9月7日の夜明け直後くらいのこと。車体を打ち付ける激しい雨の音で目が覚めた。
これで3日連続、雨に悩まされている。雨情報に併せて台風情報も入った。このとき、台風9号が日本海を北東に進んでいた。しかも進路予想図からすると、8日の苫小牧から新潟にかけての航路に直撃する可能性があった。となると、北海道から離脱するのを青函航路に変更するか、帰宅を早めるか予備日を使って一日遅くするかの選択を迫られる。出た結果は「とりあえず先に進む」。野付半島からでは、どうすることもできない。今日は帯広方面に進路を取る。国道244号線から国道243号線に変わり、風蓮湖の周りでは森林内を走る道に変化する。

厚床から国道44号に入って、根室方面に向かう。根室市内で道道35号線に入って、根室半島をぐるりと回るコースとなる。1時間ほどで、最東端となる納沙布岬に到着。ただ、近づくにつれて妙な違和感があった。この妙な違和感は、目と鼻の先に北方領土が存在するためだろう。あちこちに「返せ!」の字が踊り、政治色が極めて強くなる。最北端の宗谷岬と違って、最東端のこちらは領土問題に直面して、今なお解決できない現実を直に味わえる。肝心の北方領土は、雲が厚くてよく見えなかった。見えていたら、領土問題をさらに意識することができただろう。

根室半島をぐるりと回ると、見えている海はオホーツク海から太平洋に戻った。道道142号線に入って、今度は霧多布岬を目指す。

道中、小高い丘から一気に海岸付近まで駆け下りる道路が続く。眼下の海が近づいたり離れたりと、高度が短距離のうちに目まぐるしく変わるので、全く飽きが来ない。それに対向車とすれ違うことが稀で、人を見かけるよりも牛と馬を見かけることのほうが多いほど。

霧多布岬到着。広がる視界は草原と切り立った崖で目立つものは一切無く、最果て感が極めて強い岬だ。一息ついたら、国道44号線に入って、釧路市街へ。給油、食料の補充を済ませる。

沈んでいく太陽に照らされながら、国道38号線を走り、途中で道道1038号線に入る。しばらくすると、舗装路が無くなってダートに変貌する。せっかくの機会だし、尻込みすることなくダートに突入。 砂埃を巻き上げながら、ラリーの如く走り回る。ハンドルを軽く切っただけでは曲がらないし、切りすぎるとスピンしそうになる。微妙なカウンターステアを当てながら、アクセルを踏み込んでダート走行を楽しむ。
ちなみに、同行者のインプレッサはラリーカーという側面も持っていることもあって、まさに爆走だった。90度の直角コーナーをくるりと回ったと思ったら、猛烈な立ち上がりを見せる。煙幕状態の砂埃が消えたころには、姿は全く見えなくなっていた。
そんな楽しいダートを終えるころには、真っ暗な闇の中を走る。途中、野良(?)狐に遭遇したりして、少々驚かされるシーンも。風呂と夕飯を済ませて、帯広に到着。車中泊生活も今晩が最後だ。




































