M-241をバラす

GPS週数ロールオーバーを受けて、退役となったGPSロガーのHOLUX M-241。正規手順では使えなくなったものを持っていても仕方ないので、さっそく解体して捨てることにした。

そのままの姿でゴミとして捨てると、何者かに奪われてしまうことがよくある。バラして使えなくするのが唯一の防衛手段かつ、使い終わった道具に対する私なりの供養といったところか。

HOLUX M-241内部

ケースから基板セットを分離したところ。ケースと基板セットは木ネジ一本で固定されており、中身をスライドさせるようにして引っ張り出す。

GPSアンテナ

D003と表記されたGPSアンテナ。アンテナの形状そのものは、(ポータブルタイプではない)カーナビのGPSアンテナと全く同じ。

M-241基板の液晶画面側

M-241の液晶画面側の基板。殆ど見る機会は無いものの、やはり液晶画面が装備されている点はとても使いやすく、高度や速度がその場でリアルタイムに分かり、設定変更もパソコンのソフトウェアを経由する必要が無かった。液晶画面はネジ二本で固定されている。

基板を外したところ

基板と液晶画面を分離したところ。液晶画面からは二つのリボンケーブルが出ており、表示部左側から出ているのが画面照明用のライン。数値表示系統は下側となる。

マクロニクスMX25L1606E

液晶画面の下からは、マクロニクスMX25L1606Eが顔を出した。16Mビット=2MBのフラッシュメモリ。メモリの右側にあるカーブを描いた先にある端子が、GPSアンテナに繋がるコネクタ。メモリ左上に、TXDB1、RXDB1と表記された部分は、何かしらの信号やデータを送受信するために設けられているものか。

M-241基板裏側

基板を裏返す。中央にはシールドされた部分が占めており、シリアルナンバーを印刷したシールが貼られていたので即剥がした。

MT6601T

MT6601Tと表記されたチップは、Bluetoothの制御用。どうやらMTKはメーカー、そしてARMとは、ソフトバンクグループのあのARMと思われる。

CP2102

CP2102はUSBシリアル変換機。USBメモリ等を分解すると、よく目にするチップ。

MT3318T

シールドの内側にあったのはMT3318Tで、ここで受信したGPS信号の演算を行っているようだ。

MAX1760EUB

1.5Vの乾電池を電源としておきながら、これまでのICを動かすには電圧不足。どこかに電圧を変換する部分があり、それがこの1760EUBと表記されたチップだった。

その正体は、昇圧型のDC/DCコンバータ。3mm四方の小さなチップで、1.5Vから3.3Vへ昇圧するとは、実は最も興味を抱いた部分。今まで目にしてきたDC/DCコンバータは殆どが降圧型で、大きなヒートシンクやコイルがあって、設置スペースと熱の対処を考えなければならないものばかりだった。逆に昇圧型は使う機会がなく目にすることもなかったため、M-241を分解して初めて見ることができた。電流は小さいままで電圧を少し上昇させることが、ワンチップで実現できてしまう仕組みのダイ(チップ内部)は、いったいどうなっているのだろう。

日が暮れてから小さな基板の部品を見るには、なかなか辛いものがある。バラバラになったM-241は、プラスチック系の普通ゴミとそれ以外の不燃物に分別され、廃棄完了となった。