え?傾かないの?

新宮駅近くで一泊して、二日目は少しずつ帰宅に向かうコース。初日はバスが運休となり、大幅な計画変更を食らったが、二日目はほぼ計画通り…ではないのが、今回の旅か。

やはり新幹線は使いたくない=仕事でイヤというほど乗るからという理由で、近畿地方から戻るにも空路を使う。新宮からほど近い空港といえば、南紀白浜空港。航空便のダイヤから空港までの移動手段を組み立ててみると、特急くろしおを使って白浜駅へ向かい、あとはタクシーやバスを使えばいい。

くろしおの使用車両は283系、287系、元683系だった289系が投入されているとのこと。この中で、振り子式車両の283系がいいという理由で、くろしお16号で移動開始。

283系の貫通型先頭車

大阪方面の先頭車は連結を前提とした貫通型。一方の新宮方面は流線形で、全く形状が異なる。1996年デビューで、27年が経過。そろそろ乗っておくタイミングかもしれないというのも、乗車した理由の一つ。

観光地かつ朝早い時間帯だったこともあってか、乗客はまばら。もっと言うと、日本人より海外からの旅行客のほうが目立っていた。海外からの旅行客は、特有の解放感から大騒ぎするのが相場だろうが、それぞれ非常に静かにしていて逆に驚かされる。治安の良さなのか、寝ているグループも。

後付け感満載のドアステップ

乗降扉には、後付け感満載のドアステップが装着されていた。車体裾が絞られており、ホームとの隙間が大きくなりがち、転落防止に備えた改造かと思っていたが。

乗車して一発目のカーブで、車体が傾いて振り子車両特有の乗り心地を楽しもうかと思っていたら、どうも違和感がある。カントに助けられながらの横Gが健在。調べてみるとこの283系、振り子制御が停止されていると判明。先のドアステップも、非振り子車両と同等の車体規格にするための改造で、これでは車体を傾けさせることは不可能。

海岸線に沿った路線だけに、万一の津波に備えた固有装備もある。

デッキに備えられた避難用はしご

デッキには避難用はしごが備えられており、各座席には避難する際の注意事項をまとめたリーフレットもセットされている。

振り子制御を楽しめなかった点は残念でしかなく、こうなると注目したい点も見失ってしまい、ただひたすら乗るだけになっていた。単線区間なのでのんびり走り、2時間にギリギリ届かない時間で白浜駅に到着。