【注意】2019年10月12日の台風19号の影響により、豊岡梅ヶ島林道は土砂崩れが発生、再び通行止めとなった。解除時期は未定となっている。
山梨県と静岡県を結ぶルートの中で、一度だけの通行となっているのが、豊岡梅ヶ島林道だ。静岡県の秘境の温泉郷こと梅ヶ島温泉が終点となる林道で、安倍峠を越え、山梨県道808号が起点となっている。
酷道の派生ともいえる淋道そのもので、少々の雨で土砂崩れ、法面の崩落、路肩決壊に見舞われることが多く、通行止めが頻発。ついでに凍結による冬季閉鎖もあり、一年を通して走れるチャンスは意外と少ない。2011年9月の台風23号による大雨では、山梨県側の路面で崩落と決壊が発生。通行禁止となって、規制解除日は未定となったまま、年数だけが経過していく。
復旧工事が進んで2018年10月19日、7年ぶりに山梨県側を含めて全面開通。一ヶ月ほどで冬季閉鎖による通行止めになり、2019年4月下旬から今シーズンの通行ができるようになった。しかし、現在も土砂崩れや雨による突然の通行止めが発生しており、走れると気づいた今が、走り時。2010年5月以来の安倍峠越えとなった。

新東名では6車線化工事が行われており、規制区間がところどころにある。通行帯はそのままながら、路肩が規制されるだけでずいぶんと狭く感じるもの。新東名は新静岡ICで降りて、梅ヶ島温泉に向かってr27を北上するだけの、シンプルなルートとなる。

道中、豊岡梅ヶ島林道の情報看板が見つかり『通行可』。梅雨の晴れ間、冷たい風が心地よく、絶好のドライブ日和となった。

梅ヶ島温泉の到着は7時過ぎ。宿泊客はまだ寝ているか、起きた直後のタイミングだろう。誰も出歩いていない、ひっそりとした温泉街を静かに通過する。

安倍峠まで8kmの看板のとおりに、ゆっくりと右折していく。

そうそう、こんな感じだったなと9年前の記憶が蘇っていく。

豊岡梅ヶ島林道の終点側ゲートに到着。ここから安倍峠までは上り坂が続き、突然の土砂崩れに備えて、ローペースで走り続ける。

小規模ながらも土砂が崩れていた。以後、似たような崩落はいくつも目にすることになる。

梅ヶ島温泉から30分で、安倍峠に到着した。太陽の方向と角度が悪くて、まともな写真は撮れず。なぜか左脚が痺れるような痛みが出始めており、脚のストレッチをしながら一休み。ちなみに、同じ構図で2010年5月に撮影したのが次の写真。

2010年5月の様子。当時は小雨と霧に見舞われて、通行条件は最悪なものとなっていた。9年が経過するうちに、周辺の木の密度が大きくなっており、路面の荒れ方も少ない。

豊岡梅ヶ島林道の開通記念碑。この写真を撮りたくて、ここまで訪れたようなものか。ここから下り坂になる。上り坂より下り坂のほうが厄介なので、より慎重に走っていく。

突然ガサガサッと音がして何事かと見上げると、シビックRのエンジン音に驚いた野良鹿が法面を逃げていたところだった。少し離れたところから振り返って、距離を保ちつつこちらの伺う様子は、テレビや動画で見てきた草食動物の動きそのもの。ちなみに、本日の鹿の目撃数はこれで三頭となった。

豊岡梅ヶ島林道から身延市街地方面を見る。9年前に訪れたときは、霧というより雲に覆われており、眺めを楽しむことは全くできなかった。写真では潰れてしまっているが、肉眼ではこれから向かう身延市街地がうっすらと見えていた。

大きく円を描くようにして、一気に高度を下げていくことを繰り返す。路面状況を撮影しようと車を降りたら、小石の上に停まっていたらしく、サイドブレーキを掛けていたにも関わらず、ズルッ…ズルッ…と動き出して流転状態になって大慌て…。

気を取り直して、林道の通行を再開。ヨレヨレになったガードレールと補強された法面の状態から、過去にこの部分で大規模な崩落があったようだ。路面のアスファルトもボロボロ。

崩落してから、それほど時間が経過していないようだ。積もった土砂は避けず、慎重に乗り上げて通過する。パラパラと小石が落ちてきており、状態はあまりよくないように感じた。

梅ヶ島温泉から安倍峠を越え、一時間で豊岡梅ヶ島林道の山梨県起点側ゲートに到着した。ここまで来てしまえば、R52まではすぐなので、あっという間に走り慣れた道に戻ることになった。
R52からR300へ入れば本栖湖で、富士五湖を経由して帰宅するいつものコースとなる。総走行距離は425km、総合燃費は16.6km/L。