静岡県道223号は未供用県道ながらも、2013年4月12日に認定された路線となっている。未共用ながらも認定されている実態は、株式会社エスパルスドリームフェリーの『駿河湾フェリー』で運航されているものだ。航路は静岡市の清水港と伊豆市の土肥港で、70分で結ばれている。
223=ふじさんという語呂合わせで、世界遺産となった富士山に絡んで追い風となる一方、慢性的な赤字と伊豆市の道路事情が改善している逆風から、2019年3月末をもって駿河湾フェリー航路から撤退することが決まっている。運航継続に向けて行政側と協議が続いているそうだが、どうなることやら。もしも運航が止まれば、県道223号のアクセスも不能になってしまう(未共用区間なので廃止とは呼ばないらしい)。天気が良くて風と波が穏やかで、船遊びには好都合。ドライブルートに組み込んで、駿河湾フェリーに乗っておくことした。

乗船中もGPSロガーを動作させていたことで、海上にしっかりと航路が記録されていた。

出港時間に合わせて行動を開始するので、珍しく日の出時間以降の出発。清水港へのアクセスは東名高速が近いので、久しぶりに新東名を使わないルートとなった。
長らく東名高速を使っていなかったせいか、そこにあるはずの駒門PAが見当たらず、移設されていたことを今更知った。あの狭くて汚い駒門PAが、見違えるほどキレイになっていた。相変わらず自衛隊グッズも販売しており、この点では一安心だった。

由比PA近くの海上区間まで到達すれば、清水ICまであと少し。

あっという間に清水港に到着。「予約なしだけど乗れます?」と聞けば「乗れます」とのことで、待機プールに並ぶ。乗船時間までは、港内を徘徊。

県道223号が認定されたときに使われたと思われる横断幕。

県道223号のヘキサ。フェリーが描かれている。

周囲を見渡すと、やけに迫力ある帆船がいて、その正体は海王丸。つい先ほど、入港したばかり。17日と18日で、一般公開されるとのこと。

乗船する駿河湾フェリー、富士号がやってきた。全長は83mと小柄ながら、伊勢湾フェリーの船よりは大きい。

土肥港からの乗客を降ろせば、すぐに乗船作業が開始…されると思ったが、一旦止められる。先ほどからテレビカメラクルーがウロウロしており、何かの撮影をしているらしい。

乗船して、視界を大きく取れる場所を確保すれば、いつの間にか出港時間となっていた。サイドスラスターで離岸したら、急加速して土肥港を目指して出発する。

海上から見る富士山も悪くはない。この直後、雲に覆われて見えなくなった。

錦江シッピングジャパンのコンテナ船、MILD WALTZとすれ違う。全長は147.9m。上海を出発して、まず名古屋港に寄港し、そして今日は清水港の日。入港しようとしているところで、すれ違った。運航スケジュールでは、夕方には出港して、上海へ戻るそうだ。

波が低く、穏やかな駿河湾を滑るようにして土肥港を目指し、18ノット(32km/h)で航行中。

乗船客は多くはないが、それと分かるアジア圏からの旅行者が甲板を落ち着きなく歩き回っており、あまり変わらぬ風景を連写するように撮影し続けていたため、なかなか撮影タイミングがつかめなかった。

海上県道だけに、船上にもr223のヘキサが設置されていた。

ファンネルから響く低い排気音が静かになったと思ったら、既に土肥港に入港中だった。待機プールを見ると、乗船車両の少なさにびっくり。平日の昼間とはいえ、伊勢湾フェリーよりも少なく、これでは利益が出ないのも納得。

入港作業で、主機を細かくコントロールしているらしく、黒煙がボフッと吐き出されたところ。何度かエンジンを吹かしていた。

接岸寸前。では、車両甲板へ戻ろう。

車両甲板は3レーンとなっていた。フェリーだけに、内部の様子はどこも似たようなもの。
土肥港に出たものの、分かりやすい観光地…修善寺までは少し離れていて、西伊豆方面も南下しなければならず、周辺へのアクセスは良くない。市街地に程々近くて明るい清水港に比べれば、どうしても土肥港側の集客力が低く、乗船客数の増加は厳しくなってしまう。厳しい現実を目の当たりにすることになった。

土肥港から東寄りの進路を取り、これまた久しぶりの伊豆スカイラインを経由して帰宅開始。総走行距離は346km。