この先、直るのか

7月2日に電池交換で預かったセイコー38クォーツQRだが、現在も部屋に置かれたままになっている。電池交換後、運針そのものは元に戻って、この時点では「派手な遅れはない」と文中にも記載していたとおりに、返却準備を開始したのだが。

電池交換が終わってから9時間が経過した翌朝。梱包時の最終確認で、電波時計よりも2分も遅れていて、いやいやいやちょっと待てぃ!と返却準備は中止。そのまま状況調査が続いて今に至る。まるで退院直前になって体調の悪化が確認され、泣く泣く入院期間延長になった患者のような。

かつての返却前作業のように、一日ペースでトリマコンデンサを操作して精度調整を繰り返しているが、遅れは解消できずに毎日数秒単位で遅れる。考えられる不調の可能性としては、歯車関係の油切れ、磁気帯び、電子回路の不良。原因が複数考えられるので、早急な返却を考えずに一つひとつのチェックを続けている。

電子回路の不良については、代替手段として部品取り38クォーツから、オリジナルの回路ブロックを再登用する案。

32,768Hz仕様のセイコー38

遅れの原因を調査中のセイコー38クォーツQRの回路ブロック。赤い丸で囲った小さな水晶は、32,768Hz仕様の高周波数タイプ。

16,384Hz仕様のセイコー38

対し、オリジナルの回路ブロックでは大きな水晶が横たわり、周波数は半分に落ちて16,384Hzとなっている。しかもトリマコンデンサによる精度調整はできず、この回路ブロックも不調であれば「詰み」になってしまう。

文字板の塗装は落ちていて、針を脱着すればそれだけ緩みやすくなり、1970年代のオールドクォーツだけにオーバーホールが逆にストレスになることがあり、どこまでやるか。判断が難しい。