夜中に降る大雨の音に目が覚めて、テント泊にしなくて正解だったことを実感。朝食を終えてしばらくすると雨が止み、気温が上昇し始める。今日は佐久間ダムの電力館に寄ってから帰宅となり、開館時間に合わせて活動開始。川まで降りてみて、昨晩の雨による増水や異変が発生していないかチェックする。

天竜川の水は透き通ったままで、急な増水による放流や土砂の流入は起きていなかった。夜中の大雨と川の中洲を見て、ふと1999年に発生した玄倉川の水難事故を思い出した。木が斜めになって生えていたり、草が殆ど生えていないこと。そして石は踏めば動くことから、増水した川の流れであっという間に地形が変わることを意味する。こういった危ない要素はいくらでも見つかり、ここでのキャンプはできない。玄倉川の例では、雨が降って地元住人や警察、ダム管理者の増水するから退避しろという警告を無視した挙句、取材班の目の前で流されて結局13人が死亡。無知は罪とは、よく言ったものだ。
コテージに持ち込んだキャンプ用品の撤収作業と室内の清掃を終え、佐久間ダムの電力館へ行く。ここで収集しておきたかった資料は、佐久間発電所と佐久間第二発電所の構造の解説など。

昨日の、JR飯田線天竜川橋梁から眺める佐久間発電所。目立つのは変圧器群や送電線で、ここからでは内部の様子は分からない。

佐久間ダム電力館に掲示してあった、佐久間発電所の概要図。佐久間ダムの取水塔から取り込んだ水は、導水路を通じて佐久間発電所内の水車を回し、発電。そして放水口から発電所の外へ出る。

展示してあった佐久間発電所模型にて、天竜川橋梁からの眺めを改めて見直す。佐久間発電所の背後にある山のすぐ内側に、導水路が設置されているようだ。この展示模型は『故障中』の張り紙があり、照明が消されて詳細が分かりづらくなっていたのが残念。

佐久間発電所内の発電機も再現されており、奥を見ると四機の装置が省略されることなく組み立てられている。

山の中には調圧水槽…いわゆるサージタンクがあって、水車の回転数の変化やバルブの開閉で水圧が急に変わったときに、衝撃を吸収できるようになっている。

こちらは本物の佐久間発電所の放水口。放水口のすぐ裏側に発電機や水車があって、今まさに発電で使われた水が大量に出てきている。この水は天竜川に戻ることなく、写真手前側に吸い込まれている。この水が向かう先には。

天竜川の対岸に佐久間第二発電所があって、佐久間発電所から放水された水は、ここへ導かれているようだ。

天竜川の地下で佐久間第二発電所へ導水されており、あえて天竜川を横断した経緯は、土地の絡みや開発技術に関する何かがあったのかもしれない。佐久間ダムで取水した水で発電し終えて川に戻すのではなく、さらにもう一つの発電所へ導くとは、アーモンドグリコではないが、一粒で二度おいしい。

佐久間第二発電所の取水口に向かって、大きくカーブする導水経路。

増水や取水ゲートを閉じても水が溢れないように、オーバーフロー用と思われる導水口もあった。水門が開いていることから、いつでも水が入れるようにスタンバイしているようだ。

その佐久間第二発電所の模型。落差を利用できないために横型の水車となっているそうで、確かにプロペラ付きの横型水車になっている。

横型水車のデザインは概略的なものだろうが、ぱっと見た感じではタグボートのアジマススラスターそのものだった。佐久間ダムの建設に伴う補償問題、当時の新聞資料を片っ端から収集しておき、佐久間ダム電力館の見学は終了となった。
その他、JR飯田線の天竜川橋梁から見えた設備など。

佐久間発電所に設置されている変圧器。写真だと小さくなっているが、TMT&Dのエンブレムが掲げられており、今は無くなっている東芝と三菱電機の合弁会社の製品だった。この会社が存在していたのが2002年4月から2005年3月なので、その期間中に製造されたものと予想できる。佐久間発電所そのものは1956年に運転を開始しており、その後の経過年数に併せて設置設備が次々とリプレイスされていることが見えてくる。

こちらはエンブレムなどが無く、どこの変圧器かは分からなかった。最も目立つ冷却用のファンは高速回転しており、この裏側にある熱交換器は汚れが溜まるので、定期的に清掃してやる必要があるが…。ここは都心や鉄道用と違って清浄な大気なので、面倒な清掃作業にはならない…はず?

あまり近寄れないはずの、送電設備の碍子群に近づくことができる。天気が悪くなっていたためか、ジリジリというコロナ放電特有の音が響いていた。不思議なことに、佐久間発電所の見えるところに『立入禁止』の看板がなく、放水口等を含めてもっと近づくことができるらしい。このあたりの再調査や実際のところを調べるため、五回目の佐久間ダム周辺散策を行うことになりそうだ。

今回のドライブのGPSログ。R152では大雨の影響で2018年3月に土砂崩れが発生、通行止めになっており、秋葉ダムから県道285号へ迂回するようになっている。たまたま秋葉ダムへ立ち寄って、抜け道を使うことにしてr285へ入ったら、それがR152の迂回ルートだったことが後から分かり、余計なUターンや時間の浪費をせずに済んだが…。

なんと30分待ちという恐ろしい看板が出ていた。幸い、並んだのが規制時間終了近くで、待ち時間は10分程度で走り出すことができた。r285は酷道ランナーなら何ら問題の無い道路だが、一般の人が多く訪れる迂回ルートになってしまうと問題になる。次々と車が押し寄せてしまい、狭隘区間でのすれ違いができなくなってしまう。そこで時間を区切って一方走行とすることで、すれ違いが発生しないように配慮していた。通過に15分掛かり、全ての規制車が通過するまでさらに15分かかるとなれば、30分待ちというのも理解できる。自然災害が起因するものなので、こればかりは仕方ない。
総走行距離は587km、お疲れ様でした。>参加者




























