いつものように消防署から次々と消防車が出動する。サイレンと同時に「カンカンカン」と警鐘が鳴るので、どこかで火災だろうが、すぐに対応が終わるだろうと呑気に構えていた。
ところが、出動する消防車の数が尋常ではない。しかもサイレンを聞いていると、どうも近い。窓を開けて確認するが、火災特有の異臭や黒煙はないものの、引き続き駆けつけてくる消防車は増えている。非常ベルの音も微かに聞こえてきて、これはただ事ではない。ひとまず状況を確認しなければと、一種の野次馬モードになる。
同一地域内での火災ではなく、隣接地域だった。消防団も駆けつけており、臨時の指揮所も設置されて既に初期対応中。消火栓からポンプ車にホースが接続され、放水もスタンバイしている。微かな煙と焼け焦げたニオイが漂っており、何かしらが燃えたことは間違いなさそうだ。
規制線が張られて立ち入りが禁じられるが、普通に通行できる区画が残されているあたり、非常にザル。激しい炎までは見られないので、鎮火後の現場検証のための規制だったのだろうか。
土地の売却による新築、既存の家屋の建て替えが少しずつ進みながらも、古い建物もまだまだ多く残されている。そんな土地柄、一旦火災が起きてしまうと、延焼しやすい特性がある。普通自動車一台分程度の道路が多く、消防車は入ってこれないので、ポンプ車に積載したリアカーが大活躍する。もちろん、道路はホースだらけ。
事件事故は日常茶飯事レベルで、ああまたか…といった具合。しかし火災となれば、たとえ周辺地域の小火程度でも警戒は怠らないのは、先述したように火事に強くはない場所となっているため。鎮火後の焼け焦げたニオイは数日に渡って続く。