アース線の間引き

1998年5月から2007年12月に掛けての前オーナー時代、どこかで追加アース線(いわゆるアーシング)を装着しており、つい最近までそのままにしておいた。

この手のカスタムが好きな人は、エンジンルームを見ると「アーシングやったんですか?」「効果あります?」と聞いてくるのだが、あいにく私が装着したわけではないし、どのような効果があるのかは全く興味がないので、「もともとやってあったんですよ」と答えるか、もしくは「やっぱり分からないもんですね」と曖昧な答えをしていた。

施工済みのアーシング

このように、三本のアース線が追加され、青丸で示した合計三ヶ所のボルトに接続されていた。それらの端子が、全てバッテリーのマイナス端子に向かっているが、ただでさえ短いネジ部分に三つの端子が追加固定されているためか、ナットが緩みやすくなっているのが弱点だった。

左側のフューエルインジェクションレール、上部のバックパネルはまだ理解できるが、右下のダンパーハウジングに接続されている点は謎だ。純正アースにおいても、ダンパーハウジングから一本伸びており、これが車体からバッテリーに戻る唯一のライン。似たような部分に接続、しかも冷媒ホースのブラケットと共締めしている状態では、スマートとは言えず。

アーシングで「燃費向上」「ライトが明るくなった」とはよくある表現だが、DC2インテR、EK4シビックSiRIIでも追加でアース線をセットしたものの、明確な変化は起きなかった。それなら撤去してしまえ!と取り外していく。

追加アース線は一本だけ

ずいぶんスッキリした。追加アース線は一本だけ残しており、ヘッドカバーとバッテリーのマイナス端子を直接接続している。これはヘッドカバーとバルクヘッドアッパーフレームを接続する純正アースがボロボロで、代用のつもり。

間引き後、やはり体感できる変化はなく、燃費についても今までと同じ。リッター20を達成したときには、既に追加アース線の間引きをした後だったので、燃費に関わる要素は全くなかったようだ。

旅路の分岐点

EK9で月飛行計画、黄色信号だ。

以前から薄々分かっていたことだが、オイル上がりの症状がハッキリと出るようになった。11月上旬の西日本ドライブや昨日の駿河湾フェリー巡りにおいて、高速道路の加速車線や追い越しの際、ハイカムまで回すと後方に煙幕を張れるようになったからだ。プライバシーガラスのせいで煙の色は分かりにくいが、どうも青白い。

嫌味な後方の車に対し、 弾幕 煙幕攻撃を行えるなんて、PE8WデリカSGのディーゼルエンジン特有の黒煙以来のこと。デリカSGの場合、EGR系統がトラブルを起こしていて、余計に黒煙が発生しやすい状況だったが。

オイル上がりの青白い煙

オイル上がりの原因としては、過走行に伴うピストンリングとシリンダーの磨耗なので、280,000km手前の現状では見事に当てはまる。ついでに、2年40,000kmに渡ってローテンプサーモと複層ラジエターでオーバークール状態に追い詰めており、これがどれくらいの磨耗を促進させてしまったことか。

このままでは、第二目標となるアポロ13号の事故地点となる321,860kmの到達も、やっと着いたと思えるような、厳しい状態になることが予想される。地球の重力圏から月の重力圏に入るにはさらに先のことになり、そんな位置に浮かぶ月…384,400kmという距離が、最終目標地点だ。

年20,000kmの走行ペースを維持できた場合、2019年末には3度目のタイミングベルトやウォーターポンプの交換を迎える300,000kmに達する。ついでに、エンジンマウントがダメになったときに発生する大きな振動が起きはじめ、細いウォーターパイプは未交換、燃料供給系統のパーツも未交換と、経年劣化対策と未リフレッシュ部分の不具合が出るのが、恐らく300,000kmあたりか。

「なんとか月に到着する」か「余裕を持って月に到着する」のか。そんな分岐点となるのが、300,000kmという節目になる。オイル添加剤をいろいろ使ってみるのも面白そうだが、この手のものはあまり好きではなく、シビアコンディションによる5,000km毎のオイル交換では、けっこうな高コストになってしまうのが悩み。

静岡県道223号を往く

静岡県道223号は未供用県道ながらも、2013年4月12日に認定された路線となっている。未共用ながらも認定されている実態は、株式会社エスパルスドリームフェリーの『駿河湾フェリー』で運航されているものだ。航路は静岡市の清水港と伊豆市の土肥港で、70分で結ばれている。

223=ふじさんという語呂合わせで、世界遺産となった富士山に絡んで追い風となる一方、慢性的な赤字と伊豆市の道路事情が改善している逆風から、2019年3月末をもって駿河湾フェリー航路から撤退することが決まっている。運航継続に向けて行政側と協議が続いているそうだが、どうなることやら。もしも運航が止まれば、県道223号のアクセスも不能になってしまう(未共用区間なので廃止とは呼ばないらしい)。天気が良くて風と波が穏やかで、船遊びには好都合。ドライブルートに組み込んで、駿河湾フェリーに乗っておくことした。

GPSロガーによる航路

乗船中もGPSロガーを動作させていたことで、海上にしっかりと航路が記録されていた。

駒門PAにて休憩

出港時間に合わせて行動を開始するので、珍しく日の出時間以降の出発。清水港へのアクセスは東名高速が近いので、久しぶりに新東名を使わないルートとなった。

長らく東名高速を使っていなかったせいか、そこにあるはずの駒門PAが見当たらず、移設されていたことを今更知った。あの狭くて汚い駒門PAが、見違えるほどキレイになっていた。相変わらず自衛隊グッズも販売しており、この点では一安心だった。

由比PA近く

由比PA近くの海上区間まで到達すれば、清水ICまであと少し。

清水港に到着、待機

あっという間に清水港に到着。「予約なしだけど乗れます?」と聞けば「乗れます」とのことで、待機プールに並ぶ。乗船時間までは、港内を徘徊。

悲しき横断幕

県道223号が認定されたときに使われたと思われる横断幕。

静岡県道223号

県道223号のヘキサ。フェリーが描かれている。

清水港に寄港した海王丸

周囲を見渡すと、やけに迫力ある帆船がいて、その正体は海王丸。つい先ほど、入港したばかり。17日と18日で、一般公開されるとのこと。

駿河湾フェリーの富士

乗船する駿河湾フェリー、富士号がやってきた。全長は83mと小柄ながら、伊勢湾フェリーの船よりは大きい。

撮影中につきまた待機

土肥港からの乗客を降ろせば、すぐに乗船作業が開始…されると思ったが、一旦止められる。先ほどからテレビカメラクルーがウロウロしており、何かの撮影をしているらしい。

清水港を離岸

乗船して、視界を大きく取れる場所を確保すれば、いつの間にか出港時間となっていた。サイドスラスターで離岸したら、急加速して土肥港を目指して出発する。

海上からの富士山

海上から見る富士山も悪くはない。この直後、雲に覆われて見えなくなった。

錦江シッピングジャパンのMILD WALTZ

錦江シッピングジャパンのコンテナ船、MILD WALTZとすれ違う。全長は147.9m。上海を出発して、まず名古屋港に寄港し、そして今日は清水港の日。入港しようとしているところで、すれ違った。運航スケジュールでは、夕方には出港して、上海へ戻るそうだ。

土肥港を目指す

波が低く、穏やかな駿河湾を滑るようにして土肥港を目指し、18ノット(32km/h)で航行中。

展望よし

乗船客は多くはないが、それと分かるアジア圏からの旅行者が甲板を落ち着きなく歩き回っており、あまり変わらぬ風景を連写するように撮影し続けていたため、なかなか撮影タイミングがつかめなかった。

船上に設置されたヘキサ

海上県道だけに、船上にもr223のヘキサが設置されていた。

土肥港に入港中

ファンネルから響く低い排気音が静かになったと思ったら、既に土肥港に入港中だった。待機プールを見ると、乗船車両の少なさにびっくり。平日の昼間とはいえ、伊勢湾フェリーよりも少なく、これでは利益が出ないのも納得。

主機を細かく操作

入港作業で、主機を細かくコントロールしているらしく、黒煙がボフッと吐き出されたところ。何度かエンジンを吹かしていた。

接岸寸前

接岸寸前。では、車両甲板へ戻ろう。

車両甲板の様子

車両甲板は3レーンとなっていた。フェリーだけに、内部の様子はどこも似たようなもの。

土肥港に出たものの、分かりやすい観光地…修善寺までは少し離れていて、西伊豆方面も南下しなければならず、周辺へのアクセスは良くない。市街地に程々近くて明るい清水港に比べれば、どうしても土肥港側の集客力が低く、乗船客数の増加は厳しくなってしまう。厳しい現実を目の当たりにすることになった。

伊豆スカイライン経由

土肥港から東寄りの進路を取り、これまた久しぶりの伊豆スカイラインを経由して帰宅開始。総走行距離は346km。

フェリー運賃の実態

超長距離ドライブに出かけて帰ってくると、人によってはどういうルートを使ったのか聞かれ、車だけの移動だけでなくフェリーも使ったことを言うと「船旅?リッチだねぇ」なんて出てくることは珍しいことではない。「フェリーは金が掛かるイメージしかない」とも言われることがあり、上層階級向けのクルーズ船的な見方すら抱いているそうで、フェリーは選択肢に含めにくいものらしい。

先日乗船した阪九フェリーの新門司→泉大津の便が、とても絶妙なダイヤ設定と運賃設定になっており、比較しやすいものとなっている。

まず、阪九フェリー。シーズンや燃料油価格変動調整金によって変動があるが、今年いっぱいの値段設定かつ通常期間(=年末年始のいわゆる繁忙期は値上がりする)は、車の長さが5m未満で22,830円、4m未満で18,510円。この自動車航送運賃には二等船室…雑魚寝部屋代が含まれている。

額だけ見ると、5桁、しかも総じて20,000円前後か…となるところだが。

対する車による自走の場合、阪九フェリーの港近くまで高速道路の出入り口があり、しかも同じ名前で新門司、阪神高速の泉大津となっている。通行料金は、ETCの休日割引を適用して9,520円、平日なら12,950円、通常料金ならば13,540円となる。

まだ車のほうに分があるように見えるが。

高速道路の通行料金における時間設定は、新門司インターを17時40分に入った時点での、ドラぷらによる算出だ。泉大津行きのフェリーが出港する17時30分に合わせて、新門司港から競争がスタートと仮定した。新門司港から新門司インターまでは10分足らずで行けるので、17時40分に設定。

すると、自走ではノンストップ、渋滞を一切考慮しない走りで、泉大津の出口に0時49分という。そこから泉大津港まではやはり10分足らずなので、1時になるあたりで到着だろうか。走行距離は高速道路だけで584.2km、7時間9分も走ることから、ボトラーさんでない限りノンストップは非現実的。食事休憩やトイレ休憩で、現実的にはもっと遅くなっていく。

そして、600km近くも走れば、応じて車の燃料も減る。燃料費はハイブリッド車からスポーツカーまで差が大きく出る部分だが、だいたい4,000円から7,000円あたりが目安になるだろうか。燃料費と先の高速道路の通行料金を計算すると、安くても13,000円少々、高ければ20,000円近くになってしまい、実はフェリーの運賃と殆ど差がなくなってくる。

深夜到着だけに、車中泊で夜明けを待つならともかく、宿泊施設を使えば宿代が掛かってきて、それまでの通行料金とガス代を合算すると、とうとうフェリーのほうが勝ってくる。宿や車中泊問わず夜明けを待つあいだに、フェリーが一気に追いついてきて、6時ジャストに入港してくる。

23.5ノット、42km/hで船としてはハイスピードな航行を武器に、17時30分に出港するというダイヤは、翌朝からの関西圏で活動できるように設定されたもの、高速道路と宿泊で翌日に備えるパターンと同等になっている。

もちろん、全て下道を使えば高速代は浮くので、応じて移動費用は下がるが、一つひとつの運賃設定や所要時間を計算していくと、フェリーは決して高いものではないことが見えてくる。特に長距離フェリー(300km以上)の航路になれば、自走の代替ルートとして強みが出る。

快適性向上及び、プライバシーやセキュリティ確保のため、一等個室を選んだとしても、自動車航送運賃(二等船室付)に一等船室との差額がプラスされるだけなので、シーズンや人数の都合が良ければ、2,000円程度の追加で上級船室を使うことができる。

船のきっぷ

EK9シビックRの場合、5m未満扱いなので22,830円で二等船室の雑魚寝部屋。ところが、書き入れ時ではないタイミングと同行者がいたおかげで、僅か1,200円のプラスで一等個室を使うことができた。

車なしの人だけの乗船も受け付けており、優雅な空間を演出してくれる船内のデザインもあってか、非日常的な時間を存分に過ごすことができる。旅行好きなら、一度は乗ってみてはいかがだろうか。

手配完了

手配部品たち

今年の春、ホイールクリーナーがブレーキキャリパーに飛び散ってしまい、防食メッキを傷めつけ、ついでにキャリパー本体の肌をボロボロにしてしまうミスをやってしまった。

新品のブレーキキャリパーに施されている表面処理…防食めっきが、時間の経過でどう変化するのか。銀色の輝きが失われていく様子を年数を掛けて観察したかったために、このミスはリカバリーが必須。来月の法定12ヶ月点検で、全てのブレーキキャリパーを再交換することにした。

ブレーキキャリパーが再交換するなら、油圧の発生源であるブレーキマスターシリンダーも交換するかー…ということで、予めストックしておいたものを用意。過去、ブレーキマスターシリンダーのオーバーホールは複数回依頼してきたものの、今後はブレーキキャリパーとブレーキマスターシリンダーを同じタイミングで集中整備したほうが、維持管理の点ではラクになるという判断から、同時交換決定。

ブレーキホースに関しても、今後のブレーキキャリパーとブレーキマスターシリンダーの集中整備時に、同時交換するほうが良いだろう…ということで、追加交換。

こうして部品代や工賃で、それなりの金額になっていたが、自分のミスでやってしまったゆえの支出なので、これで不満点が解消できるなら安いもの!と、むしろ安堵していたのだった。

Edyとか

そこらで買い物を行い、支払いは交通系ICカードを使うシーンが増えている。そんな支払いパターンに慣れたところで、交通系ICカードが使えそうで使えない店舗、施設があって、それは高速道路上のサービスエリア、パーキングエリアの店だった。

急速にキャッシュレス化が進んでいる世の中だが、交通系ICカードを受け入れない道路社会は、利権問題や鉄道会社とライバル関係にあるためだろうか。鉄道会社系の高速バスがガンガン走っているにも関わらず、だ。中には使えるところもあるようだが、サービスエリア、パーキングエリアでは使えないところが多いように感じる。

その一方で、サービスエリア、パーキングエリアのだいたいの店舗で使えるのが、楽天Edy。このカードは、どこか使いにくいという印象を抱いているのは、私だけではあるまい。まずチャージ機が少ない。よく探せば、サービスエリア、パーキングエリアのインフォメーションコーナーや店舗の片隅に、小さなチャージ機が設置されている場合があるが、これが本当に分かりにくい。チャージするために、混雑して狭い店舗を探し回るくらいなら、現金払いで買い物をしたほうが早い。コンビニのレジでもチャージはできるようだが、コンビニなら交通系ICカードで買い物をしてしまう。そんな使うための下準備が面倒で、今では財布内の型紙が主な用途だ。

10月15日からセブン銀行のATMにおいて、楽天Edyのチャージに対応するようになった。これだけでも、ずいぶんとEdyの使い勝手は良くなる。交通系ICカードと違ってチャージの上限額が50,000円で、使う場所が限られていることを考えれば、万単位の金額をチャージしておけば、早々使い切ることはない。

交通系ICカードと楽天Edyが相互に使えるようになれば、わざわざ複数枚のカードを持ち歩くこともあるまいが、現実的には規格争いの側面もあるため、なかなか難しい問題だろう。規格争いといえば、古くは8mmビデオvsVHS-C、派生してVHSvsベータマックス、DVD-系vsDVD+系、DDR SDRAMvsRDRAM…と、いろいろ巻き込まれてきたクチだが、負けた規格になってしまったのはベータマックスだけだった。

今日はISS(国際宇宙ステーション)から切り離されたこうのとり7号機の再突入の日。ISSから物資を持ち帰る回収カプセルが装備され、関東近くを突っ切る軌道となっており、予定では午前6時半ごろ。うまくすれば光る様子が見れるかも?と早起きしてスタンバイしてみたが、空は雲に覆われて見れず。回収カプセルそのものは無事に着水し、収容されたそう。成功おめでとう!!

閑話休題。表題はもみじと読む。この漢字はMade in JAPANで、木に花とは、なるほど粋なデザインではないか。

「各地で紅葉を迎え…」「紅葉狩りのシーズンで…」とはよく聞くものの、休日と紅葉のタイミングがばっちり合わないと、なかなか楽しむことができない。出かけた先で、たまたま紅く染まった葉を見て、自分なりの紅葉のシーズンを楽しむことになる。

イロハモミジ

自分より高いところに位置する植物の撮影は意外と難しく、ピントが合っていない。目標とする葉にピントを合わせようにも、風が吹くとあれれ?と散らかってしまうことも多々あった。

太陽の位置と葉の影、風に吹かれることで様子が刻々と変化し、ここだ!と思う一瞬を狙うのがけっこう楽しい。

更新…Y18#11

『テールゲート用ウェザーストリップの交換』『純正オプション品のフロントタワーバーに交換する』を追加。

実態としては、アップした記事に使った部品の、在庫整理だった。

まずウェザーストリップについて。本文にも書いたが、一本モノのゴムの輪に例えることができる。広げれば大きな輪になるが、梱包用のビニール袋内では、何重かに小さく巻かれている。この状態で部品庫に保管することになるが、ゴム部品なので下積厳禁という扱いになり、どこに置くか、けっこう気を使う。

現車では20年に渡って装着され、水漏れや切断といったトラブルが起きておらず、耐久性は極めて高いようだ。今のうちに交換しておけば、少なくともテールゲートのパッキンに起因する雨漏りなどのトラブルを起こす前に、余裕を持って月面到達=廃車に間に合う。ウェザーストリップの保管方法が難しかったことや、耐久性の目処がついたことから、ストックを使って在庫を無くし、管理の手間を削減することに成功した。

オプションのタワーバーについても同様。アルミの角材とはいえ、部屋に置いておくとけっこう大きく、クローゼットの隙間に立てかけて保管していたが、油汚れが付着した部品を服と一緒に保管するというのも、あまり好ましいものではなかった。交換し終えて、次に部屋へ持ち込まれたのは純正タワーバーだ。装着したオプションのタワーバーも純正品の一種なので、赤いタワーバーは二度と装着することはない。体重計で重量を簡易測定後、金のこで切断し、金属ゴミとして処分した。

西日本ドライブから帰ってきて以来、どこか散らかった部屋だったが、部品の在庫整理と一緒に片付けていく。梱包用のビニールやプチプチで嵩張ったゴミ袋はパンパンになり、金属ゴミもガラガラと出てきて、この部屋にいったいどれだけ溜め込まれていたのやら。

BE・N・ZA☆

高速道路のサービスエリア、パーキングエリアには、運転上のワンポイントアドバイスや事故情報などが記載された紙が壁面に掲げられており、放尿しながらそれを読むのが定例化しており、中には(個人的な趣味もあって)強く目を引くネタもある。それが、次の広告。

落下事故防止の啓発広告

写真で撮ってしまったが、元々は国土交通省からのもの。落下事故防止の啓発活動に併せた広告原本がPDFでアップロードされており、そこからの引用というカタチにしたい。

路上に落下していた、様々なものの写真が並べられている。「確かに落し物だが、落し物にしては大きすぎる」ようなもので占められているが、独特の存在感を放っているのが、やはりコイツではないだろうか。

落ちていた便座

便座。形状からして、ケツが暖かくなる電気暖房タイプ。

道路上に便座を落としてくるとは、どのような積載や甘い固定にすればいいのか。ウケ狙いで、自然脱落するようなセッティングをするとは思えないし、便座の脱着をしたことがある人なら分かると思うが、家庭用便器本体からは便座はそう簡単には外れない。便座単体の落下としか思えない。

よく見ると、割れているのは便座蓋や関節部分で、ケツに接する部分は恐らく擦り傷だらけになりながら、割れていない可能性がある。その割れている部分が、使用すると最も汚れ、ウンコ色になる。写真では白いままなので、新品便座を落としたのかもしれない。

荷物が剥き出しのまま、運ばれる手段といえばトラックか。例えば便座の交換で出張作業しようとして、便座を落としていたことに気づき、客先へ「途中で便座を落としたらしく、もう一度取りに戻るので遅れます」と正直に言えるかどうか。当人は言いにくいはずで、言われる方も困惑するに違いない。

高速道路を走っていて、落下物でヒヤッとしたことは数知れず。一番驚いたのが、数百リットルクラスのローリータンクが道の真ん中に落ちていたこと。空タンクが横風で落ちたのかもしれないが、落としたと思われる車も居なかった。

特急仕上げ

「久しぶりに使おうと思ったけど、動いてなくて…」と持ち込まれたのは、カジュアルウォッチ、D&G DW0492だ。どうやら放置期間が長かったために、いつの間にか電池切れを起こしていたようだ。

D&G DW0492

レディースモデルは、小さいサイズの中にインパクトのあるデザインをどう仕上げるか。このあたりのセッティングが、とても興味深い部分だ。

電池交換一つにしても、裏蓋開けて電池交換し、はい終わり…という10分程度の作業ではない。街の時計屋さんではないので、電池の在庫はない。裏蓋を開けて、ムーブメントと使用電池の特定からスタートし、実時間を掛けて運針チェックすることから、三日くらいは要する。

ところが、今回はいつもの流れにすることはできず、使いたい日があるということで、特急仕上げの希望だった。となると、各行程を詰めて、翌日には返さなければならない。幸い、デイデイトモデルではなかったので、一晩の運針を診ればOK。修理道具を持参して、預かったその場で開腹調査することになった。

分解して簡易清掃

写真は既に新しい電池がスタンバイされているが、電池切れを起こしていたボタン電池は、RENATA 379がセットされていた。液漏れしやすい電池というイメージが頭の中にあったために、電池を見た瞬間にゾクッと寒気がした。液漏れは起きておらず、恐らくは単純な電池切れだろう。

ケースとムーブメントを分離して、ケースに付着している手垢や汚れをサッと落としていく。風防の裏側も汚れで曇っていたので、しっかりと拭いてあげて、文字盤が映えるように仕上げておく。

SII Cal.VC00E

ムーブメントはSII…セイコーインスルツ VC00Eだ。電池は、ムーブメントの指定品となっているSR521SWをチョイス。電池をセットしてみると、チッ…チッ…とローター(モーター)が回る音が小さく鳴り、運針が再開。ブロワで埃を飛ばし、パッキンへのシリコングリスの塗布を行い、ケースを閉じる。

一晩の運針チェックを行って、無事に出勤時刻を示していたため、検査良好。所有者へ無事に返却となった。

本来は電池交換だけに留めておくのがスジか。リスクの高い竜頭抜きをやってまで、ケースのクリーニングまでやってしまう行為は、壊してしまう可能性を秘めている。預かった時計を返すまで強い緊張状態が続き、終わると同時にヘトヘトになることが殆どだ。

無理な作業に御用心

ケースの側面と裏蓋に著しいキズがあり、本人曰く「ぶつけた」とのことだが、時間や日数に猶予があり、希望があれば目立たなくする加工も不可能ではない。