜まり続けるのは変だろう。2023年12月の車検で自賠責の継続手続きが行われ、新しい保険証はセットされている。それ以前の期限切れ保険証も片付けることになった。

期限が切れた自賠責の保険証

時代の流れと共に、保険証の用紙がだんだんと豪華になっている。A5サイズは変わらずとも、A4サイズを二つ折りにして記載事項が増えて、コピー防止の細工が施されるようになっている。保険料もけっこうな差があることが分かり、最も高いときで31,730円、逆に現在が最も安くなっていて17,650円となっている。安いに越したことはないし、そのためにはハンドルを握る各ドライバーが事故を起こさない、事故に巻き込まれないような、慎重な運転を行うのが原則となる。

降ろしたことで、保険証の収納パックがスッキリ。併せて、同封されていた領収書も片付けていくと、不要な書類をかなり溜め込んでいたことが判明。今後は、このあたりの管理も忘れずに行いたいところ。

SLIMは月を持ち上げているんだ!

1月20日、JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」が月面に着陸。着陸ができたものとされ、テレメトリーの取得はできているが、太陽電池の発電ができていないとかで、詳細な情報は25日を目途に公表するとされていた。

そして本日。予定通りにプレスリリースが公開され、そこには撮影されていたSILMの現状写真が記載されていた。

LEV-2「SORA-Q」が撮影・送信した月面画像、JAXAより引用

▲画像は、JAXAのプレスリリース:変形型月面ロボットによる小型月着陸実証機(SLIM)の撮影およびデータ送信に成功より引用。

モノクロな視界が広がる月面に、金色に輝くSLIMの機体がしっかりと撮影されている。しかし、その姿勢が極めてインパクトが強い。これを見た瞬間「江頭2:50の3点倒立じゃん!」と思い浮かんだのは私だけではあるまい。写真左下で大きく撮影されている物体は、変形型月面ロボットLEV-2のホイール。

3点倒立、いや逆立ちするような姿勢になった原因は2基あるメインエンジンのうち、片方が脱落して姿勢制御が困難になった影響によるものとされる。確かに、あのライブ中継を見ていた時、エンジン出力が大きく落ち込んだ瞬間を見ており、通常のスロットル制御だと思っていたが、まさかエンジン本体が物理的に落下していたとは。ホバリングとされているのに、どんどん高度が下がっていった挙動は少々違和感を覚えたが、全ての辻褄が合った気がした。

着陸地点は目標の約55メートル以内で、ピンポイントでの着陸技術を実証し、世界初の快挙。これまでの月面探査は降りられる場所を探して着陸していたが、これからは降りたい場所に着陸することが可能になる。金がない、人員も少ない、チャンスもないという悪条件だらけの日本の宇宙開発だが、まだまだ発展できる。追い詰められてから強くなるサイヤ人気質かもしれない。

60点と評価した國中先生は「63点」にアップした。機体の太陽電池に太陽光が当たり、発電できるようになって探査可能になった場合、さらに加点されるのだろうか。

あれ空気?

その日一発目に自転車に乗る前は、前後のタイヤを人差し指と親指で軽く掴み、空気圧をチェックするのがルーティン。フロントはOK、リアは…?随分空気圧が落ちているような?昨日、空気を入れたのに?

この時点で、リアタイヤがパンクを起こしていることは間違いないと判断。タイヤのトレッド面に異物が刺さっている様子はなく、バルブから空気が漏れている様子もない。チューブに何かしらの異変が起きているようだが、ひとまず空気を入れ直すとしばらくは走れるから、まとまった時間が取れるまでは携帯用の空気入れを持参するとして。典型的なスローパンクチャーだろう。

近所の自転車店に出向こうかと考えてしまう。クソ寒い中、パンク修理のためにバケツに水を張るという、下準備の時点で億劫に。ただでさえ手荒れで細かい出血が多い中、余計に手を濡らしながらチューブの穴を探すというのもしんどい。こうなってくると、自転車店でパンク修理してもらうのことは、スマートな解決手段にはなるが。

いや、ネガティブな要素ばかりを見ては最もダメなパターン。週末は少し気温が上がるらしいので、次の土曜日にパンク修理すればいいか。

通勤ルートは片道10km程度で、その殆どを車道を流す走り方。これで問題なく走破できるほどの、ゆっくりとした空気漏れだ。行きと帰りそれぞれで空気を入れ直すことが続くことになる。

二次災害で深刻化

東北・上越・北陸新幹線で輸送障害が発生。いったい何事かと第一報を斜め読みしてみると、上野駅と大宮駅間で架線が切れたそうで、当該編成はW7系。しかも「舟体(ふなたい)落としてんじゃん!」。

さらには「感電が発生したって!」。はて?感電?え?

どうやら復旧作業中の作業員が感電したそうで、その電圧は25,000V。ここまで高電圧になると、電線に2mまで近づくと感電する。それはともかく、なぜ感電したのか。典型的な二次災害になってしまい、事態は厄介な方向へ。一旦は停電したであろう電源が、なぜ突然復旧したのだろう。詳しい発表はなく、まずは作業員の後遺症のない回復を願いたいところ。

鉄道の電力関係を対処するときは、電力供給側と何度も打ち合わせ、入念な確認を行いながら電気を止め、万一電気が来ても即ブレーカーが落ちるようにアースしておく。本当に停電状態になっているのか検電調査があり、高電圧に耐えられるような防護用具を身に着けるとか、監視役を立てておくといった、感電事故を起こさないような手段を積み重ねている。

そして危険区画に絶対に誰もいないこと、全て安全であることが確認してからでないと、送電を再開することはできない。

が、実際に感電による二次災害が起きている以上は、作業手順不良や確認不足があったことは明白。架線が切れたとか舟体が落ちたことよりも、感電事故の方が重大事象になってくるだろう。

作業現場側と指示担当側が、動きや情報を共有して、連絡を密にしていないことが浮かび上がってくる。この『報告、連絡、相談』の基礎ルールが全く機能していなかった実例として、京浜東北線の川崎駅で列車脱線横転事故がある。2014年2月に発生しており、もう少しでちょうど10年になる。

渋谷駅の大工事で絶賛されつつも、こうした事故を起こしていては評価も帳消しになってしまう。部署が違うとか、担当は別といった言い訳があるかもしれないが、傍から見れば同じJR東日本という会社になるわけで。1:29:300でお馴染み、あの法則に照らし合わせてみれば、そろそろ1の重大な事象が起きてしまう。これだけ事故が増えてきていると、事故は起こらない前提という社風が感じられる。

間違いなく他山の石となる今回の二次災害。しばらくすれば、鉄道事故調査報告書が公開されるだろうから、それを読めば詳細は把握できると思われる。

音を聞きながら

先日の土日は分厚くて低い雲が空に広がっていたおかげで、羽田空港のエンジン音がよく聞こえていた。最も目立つのがANAのボーイング777…プラット&ホイットニー PW4000系の機種で、スプールアップのときに「ポー…ン」とも「ボー…ン」と聞こえる、ほら貝や瓶の共鳴音のような音が1~2秒鳴り、間髪入れずファンの低音が響く。

冬場は空気が冷えており、音が上空に逃げにくく、遠くまで音が届く。特に冷えてくる夜ではこの現象を感じやすくなるが、実際は雲の多い昼間でも離れた位置の音が聞こえてくることは多々あり、今回のエンジン音は雲による影響だろう。

JAL JA8945 PW4090

これがプラット&ホイットニー PW4000系エンジン。モデルとしてはPW4090で、系列の中では最大出力型。ファンの直径は2.85mに達し、とにかく大きい。肉眼で見ることができて本当によかった。

プラット&ホイットニーのエンジンは、世代が変わっても音に共通点があった。古くは日本エアシステムのMD-81/87で使われていたJT8D、日本航空のクラシック747、767で使われていたJT9Dも、PW4000系のような低い音を立てて空を飛びまわっていた。いろいろな人がYoutubeに動画をアップロードしている現代では、これら旧機種のエンジン音を振り返ることは容易い。

2021年2月21日、ユナイテッド航空のエンジン損傷により、国交省はプラット&ホイットニー PW4000系エンジンを搭載したボーイング777の運航停止を指示。これであの「ポーン」「ボーン」音が完全に聞こえなくなり、こういったところでも運航停止を実感させられたもの。

JALは該当するボーイング777が経年機だったこともあって、運航を再開することなく退役。ANAは2022年6月23日より順次運航を再開。久しぶりにPW4000系のエンジン音を聞くことになった。以来、この音は?と聞こえてくるエンジン音とFlightradar24を組み合わせ、音の記憶に間違いがないかチェックすることも。

そう遠くないうちに、PW4000系の音は聞けなくなる日がやってくる。航空機の騒音はけっこうなキツいものなので静かなほうが助かるが、特徴的な音がなくなるとそれはそれで寂しい気もする。

日本エアシステムでエンジン整備をしていた人と働いており、機体やエンジンの談義で盛り上がることは多い。「JT8Dはよかった!あれはいいエンジンだよ!でもね、V2500。こっちはもういい!散々泣かされました!」とのことで、新エンジンの方がいいというわけではないそうだ。