購入制限

ROLEXは11月1日から、一部の人気モデルの購入の際、写真付き身分証明書を提示しなければならず、さらには購入したモデルと同一の時計は、5年間購入ができなくなる措置を行った。また、人気モデルを買えば、別モデルにおいても1年間は購入できないとされる。

興味深い点が、購入制限は正規販売店を運営する20の会社の中での独自ルールであり、大元の日本ロレックスは「関与していない」という。

会社のロッカーや机の引き出しの中には、ROLEXを特集した雑誌やムック本が何冊も保管されており、休憩時間のお供。

それらの本は大抵の場合、モデルの相場が記載され、並行輸入品と正規品の価格差、中古市場の動向、買い方と売り方といった金絡みのコーナーが延々と続く。ムーブメントに搭載されたメカニズムやモデルの歴史といったものは極僅かで、時計なのに投資対象として捉えているような雰囲気だったりする。「気に入った一本をオーバーホールを繰り返して大切に使う」のではなく「売るときのことを考える」のが、今の主流なのか。

そこに「デイトナマラソン」「ロレックスマラソン」と呼ばれる、毎日のように店舗に訪れては、在庫の有無を確認して回るという巡回行動が発生している。ちょっと調べれば、店を巡り続けないと買えないように思えてしまう状況ばかり出てくる。これらのポイントから、本当に購入したい人、ROLEXが求めるような新規の顧客が遠のいてしまい、売りたくても売ることができない悪循環が続いているのかもしれない。

要は短期間での売却、転売を目的とした購入を防ぐための策と思われ、これからの5年でデイトナマラソン、ロレックスマラソンという言葉が死語となり、店員と機械式時計ネタで会話しつつ、試着しながら購入を決めていく時計店本来の姿に戻るだろうか。

スマホやデスクワークの磁気に耐えられるよう、普段使い用の機械式時計としてミルガウスは候補の一つ。幸いにして制限が掛けられたモデルではなく、気に入ったモデルは種別問わずコスト度外視で使い続けるので、懸念することは何もない。

ROLEX Cal.2130

そもそも、私はROLEXを買える層に到達していないので、日々の情報を見続けることしかできないが。