月面(=38.4万キロ)へのゴールが少しずつ近づいてきている。定常運用終了までトラブルなく走り抜けられるよう段階的なリフレッシュ計画を立てており、今回の法定12ヶ月点検はゴール前の最後の集中整備。ブレーキ周りで多数のリフレッシュが予定している。
プラスして、2010年前半で行ったリフレッシュ作業から10年が経過している部品がいくつか見つかり、こちらも予防保全として不調に陥る前に交換することになった。
ブレーキ関係
ブレーキ関係のパーツについては、2018年12月の法定12ヶ月点検
で全て交換している。車両維持の管理方針として、ブレーキ関係は4年毎に集中メンテナンスするようにしている。交換から4年経ち、ブレーキマスターシリンダーとブレーキキャリパーのオーバーホールを依頼した。
ブレーキマスターシリンダー及びブレーキキャリパーのシール系部品は『サービスキット』としてセット化されている。手元のパーツリストと最新のパーツリストでは、統合によって部品番号が異なるものが表示されるが、部品そのものは問題なく出る。
| 2. | 01462-S84-A52 |
シリンダーセット,マスター | 6,039円 | 1個 |
| 3. | 01463-S87-A01 |
キャリパーセット,フロント | 5,258円@2,629円 | 2個 |
| 4. | 01473-SV4-010 |
キャリパーセット,リヤー | 3,806円@1,903円 | 2個 |
ブレーキ関係の部品は、命に係わる部分。掲載した部品番号は今後変わる可能性があり、絶対に参考にしてはならない。車検証とパーツリストを照合してから購入すること。また、制研化学工業(Seiken)やミヤコ自動車工業といった社外から販売されている純正互換部品では、統合前の部品番号が必要となる場面があり、調べるときは注意が必要。
| 2. | 01464-S03-Z00 | ホースセット,R.フロントブレーキ | ---円 | 1個 |
| 3. | 01465-S03-Z00 | ホースセット,L.フロントブレーキ | ---円 | 1個 |
| 5. | 01466-S03-Z00 | ホースセット,R.リヤーブレーキ | ---円 | 1個 |
| 6. | 01468-S03-Z00 | ホースセット,L.リヤーブレーキ | ---円 | 1個 |
ブレーキホースも4年に一度の交換としている。2022年10月末の調査時点で欠品となっていて、過去にも発注は掛けてはいるのだが、状況は変わらず。
このままでは社外のステンメッシュブレーキホースを使うしかないと思っていた2022年7月。「本当に必要としている方に使ってもらえるのが一番だと思っています」と仰ったK様から純正ブレーキホースを譲ってもらい、ブレーキホースの問題をクリアすることができた。
酷道や荒れた道を走り回り、駐車場はフルステアでないと出入りできない狭さゆえ、ブレーキホースへの負担は大きい。交換を先延ばしにして、出先で問題が出てしまえば即不動車化する。使うのが惜しいと感じてしまうが、問題が無いうちに交換しておく。
吸排気関係
吸気側ではEACVの交換。1回目は2013年9月に交換
し、以後何度かEACVの金網を清掃を行っており、今のところ不調は起きていない。とはいえ、春先からのエアコンを使うタイミングで不調に気づいてから対処するのは面倒で、来年で10年目に入る。ここで一旦区切って、2回目の交換を依頼。
インマニの背面に装着されているEACV。ディーラーで発注を掛けてみると、なぜか販売終了と扱われてしまい、やむなくWeb通販で購入、持ち込みでの交換依頼となった。EACVの発注に絡む一連の流れは、当Blogで取り上げている
。
| 14. | 36450-P6T-S01 | バルブASSY.,エレクトロニックエアーコントロール | 21,890円 | 1個 |
EACVの値上がりは強烈で、2013年9月は15,400円だった。それが2022年11月では税込みと通販価格ながら21,890円となっていた。出るだけマシとはいえ、財布にはけっこうなダメージとなる。
続いて排気側では、O2センサーの2回目のリフレッシュとなる。1回目は2011年12月の車検時
に交換しており、11年という経過年数だけでなく、20万キロ以上を使った。2回目の交換タイミングとしてはベストだろう。
エキマニの2-1部分に装着されているO2センサー。高温高圧の排ガスが直撃するセンサーだけに、実は消耗品。ある程度の距離を重ねていったなら、O2センサーを交換してエンジンコンディションを良好に保て…とは、引退したチューナーのアドバイス。
| 26. | 36531-P2T-003 | センサー,O2 | 20,350円 | 1個 |
O2センサーは有名サプライヤーを含めて純正互換品が多数溢れていて、中には数千円で買えるものもある。今回は流通状況や最新価格を知りたく、純正部品を注文。
補機関係
クランクプーリーに接続される、3本の補機ベルトの交換も追加。前触れなく切断した事例、ヒビだらけになりながら内部繊維だけで繋がっていた事例等を散々見てきた過去から、5万キロ程度で交換するようにしている。
向かって右側のクランクプーリーから左側のA/Cコンプレッサーに繋がる1本目の補機ベルト。フロントストッパーを外した状態では、ベルトの配置具合がよく分かる。
| 14. | 38920-P73-023 | ベルト,コンプレッサー | 2,310円 | 1個 |
パーツリストのイラストは他型式のエンジンと共用になっており、B16Bエンジンでは使用されない部品が多数描かれていることに注意。
2本目の補機ベルトは、パワステポンプ用。先のクランクプーリー部分の写真から、左上に向かって繋がるベルトの先に、このパワステポンプがある。

| 2. | 56992-P72-506 | ベルト,パワーステアリングポンプ | 2,310円 | 1個 |
B16Bエンジンでは、左側のイラストが適合する。
最後の3本目はオルタネーターを駆動するベルト。エンジンを動作させるための電力源だけに、劣化や老朽化に気を使っていきたい重要な部分。
| 6. | 31110-P73-508 | ベルト,パワーステアリングポンプ | 2,387円 | 1個 |
イラスト上に描かれているエンジンはどうみてもD型。エンジン型式を問わずに使える部品、B16Bに適合する部品は選択できるようになっている。
以上が、法定12ヶ月点検に併せて行われる集中メンテナンスの内容。純正部品の供給状況の再確認、持ち込み部品の手配と詳細報告等で、10月中旬から準備が行われていた。
法定12ヶ月点検
そもそもの本命作業。いつものディーラーに依頼。法定12ヶ月点検"だけ"なら、2時間も掛からないという。しかし、上記の同時作業依頼が含まれてくることから「2日は欲しい」とのこと。
旧い車ゆえに何が起こるか分からない。「大事を取って3日間は確保したほうがいいかもしれない」と告げて、確かにそのとおりと営業担当氏、メカニック氏も納得。週末をフルに使って、じっくりと作業に臨んでもらうことになった。
ディーラー側における法定12ヶ月点検は、洗車(コーティング)や除菌といった地味に高価な付帯サービスが自動的に含まれてくるようだ。出力された作業明細書をチェックしていたメカニック氏は「これはいらねぇ、こっちもやらんでいい…っすよね?」と、片っ端から付帯サービスにバツ印を付けていく。店側視点ではなく、顧客側の視点に立つメカニック氏、いろいろと判っていらっしゃる。
作業終了のチェック
法定12ヶ月点検そのものは指摘事項は一切なく、無事に完了。
オーバーホールが行われたフロントブレーキキャリパー。見た目は以前と全く変わらず、4年の経過で銀色の塗装はダストに覆われ、だいぶ暗くなってきている。取り外されたシール、ブーツ類をチェックさせてもらったところ、破れ等の損傷は見つからなかった。
ブレーキマスターシリンダーもオーバーホールされた。こちらでも交換されたブレーキピストン、シール類をチェックさせてもらう。新品時に塗り込まれているグリスがまだ残っており、コンディションは悪くなさそうだ。
新品のブレーキホースに交換されたフロント側。運転に直接関わる重要な部品だけに、欠品だけは避けてもらいたいところだが。とはいえ、完全にリフレッシュすることができて、定常運用終了までは余裕をもって走り続けることができる。
リア側のブレーキホースも新品交換。リアブレーキキャリパーもオーバーホールを行っており、こちらもシール、ブーツ類に異常はなかった。制動時の姿勢制御を司るブレーキであり、安全確保のためには万全のコンディションが必須となる。
交換されたEACV。先述したとおり、完全な予防保全として交換を依頼。交換前の時点でアイドルアップの制御に問題はなく、交換後は当然異常なし。状態管理の一環として、定期的な金網清掃を続けることになる。
20万キロを使用したO2センサーから新品のO2センサーになる。担当メカニック氏曰く「そこまで長く使えるのか」とのことで、やはり消耗品かつ定期的な交換を考えておいた方がいい部品のようだ。
3本の補機ベルト全てが新品になり、38万キロのゴールまで安心して使うことができる。各ベルトの背面には部品番号が印刷されており、新品だけに回転させるとよく目立つ。
新旧部品比較
持ち帰ってきた部品の中で、EACVとO2センサーはストックしてある新品と比較することができた。使い古した部品は、経年でどのような変化が起きているだろうか。
上が新品のEACV、下が9年18万キロを使用したEACV。冷却水のホースが繋がるジョイント部分のサビが目立つ。これはラジエターキャップの故障に伴う高圧状態により、クリップの締め付け力を超える圧力が掛かり、冷却水が滲み出た影響。
金網の様子。金網に積もるスラッジは定期的に清掃していたので、目詰まりはない。
バルブ側の様子をチェック。これまで異常は無かったことから、スライドバルブの開閉はスムーズに行われていたようだ。新品と比較すると、その汚れ具合がよく分かったりする。
新品のバルブと比較すると、旧EACVの汚れ具合が判断しやすくなる。硬く積み重なったスラッジがバルブに噛み込んでしまうと、二次エアを吸ってしまいアイドリングも不安定になってしまうことが想定される。
メインの金属フレームに、プラスチックやゴムといった部品で構成されているため、クリーナーを使おうにも慎重に選ばなければならない。ある程度の年数と距離を使ったら、潔く交換してしまうのがベストだろう。
O2センサーの比較。左がホンダ純正、右が11年20万キロ以上が経過したもの。共にサプライヤーはデンソー。1回目の交換では先端が白く変色していたが、今回はカーボンまみれになっている。
旧センサーは、デンソーUSAから販売されている補修用の汎用品で、実は並行輸入品。あらゆる車種に適合できて数が出やすいためか、純正品に比べて半値程度で売られていることが多い。外観上の違いとして、ハーネスが出てくるカシメ部分の加工が異なっている。
パイプ内部に出るセンサー部分を見る。穴の直径は2mm、ノギスで測ったところ1.99mmと表示された。
B16B用に設定され、ホンダ純正部品として供給されているセンサーでは、穴の直径が若干大きく2.52mmで、肉眼でもその違いがハッキリと分かる。
ここも設計変更による違いなのか?と思ったが、15万キロのときに1回目の交換で取り外されたO2センサーを改めて見直してみると―。
穴は大きい。モデルチェンジではなく、ホンダB型エンジン向けに何かしらの調整が行われているのかもしれない。
細かく違いがある背景には、自動車メーカーやエンジンの違いから、要求される仕様があるためと想定される。よって、補修用の汎用O2センサーでは「使用は可能だが、メーカーが要求する仕様は満足できない」という、ある種の妥協になる。コストを優先するなら補修用の汎用O2センサーを使う、エンジンの性能とマッチングを追求するならメーカー純正のO2センサーを使うといった選択肢になってくる。
〆
法定12ヶ月点検以外の作業項目が多く、事前に想定されていた時間ギリギリまで掛かると思っていたら、思ったよりも早く終わって出庫することができた。普段から車検適合仕様で、ディーラーに問題なく出入りできる(ほぼ)ノーマル車ゆえの特長が、最大限活かされたのかもしれない。
定常運用終了前の、集中リフレッシュは無事終了。最大の懸念部分だったブレーキホースのリフレッシュができたことで、月(=38.4万キロ)までは慣れたブレーキフィーリングで走り続けることができる。汚れでボロボロになっていたEACVやO2センサーについても二度目のリフレッシュを経たことで、ゴールまではトラブルとは無縁だろう。
走行距離:359,005km