土合駅の厠

今回の土合駅ドライブだけでなく昔から傾向として、観光一つにしても、誰もあまり注目しない部分に注目する。その中でも、なかなかコアなネタといえば、トイレだろう。観光地のトイレは細かい配慮や趣向を凝らしていることが多く、けっこう面白かったりする。何か注目に値するものはあるだろうか…と、土合駅の下り線地下ホームに到着して、さっそくトイレをチェックする。

土合駅のトイレ

第一印象は「まだあったのか!」。高所に設けられたタンク、そして小さな和式便器。古くから存在する、ハイタンク式の便所だ。久しぶりに見た。高所から水を落とすことになるので水圧が強くなり、高い洗浄力があるとされていた。その一方で、メンテナンス性が悪く、一回の洗浄で水を大量に使う等のデメリットで、急速に姿を消している。TOTOに至っては2012年4月1日限りで、ハイタンク式の部品や本体を全て廃盤にしたそうで、減少により拍車が掛かるようになっている。さすがにウンコが出る気配はなく、使い心地までは試せなかった。

土合駅の小便所

先の男女共用の大便所のすぐ横にある、小便所。こちらもまたハイタンク式で、やはり見かけることが少なくなっている。一定時間毎に洗浄するので、用を足してもすぐには水が流れないことが多い。このことから、便器内に尿が留まる時間が長くなりがちで汚損しやすく、誰も使っていないときでも洗浄してしまうことになり、水の使用量が多くなるというデメリットから、減少し続けている。冷えた駅構内で尿意を感じ、さっそく使ってみたが、洗浄されないというのはやはり不快だった。

絶対的な使用者数が少なく、金を掛けられないことから更新が進まず、古くて濃いトイレを見ることになった。これが誰も注目しない部分に注目する、独特の面白さかもしれない。謎といえば、ここは山の中で地表まで相当の高さがあるのに、トイレで流した汚物はどこに行くのか。麓側に向かって下水設備でもあるのだろうか。

ちなみに。
300系新幹線の小便所では、2度使用して1回の水洗を行う設定になっていた。一人目が使用しても水が流れず、二人目が使うと水が流れる。節水を意図したものだったが、不評だったのか以後の形式では使用毎に洗浄するようになっている。