「蛍光灯が消えちゃったんだけど。点かない」と、サポート依頼。
職業病というか習性というか。まずはノンヒューズ、つまり配電ブレーカーをチェックしてみるが、トリップはしていない。その証拠に、天井の蛍光灯に繋がる電源回路において、他の機器は動作しているからだ。
となると、蛍光灯本体の故障が疑われる。そういえば、先ほどからやけに焦げ臭いニオイが漂っている。どこかで火事か。近所に消防署があり、火災や救急の通報があればすぐに出動してサイレンが響き渡るが、その様子はなく。
いやー?まさかー?と器具のカバーを開けてみると、一気に広がる焼け焦げたニオイ、そして異常発見。その瞬間に「スイッチ切れ!」と叫ぶような大声で、壁の元スイッチを切らせる。すぐにローゼットからコネクタを外して、二重の電源遮断措置。

紐スイッチの本体部分が焦げている。今となっては見れなくなった、ナショナルのイナズマエンブレムから分かるように、だいぶ古い照明器具だ。
以前、紐スイッチを切断してしまい、間引き照明や常夜灯が使えなくなったが、全点灯ができる状態は保っていたので、そのまま使い続けていた。最も焼けている中央部分が電源ラインで、周辺から出ているケーブルが、各蛍光灯や常夜灯に繋がる回路となっている。
紐を切ったときに内部接点にもダメージが及んだらしく、何らかの原因で接触不良が進み過熱、焼けてしまったらしい。不幸中の幸いか、スイッチを構成する金属部分が高温になったことで、自らの熱でハンダを溶かし、電源回路を切り離していた。これで、突然蛍光灯が消えてしまった…と。

紐スイッチの本体を裏返すと、このとおり。スイッチ内部の接点やフレーム全てが高温になっていたようだ。
古い照明器具だけに、安定器の絶縁材はヒビだらけ、ソケットのケーブルもずいぶん硬い。紐スイッチ本体だけを交換して復旧させたところで、他の部分の劣化が著しいことから、次は火を噴くかもしれない。ここで使用中止し、LEDタイプの照明器具に一斉取り換えとなった。
スイッチ本体の焼けから、ハンダ付けされていたケーブルが取れただけで済んでいた。脱落した導通部分が他の金属に接触しショート、そこから発火していた場合、火災に至っていたかもしれない。チロチロと小さく燃えているところに、バチバチと次々に火花を叩きつけられれば、あっという間に火の勢いは増す。『火事になる確率は一生に一度ではなく、300年に一度の確率』らしいが、焼け焦げたスイッチを見たところでは、ボヤ程度なら確率はもっと上がりそうな印象だった。















