車両の揺れ

大阪への出張から帰巣。

大阪への往復は新幹線N700系を使うことになり、行きが12号車、帰りが16号車。所有会社や編成を見れば所属箇所が分かるので「どこの誰が、いつどうやって検査したか」といった予測が立てられ、良し悪しが想像できたりする。

12号車には屋根にパンタグラフが搭載されていて、走行風を受ける影響で変な揺れが起きやすいというイメージがあった。これは300系によって植えつけられた悪い印象の一つで、1号車、6号車、12号車、16号車はあまりに酷い揺れに対処するため、「乗り心地改良工事」と称してセミアクティブダンパを後付け搭載(他にグリーン車にも搭載)、700系の部品を流用することで足回りを硬くするチューンを行ったほど。

キップを受け取って、乗車号車を確認すると12号車。うえぇ辛い2時間半になる…と思って、疲れた身を座席に委ねることになったが、体にダメージを与えるような揺れはそこまで起きず、杞憂に終わる。

帰りは16号車で、カタい空気を押し分けて突っ走ることになり、パンタ搭載車とはまた違った揺れが起きると思っていた。新大阪駅を出発すると、いつの間にかトップスピードに達し、その中でも疲れが増す揺れはなく、ビールにイカのツマミ、駅弁といった飲み屋のような車内臭に我慢し続けるほうが辛かった。

700系には殆ど乗車したことがないので除外するとして、300系の酷さを今なお引き摺っている身からすれば、N700系の快適性向上はいつも驚かされる。かつては、どの号車の座席が揺れが少なくて疲れにくいといった、独自研究をしているページがいくつもあったが、今ではそんなページがあったという記憶の一片になりつつある。

乗車中の揺れはもう気にならなくなった。最後の不快感はスモールA限定で3号車、6号車、11号車、14号車。この4両の床下には主変圧器、分かりやすく言えば超巨大なACアダプターがあって、加速と減速のたびにブー…ビー…といったバイブレーションのような細かいビリビリとした振動と低い音が足元から伝わってくる。ラージAでは一切解消されており、マイナーチェンジに伴う改良点の一つとなっている。

次に控えるN700S系はどのような乗り心地に仕上がってくるのだろう。仕事やプライベート、車両や台車の形式を問わず、いかに揺れを抑えるかという設計陣の意図と設計を表現してくる台車は、それだけで機械いじり趣味の一分野に成り立つほど、興味深いものがある。