結局正規手順で

シチズン ホーマーの精度調整をするにあたっては、テンプの根元にある『ヒゲ玉』を操作しなければならず、そのための手段として、いちいち取り外して調整するか、横着して隙間から調整するかの二択でどうしよう?と迷ったのが前回の記事

まずは横着パターンとして、1.2mmのマイナスドライバーを削り、先端を細くしたドライバーを作ってみた。

0.07mmのドライバー

先端の太さは0.07mm。殆ど針のような仕上がりとなったが、一応マイナスドライバーだ。テンプの外周部からヒゲ玉まで到達できる長さと、強度を保てるギリギリの太さを追求したら、このようなサイズとなった。

そして、ムーブメントの側面から、テンプのヒゲ玉を狙ってみたが。

ヒゲ玉の隙間は0.07mm以下

「ダメだ、ぶつかるわこれ…」ということで、側面から慎重に差し込んでみたが、作成したマイナスドライバーとヒゲゼンマイが接触し、曲げて壊してしまう恐れがあり、作業中断。テンワ(リング状の回転部品)とヒゲゼンマイの隙間は、どうやら0.07mm以下のようだ。

精度調整は、テンプを外して行う正規手順しかなかった。テンプを取り外し、ヒゲゼンマイでテンワがぶら下がっている状態にして、今回作成したマイナスドライバーを使って、少しずつヒゲ玉を動かすことになった。動かす量は皮膚を通じた感覚で察知するしかないが、本当に僅かな量を動かしただけで2.2msあったビートエラーが、1.7msまで改善した。調整は、一気に行うのではなく、少しずつ時間を掛けてゆっくりと。