2017年スタート

明けましておめでとうございます。本年も日向重工をよろしくお願いいたします。

新年とはいえ、日曜日となれば普段と変わらぬ午前3時半に起きて、雑務処理。4時ごろ、近所のあちこちにある神社やお寺付近を通過する際、ちらほらと参拝客がいることを横目で見ながら走り抜ける。

昨日までは、毎日自転車走り込みを続けてきた。筋肉痛や疲労感を持ち越すことはなく、昔ほどではないが感覚を僅かながら取り戻した感じか。今日も走れる元気はあるのだが、回復日として一日空ける。ここで無茶するわけにはいかず、時間をかけてもじっくりと仕上げたほうがいいと判断。

先月末に部品取りパソコンを譲ってもらい、一通りの分別を終わらせており、残っているのはハードディスクのチェック。合否判定に最も時間がかかり、万一のトラブルを避けるために、スタンドアロンかつネットから隔離された状態で動作するパソコンを別途用意する必要がある。中古のハードディスクは、ある意味では危険物として扱わなければならず、どういう状態であれネットに接続されたメインのパソコンに、おいそれと認識させるわけにはいかない。DOSを走らせて一旦ディスク上を00で塗りつぶし、S.M.A.R.T.情報をチェックし、それまでの動作時間やエラーの認識具合を調べ、ようやく判定が下せる。そんな一連の作業のために、バラックPCをスタンバイさせ、片っ端からチェックしていく。バラックPCのほうでショッキングなトラブルが起きたが、ハードディスクそのものは一通り使えると判断した。

バックアップ用のハードディスクが手狭かつとても古く、13年前の160GBモデルを複数使っている状態だったことから、合格判定が出たばかりのハードディスクで置き換える。せっせとバックアップを取り直し、古いハードディスクの廃棄準備ということで。

ハードディスクのカバーを開放して動作させているところ

『ハードディスクのひらき』に処す。動作中にネジを緩めてカバーを開き、この状態でクイックでない通常フォーマットを行う。早くもヘッドの動きが怪しくなり、このときにディスク表面にネオジム磁石を近づけていくと、磁気情報が破壊されてヘッドが暴れ狂う。ついでに息を噴きかけ水蒸気責めにして、ドライバーの研磨を兼ねてディスク表面に傷をつけてあげれば、読み込み不良に陥ってパソコン本体側もディスクを見失う。ここまでやると、通常のパソコンでは認識すらしなくなるが、まだ不完全。ドリルでディスクに穴を開けて、物理的に破壊すれば廃棄準備完了となる。

早々から、なにをやっているのだろう…と一瞬思ったりしたが、だらだら食っちゃ寝しているよりかはマシか。こんな具合に、当サイトと私は1月1日から通常営業だ。

全開演算異常なし

今更ながら、グラフィックボードが全開演算を行って、システムが耐えられるか調査することになった。以前、某MMORPGのネトゲをやっていたときは、それが実地試験となっていた。スキル(魔法)のラグのない発動とスムーズな描写はグラフィックボードの性能で左右されることが多く、使用キャラクターの成長に合わせてグラフィックボードをチョイスし、最適なハードウェアを見つけることも、快適なゲーム環境作りの一つだった。

現在はネトゲは休止しているし、復帰する見込みもないので、グラフィックボードは性能よりもケース内に収まる小型のものが前提になった。同時に実地試験的なものも行わなくなり、負荷を与えたときにシステム全体がどういう挙動を示すか分からなかった。システムの限界ラインを知ってこそ柔軟に扱うことができることから、さっそくグラフィックボードをいじめてみることにした。

グラフィックボード温度

各種数値を計測したまま、グラフィックボードの全開演算を継続し、挙動をチェックし続けた。パソコンには電流計が接続してあって、電流値に100を掛ければおおよそのワット数…消費電力が読める。グラフィックボードが全開演算を行うと、だいたい400W近くの消費電力に達することが分かった。NVIDIA GeForce GTX 560 Tiの限界温度は99℃となっており、スクリーンショットに記録された結果では93℃。発熱と冷却が釣り合って、いくら負荷を掛けても93℃で安定していた。

全開演算中でも、ケース内部からコイル鳴きが起きたり、挙動がおかしくなるといった減点要素は全くなく、テストを継続していることを忘れていたほど。半導体の温度に応じて、各部の冷却用電動ファンの回転数が上がり、騒音が増える。やけにうるさいと感じていたところに、そういえばテスト中だった!と思い出して、慌てて終了したほどだ。CPUとメモリ周りは組んだ直後にテストを繰り返し、異常がないことを確認している。そして今回、グラフィックボードのテストも異常が出なかった。長期間の連続的な負荷に耐えることを前提にした、サーバ用のパーツで構成して正解だった。既に旧世代に属するハードウェアだが、この結果から当面は現役で動くことができそうだ。

通気口追加

YoutubeのHD動画を見ていると、すぐにパソコン本体が唸るようになった。動画データ量が多いことからCPUの発熱が増え、応じて電動ファンの回転数が上がるため。室温が高くなる夏場特有の現象だけに、空調を効かせればある程度は落ち着いてくれる。同時に、ケースの横カバーがかなり熱を持っていることに気づいた。グラフィックボードの熱で、横カバーが温まってしまったらしい。動画の再生では、グラフィックボードが大活躍しているようで、コア温度は70℃を簡単に上回る。あと少し、動作温度を下げたい。まずは半年に一度の分解清掃を行って、電動ファンやヒートシンクに絡みついたホコリを除去する。

拡張スロットに通気口追加

次にケースの換気パターンの変更。今まではホコリの混入対策を兼ねて前面吸気、後方排気に徹していたが、グラフィックボードの廃熱をうまく外に逃がせず滞留させてしまい、コア温度の上昇と横カバーの過熱が発生していた。そこで拡張スロット部にメッシュ状の通気口を設置、またケース本体の後方に空気穴を開く。こうすることで、グラフィックボード付近の通気口から冷えた外気を吸い、グラフィックボードで熱せられて上昇、そして排気される流れを作り出すことができる。前面吸気、後方排気の法則は崩れてしまうものの、開口部にはフィルターと細かいメッシュを組むことで、ホコリの吸引は最小限に抑えておく。

ケース内は負圧になっているので、新たに設置した通気口から空気を吸っており、これでOK。グラフィックボードの廃熱もスムーズに行われているらしく、動画再生時のコア温度は60℃前後まで低下。動画を止めると、すぐにアイドリング温度の45℃以下まで落ちるので、冷却効果も高くなっている。ケースの横カバーが熱くなることもなくなった。

ケースは13年使っており、今時のモデルのように換気性能が抜群にいいわけではない。買い替えは簡単だが、その後に行う旧ケースの日曜大工的解体作業が面倒という理由で、だらだらと長く使い続けている。

定期的に

自動車や時計といった機械モノは、止めておくより動かしておくほうが調子が維持できることは有名な話。実はこれ、パソコンにも当てはまる。冷却用の電動ファン等のモーター系ではなく、ソフトウェア絡みだったりする。

先日「インターネットに接続できなくなった」と持ち込まれた古いノートパソコン。起動してびっくり、Windows Vistaだ。世間での評判はあまり良くなかったようだが、いろいろとモディファイを加えるとあら不思議、めちゃくちゃ軽快なOSに変わったりするから、そう悪いOSではないと思う。所有者が言うように、確かにネットに接続できない。無線LANの認識はできているので、パケットが滞っているに違いない。

ネットに接続できない原因は、期限切れのセキュリティソフトだった。期限が切れたことで、安全を確保できないとしてパケットを遮断していた。一旦セキュリティソフトをアンインストールして、正常にブラウザでWebページが表示できることを確認して、ネット接続の問題は解決。

ネットに繋がらないトラブルに隠れていた、最も厄介な問題がWindows Update。タスクバーに警告がポンポン出るが、確認しようにも「更新できません」と動かない。たまにしか起動しないパソコンにおいて、Windows Updateを行うと「更新プログラムの確認」に数時間を要することはよくあるはず。この持ち込まれたパソコンに至っては、一日近い時間を掛けても終わらなかった。そこで最低限必要のセキュリティパッチを別途ダウンロードしておき、スタンドアロンインストールを行ってから再挑戦。すると半日で必要な更新作業が終わり、無事に所有者に返却することができた。MS側のサーバと同期できるか否かが、迅速な更新作業に繋がるらしい。

いまどきのOSは、ネットに繋がっていることが前提らしく、切り離した状態が長く続くと不安定になってしまうようだ。セキュリティ絡みの都合で自動更新がデフォルト設定だし、それができない以上は常にエラーとして判定され続けて、このパソコンの場合では600MB近くのエラーログが溜まっていた。所有者には、定期的にパソコンを立ち上げ、ネットに繋げてあげることがノントラブルに使う秘訣とアドバイス。いやいや、ソフトウェアでさえ動かしておくほうが調子を保つなんて、勉強させられる機会になった。

キーボード崩壊につき

今日までパソコンのキーボードは、Cooler MasterのQ Alloy Keyboardだ。2003年7月に登場して即購入、本当に長らく使い続けてきた。 実は2代目で、初代はMMORPG…ネトゲのやりすぎで壊した。いくつかのキーの関節が折れてしまい、正しい打鍵ができなくなった。ゲームで使う職業は基本的には魔法使い系だったこともあり、1秒以下のタイミングでキーを連打して次々に魔法を発動しつつ、その一方であれこれ指示や会話をしたりで、本当に酷使していた。左手が魔法発動用のファンクションキーを操作し、右手でアルファベット部全てとマウスを操作する。その様子を見た知人は「小室哲哉かっ!」と発言したほど。ゲームの操作性を維持するために、全く同じ形のキーボードを購入し、これが現在の2代目となる。

ネトゲの休止後も文章作成等で酷使し続けた結果、人差し指のホームポディションとなるFキーとJキーにある小さな出っ張りが摩耗し切って跡形もなくなり、ここ最近は内部のスイッチ部分が接触不良を起こしてしまい、入力を全く受け付けなくなることが増えてしまった。打鍵のし過ぎで壊したことになるが、マウス共々入力装置は消耗品と割り切っているし、むしろ使い切った達成感の方が強かった。

2代目は内部のスイッチ部分がダメになっているだけで、関節部分は無事だったことから、ニコイチと称してキー本体は初代Q Alloy Keyboardに移植して、再使用に備えておく。ネトゲに戻ることはないと思うが、それ以外にも検証用マシンに接続することがあり、いつでも使えるようにスタンバイしておく。そしてQ Alloy Keyboardに代わる、新たなキーボードの選定。消耗品となることから、高価なものは買えない。軽い打鍵感と短いストロークで長時間のタイピングが続けられるよう、パンタグラフ式であればいい。あれこれ探してみて、これでいいかなと直感で決めたのが、ダイヤテック(FILCO)のExcellio Lite Dreamだ。

どう見てもエヴァ初号機をイメージするExcellio Lite Dream

Q Alloy Keyboardと比べてしっかりした打鍵感、そして強くなった反発力により、タイピングのフィーリングはより向上することになった。キーボードが大きく代わると慣れるまではタイピングのスピードがいくらか落ちてしまうが、今のところ変化は起きていないので、パンタグラフ式に慣れきっている証拠とも言える。酷使にどこまで耐えられるか、FILCOブランドならではの耐久性が楽しみだ。

最大の特徴は、このカラーリング。ベースは黒、キーは紫で文字はライトグリーン、方向キーは逆パターンとなり、ライトグリーンのキーに紫の印字となる。どう考えてもエヴァンゲリオン初号機を意識したカラーリングで、単色のカラーリングになりやすいパソコン周辺機器において、奇抜な見た目になることが気に入った部分もある。紫のキーにライトグリーンの文字は見難いのかもしれないが、そもそもキーは見ないで打鍵するものなので、問題になることはない。このまま、エヴァンゲリオンコラボレーションモデルとして発売できそうな雰囲気だ。

動作確認中

現在はEK9シビックRのレポートがメインになっている当サイトだが、2002年に開設した当時はノートパソコンの改造ネタでスタートした。そんなこともあって、今なお数本のレポートを公開し続けている。

ノートパソコンの改造記事、自宅サーバ関連の記事と続き、次に注目したのが台湾VIA Technologiesが製造販売する、VIA C3プロセッサだ。intelとAMDがクロック周波数を競い合う中、Cool Processingをアピールして低発熱で低消費電力という、我が道を往くようなコンセプトを持っていた。ただし、あまりにも低性能で取り扱い店舗はわずかで、情報も多くはない。そんなマイナーなモデルなのに気になっている人は少なくないようで、アップした情報に対する需要はそれなりにあった。

サイトのリニューアルを繰り返すうちに、VIA C3関連の記事は削除したが、CPUをメインとするハードウェアたちは廃棄することなく、現在も動態保存というカタチで収納ボックスの中に収めている。当サイトの屋台骨だったことや、入手までに相当の苦労を強いられただけに、そう簡単に捨てるわけにはいかない。

VIA C3/Cyrix IIIのテスト

必要最低限の構成で起動し、No bootable device…ブートディスクが見つからないことを示す警告文が出ればOK。メモリやCPUをどんどん入れ替えて、正常に使えることを何度も確認しておいた。同時に、交換した電解コンデンサを目視チェック…異常なし。準備から実作業、後片付けまでかなりの時間を要したが、常用していないハードウェアだけに仕方ない。いくらハードウェアが進化しても、電源投入直後のPOST実行からブートディスクまでのアクセスに掛かる時間は、あまり変わっていないらしい。

このオチか…

休日にも関わらず朝早く起きて、さっさと家用の共用パソコンのセットアップをしよう…と思っていたら、豪快に二度寝をしてしまい、既に9時近い時間。遅れを取り戻すかのように、他の雑務処理を行いながらセットアップを続け、残りはサウンドボードの到着とWindows Updateだ。特に後者、Windows Updateは始まるまで半日近くの時間を要するなんてザラなので、稼動させたまま放置しておくしかない。

退役したDell PowerEdge SC430は、用途も無いので解体処分となる。燃やせるプラスチック系、ケーブルを含めた雑金属系、基板系に分別していく。プラゴミは何も考えずゴミ袋に収めればいい。雑金属系ゴミはケースも含まれており、集積所に丸ごと出しても回収してはくれないので、組み立てリベットを全て飛ばし、短い金属フレーム状にしていく。側面の大きな一枚モノのカバーは、全体重を掛けて折りたたんでいく。鉄工ドリルやハンマーの音が鳴り響く、日曜大工的な解体作業となった。

残るは基板系部品。切断加工を施したグラフィックボードはもう使い物にならないので廃棄、PCIバスのサウンドボードもドライバが見つからず本当に苦労したので、これまた廃棄。メモリは後回しにしておき、残ったのはCPUとセットになるマザーボード。当時、CPUの高クロック化・消費電力の増加に伴う発熱の増大が問題となっており、より冷却性能を向上させるためにintelが提唱したのがBTX規格と呼ばれるマザーボードだった。ところがこの規格、intelの都合による規格変更と見られて「そりゃないぜ」とライバルやサプライヤーは取り合わず、しかも発熱問題もある程度クリアできたことから、一種の黒歴史となってしまった。そんな失敗作となったマザーボードを眺めていると、まさかの異常を発見した。

日ケミKZJ 6.3V 1800uF

ATX12Vコネクタの左側、日本ケミコン製KZJシリーズ6.3V 1800uFが2本、膨張していた。両者とも、内部の電解液が沸騰して頭上の防爆弁からゆっくりと噴出したらしく、乾いた電解液には『火口』までできていた。PCIeスロットの関係で、グラフィックボードに切断加工を施しており、このストレスで正常動作しないことがあったが、これが原因だろうか。問題の電解コンデンサとPCIeスロットは遠く離れているが、複層基板だけに関係していても不思議ではない。

廃棄予定のマザーボードなので、写真としてデータを残しておき、解体作業を再開した。散らばった細かいゴミを片付けたりしていれば、もう日が傾いている。解体作業に清掃等の後始末、そして集積所への往復。この時期は汗だくになることが多く、身体をよく動かす休日となった。

下ごしらえ中

先月となる5月中旬、現在の家共用パソコンことDell PowerEdge SC430の退役予告記事を書いてさらに一ヵ月半が経過し、いよいよ新しいマシンのセットアップを開始した。まずはSC430からデータを引き上げてバックアップを取っておくが、一時保管用のハードディスクを落とし、破壊してしまうミスを起こす。廃棄前提の小容量ハードディスクだったことが、まだ救いだった。

HP ProLiant MicroServer(N54L)

今回もまた、格安サーバをパソコン化し、HP ProLiant MicroServer N54Lを使う。出来合いのメーカー製マシンを新品で買うのは、これが初めてのことだった。購入は2014年10月のことで、それから2年弱年に渡って部屋で放置していた。長らく手を付けなかった理由は、当時はSC430が安定して動いていたのと、単純に面倒だったため。年月の経過に伴いSC430の調子が悪くなってきたことを踏まえ、放置プレイからいよいよ第一線に投入することになった。

本来はサーバ用なので、グラフィック系は極めて弱いことから、別途玄人志向のグラフィックボードを追加購入している。ハードウェアが揃い、後はOSを一気にインストール…となったところで、サウンド系がないことに気づいて作業が中断した。ロープロファイルなサウンドボードが必要で、買出し確定。音が出ればOKだから、安いので間に合わせようと思う。

PEAD1A238BH

今から15年前となる2001年。CPUから発せられる熱は悩ましき問題で、このままでは原子炉並みの熱密度に達するかもしれないと、intelから衝撃の発表があった。原子炉に留まらず、ロケットエンジンの噴射口を突破し、最終的には太陽表面と同等になる予測まで出たほどだ。既に高発熱な半導体の扱いに苦しんでいる自作PCマニアだが、今後原子炉やロケットエンジン、そして太陽表面とまで表現された熱過ぎる半導体が出るかもしれないと発表があれば、こんなに面白い話はない。メーカーは危機感を覚えていたようだが、自作PCマニアにとっては、どこかワクワクするような期待感を抱いていたと思う。そんな連中に呼応するかのように、毎週のように数々の冷却パーツが発売されていた時代だった。

CPUだけでなく、パソコンを構成する半導体からの発熱は、増え続ける一方だ。とにかく冷やさないと、自ら発した熱で半導体が破損し、または熱暴走を起こす危険性を秘めていた。2002年、冷却性能を最優先に、大量の電力を消費することで圧倒的な風量を実現した超高速電動ファン『DELTA FFB0812EHE』が発売された。それまで発売されていた電動ファンとは全く異なり、「消費電力が大きいので電源に直接接続」「自走するので必ず固定する」なんて注意書きがされていた。通常の電動ファンであれば0.1A前後の電流となるが、DELTA FFB0812EHEは1.35Aと大電流で、確かにマザーボード上の貧弱な電源回路では燃えてしまう可能性があった。回転数は5,700rpmに達し、静翼と動翼を組み合わせた構造から発する風量は段違いで、注意書きのとおりに固定しないと走り出した。そしてジェットエンジンを彷彿とさせるサウンドを響かせ、半導体の廃熱どころか粉塵すら吹き飛ばすような、本当に冷却に特化した電動ファンだ。

半導体技術の進化から、熱密度は太陽表面に達するという予測は外れた。おかげで冷却方法もずいぶんと変化し、大きく静かな電動ファンを使い、しかも温度に応じて回転数を自動的に制御するようになった。かつてのような、轟音を伴って大風量を生み出す電動ファンは無くなったのだろうか。答えは否。数は少ないながらも、もはや暴力的とも表現できる性能に進化したモデルが発売されていた。

38mm厚の電動ファン

それが今回の記事のネタになった、PEAD1A238BH(写真左側)だ。回転数は最高6,500rpm、5.44Aの電流値なんて、元祖自走電動ファンのDELTA製モデルとは別次元の数値。さっそく12Vの電源に接続してみると、加速しながら最高回転数に達し、応じて音も大きくなっていくので、ジェットエンジンのような印象を抱く。大風量なのでもちろん自走し、よく動き回る。手に持つと、ファンブレードの超高速回転によるジャイロ効果まで実感できる。こんなスペックなので、「指を入れると大ケガする」とは、切断する恐れがあるということだ。風量はともかく、大騒音により使いどころは限られてくる。買ってから使う場所が無いことに気づき、当面はストック部品扱いになった。発売は2014年で、パソコン用というよりは産業機器向けの汎用品であるためか、今も入手できる。

置き換え準備

家用の共用パソコンは、Dell PowerEdge SC430を使っている。格安で譲ってもらったもので、現在も活躍中。このマシン、本来はサーバ用途なので、拡張性はあまり高くはない。特にPCIeはx4までの対応となっており、グラフィックボードは基本的にx16となるので、物理的に接続することはできない。ここで諦めないのが猛者たちで、マザーボード上のPCIeスロットかグラフィックボードを加工することで、強引に接続してしまう方法が確立された。さっそく先人たちの知恵を借り、グラフィックボードの端子を切断加工を行い、無事にグラフィック系を強化することができた。

PCIe x16をx4相当に

茶色の基板がグラフィックボードで、黒いスロットがマザーボードのPCIeスロット。スロットから左側の部分において、グラフィックボードの基板が、ごっそり切除されているのがお分かりだろうか。

加工当初は何事もなく動いていたが、今年に入ってグラフィックボードの固定を微調整しないと、正常に動作しないようになってしまった。無理な加工で接点の接続は若干甘く、この弱い部分に長期の稼動でストレスが溜まり続けているらしい。共用パソコンだけに、すぐにメンテナンスできる環境ではないので、些細な不具合こそ避けたいもの。ということで、そもそもの発売から10年が経過する前に、引退させることになった。

選定の都合、そして私自身の好みの問題から、次の共用パソコンもまた、サーバ向けのマシンをパソコン化することにした。純粋なパソコンと違ってハードウェアは堅牢にできていることから、長年使うには都合がいい。しかも安価な値段設定なので、コストも抑えられる。その代わり、セットアップや使い勝手にクセがあるが、ここはもう割り切るしかない。あとは再セットアップとデータの引越しとなるが、一日がかりの作業になるだけに、いつやろうか。