2022年12月の法定12ヶ月点検では、二回目のEACVの交換を行った。役目を終え、取り外されたEACVは持って帰ってきて、金属ゴミとして自前で処分することにしていた。当然、いつものように分解し、構造をチェックする。

左上が2013年9月1日から2022年12月4日の9年に渡って使用したEACVで、用途を終えて分解したために各部分が開いている。右下がストックしてある新品未使用のEACV。

EACVの下側では、冷却水のチューブを接続するパイプが2本ある。冷却水を引き込んでいるが、この内側はどうなっているのか。
パイプ部分を固定するネジは2本。高温、高圧、高水流の冷却水に耐える必要があるため、キツく締め込んである。ドライバーでは緩めることができず、ネジザウルス(プライヤー)を使って緩めることができた。

パイプ部分の内側。EACV内に導かれた冷却水はEACV全体を巡るわけではなく、バルブボディの下部分だけ接するようだ。EACV内に流れ込む冷却水の実態は、凍結による動作不良を防止するための保温用といったところだろう。EACVで水温を検知して、アイドリングの回転数を制御しているわけではない。

続いて、ハーネスと接続するカプラー部分、黒い円筒形部品を分離する。円筒形部品が脱落しないように、固定ピンが圧入されている。これはドリルで削り落とす。円筒形部品も圧入されており、ハンマーで衝撃を与えながら少しずつ引っ張り出す。

「こりゃソレノイドだなー」と口にする。なるほど、円筒形部品はステップモーターか何かと思っていたら、実際はソレノイドだったことに少々驚きがあった。円筒形内部はコイルが巻かれているものと思われる。中心軸の先端には蛇腹状になった弁体があり、弁体を素早く開けるためのスプリングも同軸上にある。
サービスマニュアルによれば、ECUはエンジン回転数に応じて6~10Vの電圧を出力し、コイルを動作させる。電圧が高ければ中心の軸が強く引き込まれ、弁体が大きく開く仕組みか。

その弁体と接するバルブボディ内側の様子。定期的に金網は清掃していたが、さすがにバルブボディ側の清掃までは行えず、このようにカーボンまみれとなっている。エアクリーナーエレメントは年一回交換し、ブローバイガスも少なめで、この具合。定期的なメンテナンスを行わず、またエンジン本体の調子が悪ければ、弁体とバルブボディの接触部分にカーボンが蓄積してしまい、二次エアの原因になることも考えられる。そうなるとアイドリングも安定しなくなる。
バルブボディ本体はアルミ製、弁体(蛇腹)はプラスチック製、そして弁体と接する部分にはゴムのOリングがある。金属はもちろんのこと、プラスチックとゴムに攻撃性がなく、カーボンを確実に除去できる都合のいいクリーナーなんてあるのだろうか。