出張サポートの日。エンジンの始動性に難があり、3,000rpm以上から吹けず、フルアクセルにしても加速しなくなっているEK9シビックRだ。
前回は2025年11月下旬のことで、まず燃圧レギュレーターを疑う。そこで燃圧レギュレーターをお借りして、私のシビックRに装着して走ってみたところ「異常なし、検査良好」。ヒントは燃料フィルターにありそうで、提示された写真を見直す。

この写真。特に右側、燃料フィルターより出てきた汚れ方が尋常ではない。もしかして?と思いながら、今回は燃料ポンプの交換と燃料タンクの内部点検を行う。

錆に覆われ、茶色になっているポンプ部分やストレーナー。ブラケットにも錆が発生しており、ある意味では予感的中。となれば、燃料タンク内部も錆びている可能性が極めて高い。

燃料タンク内部に錆がびっしりと発生。燃料ポンプの取り外しでガソリンがかき回され、茶色いガソリンが内部を漂っていた。
EKシビックの燃料は、燃料ポンプ本体のストレーナー、配管とフィードホースの間にあるフューエルフィルター、そしてインジェクター内部のフィルターと3段階式ろ過となっている。目の細かいフィルターで2回濾されても、錆の粒子はインジェクター内部のフィルターに到達していた。インジェクター内部のフィルターも相当詰まっていたため、恐らくはインジェクター本体も錆が詰まっているものと考えられる。
燃料タンク内部の錆を処理しないと、燃料ポンプから始まる3段階フィルターは遅かれ早かれ、再び詰まってしまう。解決手段はバイクのレストアのように燃料タンクを外し、ワコーズ ピカタンZを使って化学的に処置する、レストアを行うショップに依頼する等。
感覚としては一昨年あたりからだが、いつもの競売サイトで出品されるEKシビックの純正部品は、随分とガチャ要素が増えたように思える。そもそも個体数の減少=解体される車体が減り、出品数が少なくなる。さらに経過年数による部品の劣化が激しく、まともに使える部品に出会えるかは運次第。
少し前ならEKシビック用の上質な中古燃料タンクを安価に落札し、DIYによる化学処置やショップによるレストアを経て、現車のものと入れ替える手段もできたが、現在は先述したようにコンディション、費用と時間の全てでかなりの難易度となってしまった。

燃料ポンプとストレーナーは通販で購入できる、DENSOの単体販売品。インジェクター内部のフィルターは全て洗浄。
街乗り領域の3,000rpm+α、丁寧なアクセルワークでは普通に運転できるレベルまでは復活。しかし、急激にアクセルを踏み込むような操作では引き続き加速できず、6,000rpm以降のハイカム領域もかなりの違和感が残る。となれば、スロットルポジションセンサーの不調も視野に入れる必要ありか。
ここからどう対処していくか。一つひとつ煮詰めて、確実に仕上げていかなければならない。中腰姿勢が長く続く作業、大変お疲れさまでした。>Mさん