二次災害で深刻化

東北・上越・北陸新幹線で輸送障害が発生。いったい何事かと第一報を斜め読みしてみると、上野駅と大宮駅間で架線が切れたそうで、当該編成はW7系。しかも「舟体(ふなたい)落としてんじゃん!」。

さらには「感電が発生したって!」。はて?感電?え?

どうやら復旧作業中の作業員が感電したそうで、その電圧は25,000V。ここまで高電圧になると、電線に2mまで近づくと感電する。それはともかく、なぜ感電したのか。典型的な二次災害になってしまい、事態は厄介な方向へ。一旦は停電したであろう電源が、なぜ突然復旧したのだろう。詳しい発表はなく、まずは作業員の後遺症のない回復を願いたいところ。

鉄道の電力関係を対処するときは、電力供給側と何度も打ち合わせ、入念な確認を行いながら電気を止め、万一電気が来ても即ブレーカーが落ちるようにアースしておく。本当に停電状態になっているのか検電調査があり、高電圧に耐えられるような防護用具を身に着けるとか、監視役を立てておくといった、感電事故を起こさないような手段を積み重ねている。

そして危険区画に絶対に誰もいないこと、全て安全であることが確認してからでないと、送電を再開することはできない。

が、実際に感電による二次災害が起きている以上は、作業手順不良や確認不足があったことは明白。架線が切れたとか舟体が落ちたことよりも、感電事故の方が重大事象になってくるだろう。

作業現場側と指示担当側が、動きや情報を共有して、連絡を密にしていないことが浮かび上がってくる。この『報告、連絡、相談』の基礎ルールが全く機能していなかった実例として、京浜東北線の川崎駅で列車脱線横転事故がある。2014年2月に発生しており、もう少しでちょうど10年になる。

渋谷駅の大工事で絶賛されつつも、こうした事故を起こしていては評価も帳消しになってしまう。部署が違うとか、担当は別といった言い訳があるかもしれないが、傍から見れば同じJR東日本という会社になるわけで。1:29:300でお馴染み、あの法則に照らし合わせてみれば、そろそろ1の重大な事象が起きてしまう。これだけ事故が増えてきていると、事故は起こらない前提という社風が感じられる。

間違いなく他山の石となる今回の二次災害。しばらくすれば、鉄道事故調査報告書が公開されるだろうから、それを読めば詳細は把握できると思われる。