今から5ヶ月前の6月、近鉄大和八木駅から新宮駅を結ぶ、八木新宮特急バス(169.8km、停留所数168、下道オンリーであれば日本一の走行距離を誇る)に乗る予定だった。しかし、台風2号と梅雨前線の大雨で、経路の国道168号で土砂崩れが発生し、運休となってしまった。
改めて現地に向かうことを計画し、本日再訪問。6時間半ものバス旅を完遂することができた。

同一便で完全乗車すると貰える記念乗車証。『十津川温泉バス停到着時に申告していただいたお客様』となっているが、実際は十津川温泉バス停にて「もうコレ渡しておかなー」と運転士から手渡された。これを入手しに、遥々ココまで来たようなもの。

上野地バス停にて休憩中。いすゞエルガ QDG-LV290N1。車内のシートは長距離乗車向けのクッションが厚いタイプとなっているが、基本は路線バスそのもの。
始点となる大和八木駅からの乗客は、10人少々といったところか。その全員がリアセクションの各シートを占拠することになり、後から並んでいた私らはフロントタイヤ付近の狭いトコロに座る。途中のバス停で乗っては道中で降りる客がいれば、上野地バス停と十津川温泉でどっと乗客が増えて、各席が埋まる。平日でこの混み具合、休日ならどうなっていたのやら。
乗客の殆どが、途中のホテル昴バス停で降りていった。ICカード乗車券はデータ処理の都合で、乗務員に乗車バス停を告げて欲しいと口頭と放送で散々言われていたのに、いざ降りるタイミングでまごつく乗客の多さと言ったら。間違った投入口に運賃を放り込んだり、両替一つもできない人に驚く。こういう老人にはなるまいと他山の石モード。
6時間半の運行においては、トイレ休憩が3回設定されており、五條バスセンターバス停で約10分、上野地バス停で約20分、十津川温泉バス停で約10分停車する。各便所休憩地点への到着が遅れると、それだけ休憩時間が削減される。
トイレに不安がある私は、起床した時点から水分摂取を最低限に抑えており、出発前には尿意を抑える効果があるらしい大福を食べて、バス旅の間は一切飲まず。各休憩休憩ポイントでも排尿して、膀胱を空にしておく。おかげで新宮駅到着前には脱水状態に陥り、頭痛、爪が白くなって皮膚に張りが無くなるという、典型的症状に見舞われることになったが。

八木新宮特急バスのGPSログ。トンネル内はGPS信号を受信できないので誤差が含まれてくるが、ログデータ上の距離168.9kmは、公表されている運行距離169.8kmとほぼ合致する。下道の最高速度となる60kmhから1kmhも上回っていない点は驚異そのもの。
当サイトの観点的というか、私の趣味の方針で注目していた点をもう一つ。

近鉄大和八木駅から25kmを1時間20分ほど掛けて走り、五条バスセンターで1回目の休憩中。オドメーターは454,698km表示で「45万キロだぜこのバス」「EK9でも行けますかね?」。
オドメーターの数値から、スタート地点では454,673km±1kmといった具合か。市街地走行でのストップアンドゴーが多かったためか、燃料計の針は早くもFラインから下がっている。

2回目の休息地点となる上野地。スタートから73km、3時間3分が経過。燃料は1/4を使用した。

3回目かつ最後の休憩は十津川温泉で、スタートから4時間半、108kmを走行。山間部の道ながら淡々と走り続けていたためか、思ったよりも燃料を消費していない点が意外だった。「燃料全然使ってねぇぞ」

終点となる新宮駅に到着した。スタートから6時間半、18時31分着で、18時24分の定刻からほんの僅かな遅延でのゴールだったりする。最後の休憩始点となる十津川温泉から69km、2時間の走行となった。燃料は半分以上残しての到着で、データシート上の燃料タンク容量160Lからすれば、80Lも使っていない。
6時間半もの乗車時間はあっという間で、苦痛やもう勘弁といったネガティブな印象は一切ない。下り線を走破したなら、今度は上り線じゃないの?という話が早くも出たが、前泊パターンを含めた新宮駅までのアクセス方法をはじめ、検討していく内容は地味に多い。







