270,000kmを突破し、今日は10,000km毎に設定している、ミッションオイルの交換の日。オイルサクションガン(注射器型のオイル注入ポンプ)は持っていないので、別の手段でミッションオイルを注入している。
エンジンとミッションが冷えていることが前提となる。まずはボンネットを開いて、エアクリーナーボックスとスロットルの間にあるエアフロチューブを外し、ミッションにセットされているスピードセンサーを外す。

そのスピードセンサーは、ミッションケースの上面に装着されている。ラジエターのホースを辿り、サーモスイッチがある部分から、さらに下へ視線を移すと見えてくる。

位置を確認したら、まずはスピードセンサーからカプラーを外してハーネスをズラしておく。スピードセンサーはM6のボルト一本で固定されているので、10mmのソケットと長めのエクステンションバー、ラチェットを組み合わせれば、困難な取り外しにはならない。外したスピードセンサーは精密部品なので、そこらに放置しないでウエスやビニール袋に包んで保護しておくこと。

スピードセンサーを外したところ。車体をジャッキアップして、下回りの作業に移る。

オイルを抜くためのドレンボルトは、ミッション下部にある一際大きなボルトだ。純正状態のボルトはソケットレンチ用の凹状の四角い穴となっているが、鉄粉を積極的にキャッチするため、ATS製のマグネットドレンボルトに交換している。

ドレンボルトを外せば、ミッションオイルが抜けてくる。液体モノは、必ず『先に注入口を開けてから、排出口を開ける』ことを守る。逆の手順で、最初に排出口を開けて、何らかの原因で注入口が開かなくなってしまうと、その時点で不動車となってしまう。このトラブルを避けるため、サービスマニュアルにも注入口から開けることが記載されている。
オイルが抜けるまでは少しだけ時間がかかるので…。

外したマグネットドレンボルトを点検する。10,000km毎の交換でも黒い鉄粉がうっすらと付着しており、シンクロ由来の金色の粒も発見した。鉄粉はキレイに拭き取ることになるが、しゃがんでウエスとブレーキクリーナーでマグネットドレンボルトを磨いている様子は、会社ではお馴染みの光景。精神的に疲れる場面だったりする。
ミッションオイルは完全には抜け切らないので、ポタポタと滴状になったら一通り抜けたと判断している。新品のアルミワッシャー(純正品番:94109-14000)をマグネットドレンボルトにセットして、規定トルクの39N・m(4.0kgf・m)で締める。ここまでくれば、ジャッキアップしていた車体を下ろしてもOK。

適当な漏斗にシリコンホースを繋いで、そのシリコンホースの先は

最初に取り外したスピードセンサーの穴に入っていく。ここから、ミッションオイルを注入する。

新しいミッションオイルを自然落下式で注ぐ。注入量は2.2Lとエラい中途半端で、しかもホンダからは4L缶でしか売られておらず、必ず余ってしまう1.8Lの扱いに困ることから、ミッションオイルの交換は基本的にはディーラー任せだったりする。社外のミッションオイルを入れると運転するのがイヤになるくらい、シフトフィーリングが悪化した経験は一度や二度ではないため、ホンダ純正のウルトラMTF-IIIを継続使用中。
本来はフィラーボルト側から注入するが、注入口から溢れてくることが前提となっており、溢れたミッションオイルはあちこちに付着して、清掃や後始末が妙に面倒になってしまう。フィラーボルト用のワッシャーとドレンボルト用のワッシャーが、別部品であることもマイナス点。これらの要素から、スピードセンサー側からの注入のほうがラクだと考える。
規定量を注入し終えたら、スピードセンサーを元通りに取り付け(固定用ボルトの締め付けトルクは9.8N・m(1.0kgf・m))、エアフロチューブを接続すれば、ミッションオイルの交換作業は完了となる。
ディーラーでミッションオイルの交換を依頼すると、工賃を含めて6,000円程度。自前で交換するとなると、4L缶は5,000円でお釣りが来る程度の価格で、プラスしてオイル処理パック代も加えると、ディーラーでの施工と殆ど変わらない価格になってしまう。むしろ、廃オイルの処理の手間、サービスで出される各種飲料の飲み放題、ゴソウダンパーツ調査の手間賃を考えれば、自前交換よりディーラー交換のほうが勝っていた。


















