青森合宿二日目の今日は、いよいよ青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の中を見物。青函連絡船本体は、かつて東京のお台場地区で公開されていたフローティングパビリオン羊蹄丸に訪れていたことがあり、八甲田丸、羊蹄丸共々、やけにリアルなマネキン人形による運航当時の様子を再現したジオラマがある。これでなんとなく状況を察したことから、目に付いたものだけを撮影することになった。

「久しぶりだな、羊蹄丸」と、こんなところで羊蹄丸の一部分と再会することになった。羊蹄丸のグリーン席で、座席本体を改めて見直すと、N700系のグリーン席が思い浮かんだ。頭部の枕部分に備わった読書灯、シートバック部の手すり、フットレストの位置などなど、見れば見るほど先祖返りしている気がしてくる。

掲げられていた安全綱領を発見。研修の締めには、必ず唱和している。

八甲田丸のブリッジ。連絡電話を耳に当てているマネキン人形が置かれている。こうして写真を通してみると、後姿がやけにリアル。ブリッジからエンジンルームへの見学コースが設定されており、船内のエレベーターで降りる。
エンジンルームが近づくにつれて、趣味全開モードに切り替わっていく。

たくさんのアナログ計器、機械式スイッチ、無数のランプ。運航当時、ここには何人の乗組員が詰めていたのだろう。

金網に掲げられていた、無線装置の一部と思わしき基板。今なら複数の小さなチップでコンパクトに実現するところだろうが、このときはトランジスタがあちこちに装着され、おかげで規模が大きくなっている。

目立つ大きなICは、東芝製。残念ながらデータシートが見つからず、このICが何をやっているのかは不明のままとなった。

ついに来た、エンジンルーム。合計4機のエンジンが写っている。まずは諸元を。
川崎MAN V8V22/30mAL型ディーゼルエンジン
45°V型4サイクル16気筒(ターボ2基付)
ボア220mm ストローク300mm
定格出力/回転数 1,600PS/750rpm
圧縮比15.3 機関乾燥重量約11.3t

エアクリーナーとコンプレッサーを見る。エアクリーナーは剥き出し型で、ターボ本体に直付け。

こちらはタービン側。エンジン内部から斜めに配置されているのがエキマニで、タービン本体は見辛い位置にある。それから上に向かって立ち上がる銀色の巨大な筒が、排気管となる。

エンジン単体。片バンクに一機のターボが備わる、ツインターボとなっている。全開運転時には、エンジン本体の騒音とターボの高音が響いていたに違いない。

コンプレッサーの先には、インタークーラーのような部分があった。インマニに至っては、ただのパイプのような印象。高回転まで回さないのと、ターボによる過給で常に高圧の空気が充填されているため、こんな具合でも間に合ったのかもしれない。

開いていたエンジンヘッド。インテークバルブ、エキゾーストバルブ、そしてインジェクターと思われる部品が備わる。ヘッドの構造からして、OHVに分類されるのだろうか。

船体のサイズに対して、小さなエンジンを複数積んでいる理由が説明されており、広大な車両用スペースの確保、低重心化の実現のためとなっている。現代で言うところの、ダウンサイジングコンセプトみたいな感じに思える。
エンジンルームの見物を経れば、見学コースは終盤となる。このとき、船体の補修工事真っ最中で、一部の展示スペースが公開休止となっており、割りを食らったのが車両甲板。展示車両に近づくことができず、頑張って写真に収められたのがキハ82系だけという…。

後のキハ181系に受け継がれていく顔面のデザイン。次回来ることがあれば、今回見れなかった部分をしっかり見なければ。
こうして、八甲田丸の見物を終えて、青森合宿の目的を果たした。昼食を終えたら、早くも帰宅コースに入る。往路だけでなく、復路でもう一度700km以上を走り抜けることは避けたかったこと、地方の夜間は本当に暗く、安全を考えれば走行を控えたかったことから、日のある時間帯にできるだけ南下しておく。走行ペースを勘定して200km少々走っておき、中継地点を岩手県の北上に設定。17時になる前にホテルに到着し、二日目が終わる。