小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウに向けて、ミネルバ-II2を分離。
ミネルバ-II2は既に発表されているとおり、完全なコンディションではなく、回路の一部にトラブルが生じている。これによって表面での観測活動はキャンセルされ、ミネルバ-II2ははやぶさ2から分離後に少しずつ落下しながら、リュウグウ本体の重力場を調査することになった。
地球やリュウグウの位置の都合で深夜帯の作業、ミネルバ-II2分離に向けた準備、9月上旬のセーフホールドモードに入ってしまう障害が起きて、ターゲットマーカ分離運用の再スケジュール…といった事象が次々と起きていたせいか、公式Webサイトの更新が遅れがちになり、公式Twitterでも沈黙が続くなど、何かトラブルが起きているのではないか?とやきもきさせられる場面が多かった。
日本の宇宙開発における予算は厳しく、限られた人員の中であらゆる担当を兼ねることは珍しくないようで、今年の春には自殺者まで出てしまっている。初代はやぶさにおいても、連日過酷な勤務状況だったことを匂わせる文章が『小惑星探査機はやぶさの大冒険』という文庫本内に記されている。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと作業が重なる一方で、ひとまず後回しにしておこうとなったのが、公式WebサイトやTwitterの更新なのかもしれない。
ただし、探査に国民からの税金を充てられている以上は、世間への進行状況報告や告知を後回しにすることは決して良くない。このあたりの、物事に対する情報公開について、昔からレスポンスは悪い。分からないものを知りたい、謎を理解したい、知らないもの探求したいといった欲求は人間に備わっている本能の一つ。管制に直接関わる人たちがそれに満足して、情報伝達を後回しにするばかりでは、限られた人間の知的好奇心のために貴重な金を使い続けるのか?と批判される原因になってしまう。
本当かどうかはともかく、ロシアは日本の宇宙開発能力を心底認めているそうで、安全で小型高出力の日本製ロケットエンジンはアメリカでさえ「喉から手が出るほど欲しいもの」とされる。このあたりの絡みはあまり報道されず、むしろ知られないよう慎重になっているようにも感じる。理由はいろいろありそうだが、金のない中でハイパフォーマンスな機械を作る日本の気質は失われていないということ。
宇宙開発では、世界から「あいつ(日本)は、この先もなにをしでかすか分からん」と見られている。国際宇宙ステーションにしても、日本の存在感はかなりのもの。そういった立場で大活躍しているのだから、習得した技術や得られた知見を出し惜しみせず、分かりやすく広く公開すると共に、世界を引っ張ってもらいたい。まだまだ伸びるぞJAXA、もっともっとがんばれ。