南紀白浜空港から羽田空港までは、日本航空のJL214便(SHM14:15→HND14:55)で戻る。
南紀白浜空港でコムス(電気自動車)を借りるタイミングで、「なんか帰りの便が遅れるかもですねー」と同行者。確かに、出発/到着案内電光掲示板にはそんなことが出ていたような?後は帰るだけなので、どうにでもなるが。
出発時刻を目途に南紀白浜空港へ戻ると、想像以上の遅延になっていることに気づく。まず、帰りの便となる飛行機が空港にいないという放送が繰り返し入る。その飛行機はどこにいるのか。スマホにインストールしてあるFlightradar24から辿ってみると、まさかの相模湾上空…?さっき離陸したばかり?
羽田空港から南紀白浜空港まではJL215便となっていて、折り返しでJL214便と設定されている。その飛行機が、相模湾を越えて伊豆半島を横断しようとしている真っ最中という表示。
何があったか。11時ごろ、羽田空港においてエバー航空とタイ航空がA滑走路前で接触。A滑走路が閉鎖されてしまい、それによって航空各社の便に遅れが生じていた。JL215便も遅延してしまい、約一時間遅れで南紀白浜空港に向かっている。

6月10日JL215便の運航実績。ダイヤ上では11時40分に出発する予定が、実際は12時23分。誘導路では34分も待って離陸したのが12時57分。20分程度で相模湾上空に達するので、私たちが遅延状況を目の当たりしたのがこのタイミング。
先述した通り、帰宅するだけなので遅れようがどうなろうが問題なし。むしろ、乗る機会があまりない航空便において、遅延トラブルの渦中はどうなっているのか。そちら側に興味が出てくる。「これは面白いことになりそうだ?」。

一時間遅れで、南紀白浜空港にJL215便として到着。乗客と荷物を降ろし、機内整理と燃料補給を行ってから搭乗となれば、このまま一時間の遅延が続くだろう。いつでも搭乗できるように準備しておき、乗ってしまえばあとは任せるのみ。

乗った。さぁドアクローズ…と思ったら、乗務員が打ち合わせをスタート。これはしばらく動かんぞと思ったら予想的中。機長からの状況説明放送も入り、羽田空港の混雑で離陸の許可が出せないため、しばらく待つとのこと。離陸前から飲み物が配られ、乗継便の乗客への案内、むずかる子どもへの対処等々、遅延しているときの機内はこのような動きなのかと見るべき部分が多かった。
JALの機長の放送といえば、小さい声でボソボソと喋るのが毎度のことと思っていたので、今日のようにゆっくりとした口調でハッキリと聞き取れる声は実は初めて。
滑走路の末端に止まって、航空路の混雑の影響だろう、時間調整のためにさらに5分ほど待機。

ようやく離陸。浮き上がって早々にエルロンとスポイラーがパタパタと動き、前線の影響で気流が安定していない。

遠目に富士山の山頂部が見えたら、羽田空港まであと少し。

見覚えのある千葉上空を通過し、このまま一旦埼玉県方面に向かって飛び、大きく左旋回を続けながらC滑走路に向かって降りていく。この新ルートを楽しみたく、A側の席を確保したようなもの。遅延が発生したおかげで、羽田空港15時以降の着陸経路コースに入ることができて、結果オーライみたいな?

C滑走路へストレートに着陸。ギリギリまで東京の街並みを見られる、東北方面からのA滑走路に降りるパターンのほうが楽しい。いや、A滑走路だろうがC滑走路だろうが、東京上空の遊覧飛行状態なのでどちらでもOKだ。今後も15時以降の着陸時刻を中心に考えようか。>今回の参加者

誘導路で見かけたボーイング777-200ER(JA703J)。遠い昔には、あちこちで飛び回っていたJALの777-200も、この一機だけとなった。最も好きな機体で引退が間近とされるなかで、もう一度見ることができたのは幸いだった。

6月10日JL214便の運航実績…14時55分着の予定が、16時10分到着。飛行機に限らず、新幹線やバス、船といった輸送機関は、絶対に遅れないという保証はなし。
係員にあれこれ文句を言ったところで、基本的には遅れは取り戻せない。その場でスケジュールを組み直せるくらいの余裕と、そうなる覚悟と回避策を常に考えておくのが、輸送機関を使う際の忘れてはならない心構え。本当に重要なイベントが控えているなら、ギリギリの移動時間を設定して動くよりも、現地で前泊するくらいの構えが欲しいところだ。ここしばらくは、荒天をはじめとして気象条件が悪化しそうな予報が出たら、予告運休で動かなくなることは珍しいことではない。
振り返ってみれば、最初から最後まで予定は狂いっぱなし。出発前には体調不良者が出て、飛行機は機材変更。大雨により通行止めからのバス運休、振り子車両は振り子しない、電気自動車でドライブ、帰りの便は大幅な遅延。予定通りにコトが進む旅よりも、こういった「さてどうする?」と次の行程を考えさせられる旅も悪くはない。