誤報だったらしいが

午前9時38分、業務用の携帯電話と各個人のスマホが、一斉に緊急地震速報が鳴る。騒々しい事務所内でもブイブイとアラーム音が鳴り響くので、「地震かっ!?」と体が防御態勢に切り替わる。

運がいいのか悪いのか、今日は現場ではなくデスクワーク、しかもビルの中。忘れもしない2011年3月11日、本震以降の余震でジェンガのように右に左に揺れ続けていたビルが、今日の業務部署。本当に地震だった場合に備えて、頭上を見上げて蛍光灯の位置を確認、続いて背後に書棚があるので素早く逃げられるよう構えておく。速報を耳にしてから危険回避モード態勢まで、5秒程度だったと思う。

想定震源地域は千葉南方沖、一分程度しか猶予はない。足元がムズムズするようなP波の着弾に備えるが、揺れる様子はなく。問題は無さそう?と通常業務に戻る。緊急地震速報による営業路線の自動停止措置の復旧作業を横目に、止まっていた時間と区間を記録しておく。

後の調査で誤報だったようだが、構いやしない。むしろ、東日本大震災から9年近くも経過して記憶が薄れてきており、本当の事態であればどう身を守るか、改めて考え直す機会になった。今回の場合、頭上と背後の危険物を咄嗟に把握できたが、手の届くところにヘルメットがあっても、それを素早く被って防御力を上げることができなかった。いつどこで地震が起きるか分からない。緊急地震速報が出ないまま、突然大きな揺れを食らう可能性もある。手持ちのもので、どう命を守るか。