「遅れるようになったから、診てほしい」と時計の点検依頼。こうして、今年度も時計関係の作業もスタートすることになった。それにしても遅れるとは、油切れをはじめとするギアトレインの不調、針の干渉といったメカ的な不具合を想像するが。

ひとまず時計を受け取って外観からチェックすると、文字板にはデカデカと「QUARTZ」「10 YEAR’S BATTERY」とあって、もしかして電池切れによる遅れか?10 YEAR’S BATTERYと表記されているとなれば、いわゆる10年電池時計。この時点で、一泊修理では終わらないことが確定する。
SR○○○WやSR○○○SWといった酸化銀電池であれば僅かながらの在庫があり、ついでにムーブメントもある程度は特定できるので、非常に対処しやすい。ところが10年電池時計の場合、酸化銀電池ではなくCRで始まるリチウム電池となる。パチンコではない。こうなると一旦裏蓋を開け現物をチェックしてから、次の工程に入る。
使われているムーブメントはミヨタCal.2S60、電池はCR2012と判明。裏蓋には日本国内製造を意識させる刻印があり、そうなってくるとミヨタあたりだろうと予想して、まずはビンゴ。CR2032なら在庫はあるが、薄い形状のCR2012は持っていない。この電池の入手は明日となる。