今年の東京オートサロンで、ホンダのModuloブースでは、EK9シビックRをベースにしたコンセプトモデルを展示したそうだ。諸事情で絶対に風邪をひけない期間が続いており、人の多さからウィルスをもらってくる可能性があり(過去にTASで風邪うつされたこと有)、実際に見た人がアップしてくる写真を眺めるだけとなった。会社の予定さえなければ、シビックのためだけに見に行って、フロア下回りとかカーペットの下の写真を嫌味ったらしく撮ってきたのだが。
ホンダは、EK9を使うことで世代をつなぐ夢とか、近未来形にモダナイズなんて仰っておられるようだが、まともに部品が出ない錆びだらけの旧い車をメーカーがカスタマイズして展示したところで、何を訴えたいの?という感じだ。
会場に設置された掲示板においても、部品再販の希望を求める書き込みが少なくなかったそうだ。中には『30100-P73-A02』という書き込みがあったようで、これはEK9とDC2R98のデスビの部品番号だが、今は出ないのだろうか。
遠い昔は「最後の一台まで部品を絶やすな」という方針だったようだが、現在は異なる。『夢』『チャレンジ』なる創業者の名言を掲げつつ、部品共通化と低コスト化、品質向上に精を出す現実的な会社になっていて、需要のない旧い車の部品はさっさと片付けるようになっている。いや、会社の運営方針としては、決して間違ってはいないが。
ネット記事等では、シビックRが旧世代の元気な車として取り上げられることがあって、締めは「中古市場での価格が上がっている」「部品供給が厳しい」「いいタマは少ない」といったオチが定例パターン。そんな配信でEK9=部品がないという、まるで数学の公式みたいな扱いがあり、さらには会場の掲示板での部品がない部品がないと阿鼻叫喚な中で、ではどのような部品が欲しいのか?という疑問も同時に浮かんでくる。
恐らく…というか、私個人の勝手な予想だが、現状では壊れていないが、旧い車故にいつ壊れるか分からない。そんな事態のときに、部品がないとなればお手上げになることがとても怖い。それでEK9は部品ない(らしい)から出せ作れ、廃番は許さないといった具合だろうか。
部品が欲しいという「オーナーからの声」とは、現状でどれだけの部品が買われるかというデータによるものだろう。まだ販売されている部品を買う、端末でゴソウダンパーツと表示されても発注を掛けてみるとか、メーカーそのものに問い合わせる等、会社や販売店の売り上げ、実態として把握できるような直接的な行動が『声』として反映される。「欲しい」「出せ」という肉声やメッセージだけでは、あーはいはい…といった感じだろう。NSXやビートといった前例があるように、どれだけの部品販売実績を積み重ねられるかが、この先々のカギ。
壊れていないからまだ部品は買わないのではなく、リフレッシュや経年劣化対策で壊れる前に買い、または予めストックしておくことが、将来の不安を減らす対策となってくる。繰り返すが、それがオーナーからの声となる。
部品(番号が分から)ない、部品(の買い方が分から)ないという、旧車維持のスタートラインに立つ方法が分かっていないこともありそうだが。
ホンダもホンダで、ある意味では厄介な車を使って、世間に展示してしまったわけだ。変に盛り上がっているところに「だから夢って言ったでしょ」と盛大にカマしてくれることも期待しつつ…。