車でどこかに出かけるとき、運転を楽しむことが第一に挙げられる。その一方で、ドライブらしいテーマも持って行動しており、行った先にダムや水力発電所が設置されていると、ブラリと立ち寄ることがある。
たとえばダム。巨大な建造物が山の中に存在することになるので、そのスケール感を楽しむことができる。まず思いつくのがダムの高さだろう。発電用ダムであれば、川を塞き止めて水を溜め込み、水面と下流の川との落差が重要になってくる。天端(ダム堤体の一番上部の歩行できる部分)から下を見れば、その高さを実感できる。同時に、天端そのものが長い歩行路になっていることがほとんどなので、長距離運転で足腰が痛くなっているところに、ちょうどいい整理体操を兼ねることができる。ダム内部を見学用コースとして開放していることもあるので、暑いシーズンなら冷えた空間が心地いい。

そして水力発電所。近寄ることさえできない他の発電所と大きく異なり、ギリギリまで近づくことができる。中に入って発電設備を直接見ることはできないが、ダムを含めれば取水設備や送水管、変電設備といった関連設備は目前で見れる。発電所の簡単な解説ボードがあるならば、メカニズムだけでなく設置当時の年度や時代背景まで伺うことができ、ちょっとした歴史の勉強も可能だ。写真は、昨日訪れた東京電力切明発電所。運用開始は1955年で、今から61年前。東海道新幹線が開通する以前から、発電を続けているようだ。
細かく調べてみると、かなり昔から運用を続けている発電所が数多く見つかる。現代的な無機質でシンプルな建屋と違い、どこかエレガントで装飾に凝ったデザインが楽しめる。歴史、規模、設備、デザイン。これらが複雑に組み合わさって成り立っている水力発電所の魅力に取り付かれて、ドライブ時のテーマになった。