ありがとうM-241

日ごろのドライブだけでなく、ウォーキングや自転車で走り回る際は、GPSロガーを携帯してログを採ることが楽しみの一つだった。使用しているモデルはHOLUX M-241で、単三電池一本で一日の走行分データは採取することができる。

先日の林道豊岡梅ヶ島線のドライブのときにもログを取っていて、帰ってきてさっそくデータの吸出し作業を開始。するとキンコーンとチャイムが鳴って、こんな表示が出た。

ezTour for Loggerの警告文

え?なにこれ?

『GPS機器にデータがありません』とはどういうことだ。走行中、画面上のカウンターでログが溜まっていく様子は見ていたし、本体メモリも順調に消費していることがezTour for Logger上からも分かっている。

GPSロガーのメモリ消費画面

メモリ消費量は5%なので、データがないと警告が出ることは何かしらの異常がある。

調べてみてすぐに判明。2019年4月7日(JST)に二度目の「GPS週数ロールオーバー」が行われ、ナブスター衛星(GPS衛星)内部の時計が0にリセットされた。M-241のシステムはGPS週数ロールオーバーに対応しておらず、ナブスター衛星からの電波を認識できなくなってしまい、ログとして成り立たなくなった。結果、GPS機器にデータがありませんと表示されたということ。

これが5月のドライブでも使えていた理由は、M-241内部の時計情報が残っていたため。内部時計の情報を保持するために基本的には電池は入れっぱなしで、ドライブ出発前に新しい電池をセットしていた。今回、たまたま電池交換のタイミングで内部時計の情報が消えてしまったようだ。ロールオーバー後の信号を受信できなければ時刻調整もできなくなり、データがないと判断されてしまう。

古い製品であるM-241は当の昔にメーカーサポートが終了しており、GPS週数ロールオーバーに伴うファームウェアのアップデートも行われないそうだ。よって2019年4月7日付けで、GPSロガーとしては使えなくなった。

ログの採取そのものは引き続きできている。メモリからデータを別の方法で吸出し、ファイルの変換を繰り返してezTour for Loggerに読み込ませる方法も同時に見つかっているが、ログファイルを誰かのサーバにアップロードする時点で、セキュリティはどうなのよ?という気分的な問題や、ファイルが正常に変換できなかったことから、M-241はこのまま使用終了とするのがベストと判断した。

M-241の置き場所

M-241を車載する場合、いつも助手席のポケットにセットしていた。北海道や九州といった遠征では、フェリーの航路も取れたことは大きかった。

代替となるGPSロガーは、今はスマホのアプリが主流なのか。ただ、スマホはあくまで携帯電話としての本来の役目があり、GPSロガーアプリだけでなく、他のアプリも肝心なときにデータの欠損が生じたり、バッテリーの消費や常時使用における本体の過熱からのフリーズもあるわけで、機器としてのGPSロガーに比べれば信頼性は低い。

GPSロガーは昔に比べて機種が減っており、ついでに金を使いたくない最悪のタイミングでの選定作業がスタートとなった。