芳香剤

車内用の芳香剤は、EK4シビックSiRII時代から一貫して、栄光社のエアースペンサーを使い続け、香りはマリンスカッシュのみというこだわり。

EK4シビックSiRIIは喫煙車だったし、DC2インテRは犬を乗せていたらしく、両車両共に独特の悪臭があった。そこでエアースペンサーのルーバー取り付けタイプと缶タイプを二つ搭載し、嫌なニオイを香りの強いものでカバーしていた。かつてのフランスのような対処方法だが、時代が変わっても似たようなものらしい。

今のEK9シビックRは、現在に至るまで禁煙車という奇跡的なコンディションだ。本来なら芳香剤は不要だが、これまでのやってきた流れを踏襲するかのように、引き続きエアースペンサーを使用中。

エアスペンサー アルジェンド

初の液体系。固形タイプに比べても、香りの成分が発揮しやすいためか、香りが濃くなる傾向がある。持続期間は90日のようで、計算上では一年あたり4本使うことになる。

車内用芳香剤は、どういうわけか部屋の中だと、決していいニオイではないものに変わってしまう。カー用品店の芳香剤コーナーにおいても、あらゆる香りが混ざったパンチを食らい、思わずと「くっさ!」と言ってしまうような、あの感じに近い。車だと走行風や外気導入での換気が常に行われるので、成分が留まらず拡散していく。ところが部屋の中だと、換気量は車に比べて少なく、気密構造の部屋であれば、空気はなおさら入れ替わりにくくなり、成分がその場に溜まってしまい、いつまでもニオイが残り続けてしまう。

車体に装着するにしても、パッケージ等のゴミの扱いは面倒。そこで予め部屋の中で準備したら、部屋が一瞬でマリンスカッシュのニオイになった。蒸発部は小さいくせに、成分を一気に広げるだけの威力があるらしい。寒い中、窓を開けてひたすら換気。多少手間でも、車用芳香剤の開封は野外で、パッケージは店のゴミ箱に入れるようにしたほうがいいと学習…。

明細チェック

月の下旬に近づいてくると、クレジットカードの利用明細書が送られてくる。まずは支払い総額をチェックし、そもそもなぜそんな額になったのか。利用先を入念に見直していくと、ひたすらETC、ETC、ETC…。ここでもまた、二ヶ月で5,000kmを走った要因を発見することになった。

金が無い、もしくはなかなか貯まらない人は、明細書における請求総額しか見ない。引き落とし日において、銀行の預金残高が間に合っているかどうかだけを気にして、何に使ったのかは一切気にしない。むしろ、現実を突きつけられるのがイヤなので、利用先やリボ/キャッシングの残高は見ないようにしている部分もある。

クレジットカードの使用は、仕事でいうところのPDCAサイクルが適用できる。P:Plan(計画)、D:Do(実行)、C:Check(評価)、A:Action(改善)というもの。明細を見直すということは、使った結果を知り、それが満足できたか衝動買いになっていたか振り返り、次回の使い方に繋げていく。これができなければ、ズルズルとだらしない使い方に陥ってしまう。

利用明細書をチェックして、ETCマイレージもチェックする。なるほど、ポイントがよく溜まっている。ポイントは、毎年の一週間近いロングドライブの際に換金し、高速道路代として消化するようにしている。溜めたまま放置すると、いつの間にか期限切れになって消されてしまうので、これは絶対に無駄にできない。ETCマイレージに限らず、ポイントは溜まることに満足して終わらせず、上手に使ってこそ。

今年もストックを

先日260,000kmに達し、5,000km毎のオイル交換でディーラーに行った。ついでにパーツの注文を行い、会社の帰り際に引き取ってきた。去年までは在庫部品を減らしてきたが、スペースが程よく空いたことに気づき、ストックを再開することになった。再開第一便ということで、まずは収納しやすい細かい部品を中心に発注。

到着した純正部品たち

注文数と間違いないか、不足品が無いかもう一度確認した後に、収納箱行きとなる。いろいろ注文した中で、一点だけ「ゴソウダンパーツでしたね」と買うことができなかった。このとき、私は「マジですか!あっはっは、じわじわと追い詰められてますねー」と笑顔。出ないと判明した時点で、瞬間的に代替手段を思いついていたからこその笑顔なわけで…。

旧い車を持つ以上は、廃番で部品が入手できなくなることは常々覚悟しておく必要があり、情報アンテナを張っておかなければならない。新品が買えなければ、知恵を絞って別の手段を探していくのが基本ではないか。製造終了からかなりの年数が経過して、本来なら経年劣化対策を優先して行わなければならないのに未着手で、目に見えるトラブルが出ていよいよ危なくなってから「メーカーが作ってくれない!」「モノが無くて直せずどうしろと?」と憤激したところで、なら今まで何をやっていたのか、何も行動しないのか。自分から維持難易度が高い車を選んでおきながら、部品が出ないことに文句を言うなんて、変な違和感を覚えるもの。夏休みを散々遊びまわって、最終週になってたくさんの宿題が終わらないと泣くのか。夏休みの宿題を計画的に片付けてしまい、日没が早まり始めた晩夏を実感しながら遊びまわるか。似たようなものだと思う。

旧い車の部品、まだ在庫してくれていたのか!ちょっと高くても、手配に時間が掛かっても有難く買うぜ!みたいな、こういう考えはダメなのか。メーカーが在庫し続けるにも税金や人件費、各種コストが掛かり続け、しかもいつ払い出されるか分からない。需要が見通せない部品を持ち続けるくらいなら、現役の車種の部品を中心にしたほうが、会社経営的には大助かりなはず。乗り続けたいなら、細かい部品でも純正品を購入し、現存していることをアピールしていくしかない。

大きな部品も注文

一個だけ、巨大な箱で到着。想定以上の大きさで、持ち歩くのも一苦労だった。カウルトップのときと同様に『緊急』扱いで、赤いシールが余計に迫力を増している。この部品に関しては、春先までに交換する予定。こんな具合に、2018年のシビックRいじりがスタートした。

感覚切り替え

『高速道路から一般道に降りたときは、速度感覚が麻痺しているから、注意するように』なんて教習所で習うようなことだが、当時はなんのこっちゃ?という感じだった。スピードメーターの針が右下を向いていようと何も感じなかったし、高速道路から一般道に戻っても、すぐに感覚を切り替えられる自信はあった。ただそれは、若年特有の思考と勢いがあったころのお話で、年数の経過と共に、速度感覚の切り替えに時間が掛かるように感じることが増えている。

教習所では、高速道路から一般道で注意せよというパターンだが、この流れについてはねずみ取りに引っかかった過去があり、おかげでしっかり減速するように心がけており、麻痺した速度感覚を取り戻すきっかけにもなっている。先述したように、速度感覚の切り替えに時間が掛かるようになったのが、一般道から高速道路に入るとき。加速帯を使って左車線に合わせた速度になってから合流するが、ずいぶん周りは飛ばすよなぁと素直に思っていたりする。合流して数分、周囲の流れが分かってくると、速度感覚の切り替えが完了。本格的な巡航状態に入る。

110km/h巡航

100km/hで走っていて、それ以上の速度域…新東名での110km/h区間に入っても、すぐに順応することができる。その他、高速道路上のPA/SAからの合流でも問題はなく、あくまで一般道から高速道路への進入だけが気になっている。昔に比べて弱くなったという自覚があるからまだいいが、本線の状況を掴むことができなくなってダラダラと加速し、最も遅い左車線の流れまで乱すようになってしまっては、スポーツカーのハンドルを握る資格はない。

速度感覚の切り替えに時間が掛かり始めたが、年上の先輩に言わせるとまだ序の口らしい。「昔に比べて集中力が続かなくなってくるぞ」とのことなので、この先一日で1,500km近くを走る東京青森日帰りドライブが、どこまで続けられるのやら。

バイクも!

車いじりだけでなく、バイクいじりにも手を出してみる。オーナーのY氏曰く「車高を下げて足付きを良くしたい」ということで、リアにローダウンリンクを装着、フロントフォークの突き出し量を変更といった作業を行うことになった。バイクはホンダCRF250Lで、オフ車だけあってシート高がけっこうあり、つま先立ちになってしまう。オンロードを流すならともかく、林道や酷道、ダートに踏み入れるとなると、もう少し低いほうが扱いやすくなる。

交換前の純正サスリンク

交換前の純正サスリンク。緩めるボルトやナットを一つひとつ確認しながら、のんびりとした作業が続く。

ジャッキアップしての作業

サスアームやショックにテンションが掛かっているとサスリンクが交換できないので、車体をリジットラックで支えつつ、油圧ジャッキでショックを支えておく。

ローダウンリンク装着完了

ローダウンリンクに交換。ダウン量は-30mmに設定。ジャッキから降ろしてまたがってみると、シートの位置がだいぶ下がり、足付きが良くなっていた。このままではリアタイヤ側だけが下がっているので、今度はフロントフォークの突き出し量を変更。リアのダウン量に対し、半分の量で調整するといいそうで、突き出し量は15mmに設定。これで前後のバランスが取れて、乗りやすくなった。Y氏には、足付きの良さと変わらぬ操縦性を確認してもらい、異常なし。その他、下がった車高に対応するためショートサイドスタンドへ交換、USB/アクセサリーソケットの追加作業を行った。

単気筒バイクは非常に乗りやすい。車体の軽さとエンジンのバランスが優れているためだろうか。特に250ccのオフ車は、MTB感覚で乗り回せる点がお気に入り。

オイル消費量のチェック

昨日の、伊勢湾フェリー見物から帰ってくる際、260,000kmに到達。さっそくタイヤローテーション、各ブッシュへのシリコンスプレー塗布、そしてオイル交換となる。11月にオイルを交換してから、僅か二ヶ月で5,000kmを走った計算。そんなにどこを走っているのか、自分で書いた記事を読み返して納得。…走ってたわ。

さて、11月にオイル交換を行ったとき、オイルの消費量や色を記録しておき、5,000km走行後に比較するという記事を書いた。そのときに掲載した写真が、以下のもの。

オイル交換直後のオイルレベルゲージ

オイルレベルゲージの上穴よりも高い位置にある。使用オイルはMobil1 5W-40。この粘度なら、5,000kmを走るうちに下穴にすら付着しないほどの減りはない。一段階下の5W-30を使うと、4,000km程度でオイルレベルゲージに付着すらしなくなる。

5,000kmを走って、本日のオイル交換前。オイルレベルゲージを引き抜いて、減少量と色をチェックする。

5,000km走行後のオイル消費量と色

上穴からちょい下あたりの量で、消費量は300cc前後と思われる。色についても、うっすらと下穴が見えるので、派手な汚れはなし。2010年3月末の松阪牛弾丸ドライブから、オイル交換前には必ずWAKO’S FUEL1を注入することを続けている。FUEL1の清浄作用が繰り返され、ついでに普段の使用燃料がENEOSヴィーゴで、エンジン内部の状態が保たれているとするならば、5,000kmを走ったオイルがどぎつい汚れに至らない理由も納得できる。

WAKO’S FUEL1はエンジン内の汚れを落とす一方、燃料の成分上では燃えない異物であり、同時にオイルを変質させて急激な性能低下を引き起こす作用がある。FUEL1入りのガソリンを使い切ってから満タンにして、そしてダメになったオイルを交換してからの一発目の加速フィーリングが明らかに良くなるのは、悪いもの揃いの状態から脱し、元の状態に戻るためだろう。

エンジンコンプレッションは多少落ちているものの数値にバラつきはなく、激しいオイル消費量もなし。例年どおりのペースで、がっつりと走り回ることができそうだ。

伊勢湾フェリー見物

長距離フェリーではなく、一時間ほどの短距離フェリーは国内のあちこちに就航している。三重県の鳥羽港と愛知県の伊良湖港を結ぶ伊勢湾フェリーもその一つで、居住地から伊良湖港までは片道300km強とオドメーターを回すには好都合な位置にある。さっそく見に行くことにした。

新東名から引佐連絡路をぐるりと回って、東名三ヶ日ICに到着したのが8時前。その気になれば、浜松への出張は前泊でなくても当日出発でも間に合いそう。ただし、渋滞のリスクや休憩一回だけと難易度が高く、やろうとは思わないが。

R301松見ヶ浦付近

三ヶ日ICからR362で直行するのは面白くない。すぐにR301にスイッチして、浜名湖を左手に眺めながら伊良湖港に向かう。R301から県道をいくつか経由してR42に入れば、伊良湖港までは基本的に道なりとなる。

伊良湖港到着、出航直前の知多丸

伊良湖港到着は9時15分で、9時半発の鳥羽港行きに間に合うことができた。ちょうど乗船手続き中で、車を積載しているところだった。

PC17 しののめも出航準備中

こちらは海上保安庁の巡視艇、PC17しののめ。出航準備中だ。

乗船口が閉まりはじめた

乗船口が閉じて

出航時間となり、乗船口が閉まる。船に乗るほうも眺めるほうも、なんだかワクワクする瞬間。油圧モーターやサイドスラスターの動作音は、フェリーの規模が違えど似たような印象。

いよいよ出航、後進

狭い港内で素早く切り返し

鳥羽港に向かって航行開始

ゆっくり動き始めた…と思ったら、意外と素早く動き、後進からくるりと向きを変えて切り返し、鳥羽港に向かって港を出て行った。北風で、進行方向に対し横風となっていたかもしれない。

しののめも出航

続いて、ぷーぷーと警笛を鳴らしながら、しののめも出航。短時間で二度も船の出航作業が見れて満足。

渥美湾を眺めつつ、豊橋市市街地へ向かう

それでは帰宅開始。伊良湖港からr418に入ってキャベツ畑の中を走り、なるべく渥美半島をトレースできるようなコースを採る。R259から海沿いのr2にスイッチし、トヨタ系工場が揃う埋立地を経由。豊橋駅にて休憩と補給を行って、東名豊川ICから進路を東へ。

新東名で素早く帰宅

再び新東名に戻る。最高速度110km/h区間は110km/hでノンストップ巡航し、数分程度ながらも帰宅時間を前倒ししておく。結果、東名新城PAから新東名経由、足柄SAまで一気に走ることになった。区間距離180kmに対し、平均速度は95km/hに達するという、不気味な数値が出た。

渥美半島を回るコースを記録できた

GPSロガーでは、渥美半島を回るコースをきれいに記録することができた。今回は伊勢湾フェリーを眺めるだけだったが、過去には廃止手続きが行われていた経緯があるので、一度は利用しておきたい。中央道回りで名古屋市を抜けて三重県に入って宿泊、翌朝の第1便で伊良湖港に向かうコースが良さそうだ。

一日を通して海風を浴び続けていたので、帰宅前に下回りを含めて高圧洗浄を行って、できるだけ塩分を除去しておく。総走行距離は675km。

自衛隊式入浴法

業務終了からの残業会議…今回、名づけられた通称は忖度会議。忖度=他人の気持ちをおしはかること。会議内容と忖度という意味が合致しており、思ったより早く会社を出ることができて助かった。

定時上がりではないので、残業した分だけ帰宅が遅くなる。今日のように30分遅く会社を出た場合、30分遅い時間に家に到着する。帰宅が遅くなると、それだけ就寝時間までの残り時間が短くなってしまうが、ちょっとした工夫で取り戻すようにしている。

基本的な生活サイクルは『フロメシ』が根付いており、遅い帰宅でもまず風呂を片付け、それから食事となる。遅れた時間を取り戻すなら風呂の時間を短くするのも一つの手段だが、いわゆるカラスの行水となってしまい、関節や筋肉のマッサージには適さない。時間を削減しつつもしっかりと湯船につかり、じっくりと汗を流すために、自衛隊式入浴法での風呂タイムとなる。

自衛隊の方々にとっては水と時間は貴重なものであり、大切に使うことを叩き込まれるそうだ。入浴は水と時間を要するイベントの一つだが、それらを削減しつつも身を清潔にする独特の流れがあるそうで。

1.頭から足の先端まで、シャワーを素早く浴びる。
2.頭を洗う、ただし泡は流さない。
3.体を洗う、まだ泡は流さない。
4.体の泡で顔を洗う、泡はそのまま。
5.全身の泡を一気に洗い流す。
6.湯船へ直行。

となる。さすがに自衛隊式入浴法をそのまま行うわけではなく、例えば4番の洗顔は、表皮の保護をしなければならないため専用の洗顔フォームを使うし、湯船も海水風呂ではないので温まりにくいことから、どうしても湯船に浸かる時間は掛かってしまう。まず頭を洗って流して、次に洗顔して流して、最後に体を洗って流して、それから湯船にどぼん。そんな通常の入浴時間よりは、明らかに時間は削減できており、水の使用量も少ない。先に湯船に入らないのは、自衛隊式入浴法ではない、通常の入浴パターンでも一緒。

30分の遅れが、自衛隊式入浴法のおかげで10分の遅れになり、夕食をテンポ良く片付けてしまえばいつもと同じ時間にオフタイムを迎えることができる。特に夕食、遅くなればなるだけ、消化プロセスも先送りになってしまう。夜通しの消化は翌日に響いてしまい、朝から地獄を見ることになる。

最後の電池交換

昨日、電池交換で預かったセイコークロノス クォーツ。裏蓋を開けて使用電池のタイプを確認しておき、会社の帰り際に新しい電池を買って交換、正常復帰することになった。スペック上では3年は使えるが、オーバーホールが行われないまま30年以上経過しているので、各歯車の潤滑油切れによって、8ヶ月しか持たなくなっている。所有者と相談し、この先再び電池切れを起こしたときは再交換を行わず、引退させて保管する方向に決まった。

針はボールペンより細い

これが細くて薄い針。写真は秒針で、比較用のボールペンは、普段使っている三菱ペンシル(uni)のジェットストリーム0.38mm。秒針に比べて、ペン先端のボールの方が明らかに大きい。時計修理技術はまだまだ拙いので、無理に抜こうとして破損してしまうリスクを考えるなら、手を出さないほうがいいと判断した。今後、壊してもいい練習用の時計を入手するなりして、どんどん失敗することで、手先の感覚を体得するようにしたい。

セイコーエンブレムは植字

分針と時針もやはり細く、特にこの二本の針は夜光塗料が塗られているため、抜き取りのダメージが塗膜を割ってしまう恐れがあった。夜光塗料の割れは非常に目立ち、日中でも微細なヒビが見えてしまうことがある。時計の表情を決める部分だけに、今のスキルでは触ることができない。よく見ると、SEIKOのロゴは植字で別パーツとなっている。印刷やプレス加工ではない、コストが掛かっている設計が、文字板の美しさを引き立てていた。

Cal.7433

ケースからムーブメントを取り出し、Cal.7433を眺める。針だけでなく、ムーブメントも細い。とにかく小型化が進んでおり、裏蓋側からでは水晶振動子が見えなくなっている。トリマコンデンサが目立ち、精度調整しやすい構造となっている点がうれしい。

Cal.7433の駆動回路

ムーブメントから駆動回路を取り外して裏返すと、ようやく水晶振動子が見えてくる。その他、制御用IC、トリマコンデンサの本体が接続されている。プリントされた配線部分の腐食はなく、金色に輝いていた。

Cal.7433の歯車部分

もしも針を抜くことができて、歯車部分の分解に及んでいたならば、過去にオーバーホールを行った38クォーツと比較し、製造技術の進化具合を目の当たりにしていたはず。僅かに見える歯車だけでも、相当の進化を遂げていることが見て取れる。

新電池をセットして運針の再開を確認し、さっそく時報で時計あわせ。寒い部屋(自室)に一晩置いて、年差クォーツと並べて簡易的な精度チェックを行っておく。明日の返却準備よし。

8ヶ月でダウンした要因は

電池で駆動するクォーツ時計は、電池切れ予告機能を持つものがある。デジタル時計であれば文字板の点滅、アナログ時計であれば、秒針が2秒毎の運針に切り替わり、電池切れが近いことを静かに訴えるようになる。

「2秒運針になった」と持ち込まれたのは、去年の4月に電池交換を依頼されたセイコークロノス クォーツ。ちょうど38クォーツのオーバーホールを行っている際、余裕があれば電池を交換してほしいと追加依頼されたものだ。シリアルナンバーから製造年は1984年で、今から33年前。クォーツ時計でもオーバーホールは必須だったりするが、この時計の過去のメンテナンスは一切不明で、最悪の状況で考えるならば、一度もオーバーホールをしていない。

セイコー クロノス クォーツ 7433

裏蓋には、電池交換日を書き込んであった。使用電池の規格をすっかり忘れていたので、実機をチェックし後日電池を購入して交換するとして。

新品の電池でも8ヶ月程度しか持たない理由について、真っ先に思いつくのが消費電流の増大によるもの。各歯車は潤滑油切れでスムーズに回転できなくなり、モーターの駆動電流が増えてしまった。結果、正常ならスペック上は3年は使えるものの、現状では8ヶ月程度で電池切れを起こすようになった。

機能回復は、まずは分解して個々の部品を診るしかないが、このときの腕時計はクォーツが主流になり、ケースを含めて薄くデザインされ、針まで細くなっていることが多い。確かに針はヒゲと似たような太さしかなく、針を折らずに抜けるかが勝負になる。薄くて細い針は、いわば使い捨てで、オーバーホール上では交換前提とされるほどだ。

経過年数の都合上、歯車関係だけでなく、駆動回路の健康状態もチェックしておきたくなる。電気モノが含まれている関係で、寿命がある程度決められてしまうのが、古いクォーツ時計の悲しい部分。