東海道新幹線の情報を集めていたところ、N700系の先行試作車こと、N700系9000番台が廃車回送という目撃(情報)ツイートが溢れていて、そーなのかーと眺めていた。
「早すぎる廃車」「もう?最新なのに?」といった驚愕な感情や無念な印象といったポストが数多く見えてくるが、N700系9000番台の登場は2005年3月で今から14年ほど前。どんな時代だったか。通信機器を例にすると、スマートフォンはBlackBerryベースやWindows Mobileベースのキワモノ扱いで、折り畳み式が主流の携帯電話、今で言うガラケーでiモード、EzWeb、Jスカイといったサービスを使い、小さな画面でテキストベースのWebページを見ていた時代だ。ソフトバンクではなく、ボーダフォン。そんな時代にN700系9000番台がデビューしており、こう振り返ると、遠い昔に製造されたことがイメージできると思う。
新幹線の減価償却期間は13年と制定されており、裏返せば最低13年は使うことが前提になる。その枠組みの中で、毎日のように東京、大阪、博多と各都市を結ぶために高速で走り続ける車両は、過酷なストレスに晒される。在来線の車両とは比べ物にならないスピードで消耗していき、あっという間にボロボロになっていく。短期間での消耗と老朽化で増大していく維持コストに金を掛けるくらいなら、減価償却期間が終わったタイミングで廃車にして、新型車両にバトンタッチしたほうが安くつく。
300系9000番台の登場は1990年3月。100系の製造が続いている中での出来事だ。700系9000番台は1997年9月にデビューしており、まだ300系の製造が続けられていた。N700系9000番台は2005年3月で、JR東海向け700系の最終編成、C60編成が出た(2004年12月26日)、すぐ後のこと。現在もN700系の増備が継続している最中、N700S系9000番台は2018年3月に公開されている。試作車のテスト結果から量産車の仕様が決まって製造がスタートすると、設計陣や研究陣は休むことなく、次世代の車両設計に着手する。
2019年1月25日には、2020年度からN700Sの量産車が投入され、既存のN700系を置き換えていくことがJR東海から公式発表されている。300系の時代から、次世代の試作車が発表、そして量産が決まった時点で、現行の主力車両の区切りがある程度見えてくるという、世代交代の法則が続いてきた。リニア中央新幹線の開業予定が2027年度となっている点や、開業後には東海道新幹線は生活密着型の鉄道路線に転向する案も出てきており、N700Sの次からは世代交代の法則が崩れてくる…といった流れになっても不思議ではない。
ベーシックなN700系からN700Aにマイナーチェンジしたとき、各部分のブラッシュアップには驚かされたもの。N700Sの量産途中で仕様変更が施され、形式変更ではなくバージョンアップ版としてデビューしたとしても「ああ、やっぱり…」と思うことになりそう。









