一段圧縮

航空自衛隊浜松基地に隣接されている、浜松広報館(エアーパーク)には過去のジェットエンジンが展示されており、カットされているので内部を見ることができる。例えば、J33ターボジェットエンジン。

J-33ターボジェットエンジンその1

J33ターボジェットエンジンのコンプレッサー(吸気)側。遠心式の圧縮機となっており、しかも一段。いまどきの多段型の軸流コンプレッサーに比べても、ずいぶんとシンプルかつ小さく見える。

J-33ターボジェットエンジンその2

こちらは排気側となる、タービン。やはり一段型で、軸流式。

一段のコンプレッサーと、一段のタービンで構成される構造なので、見た目は自動車用ターボチャージャーとそっくり。吸った空気をコンプレッサーで圧縮して、燃料を噴射して圧縮空気を燃やして膨張、タービンを回して排気しつつ、その回転力でコンプレッサーを回して、空気を圧縮し…というループ。

ターボカットモデル

こちらは自動車用ターボチャージャーのカットモデル。空気を圧縮して燃焼させて、タービンとコンプレッサーを回すという点では同じ。

この共通の理屈から、自動車用ターボチャージャーを流用して、ジェットエンジンを作ってしまう人が少なからずいるようだ。推力やシンプルな動力源として期待するのではなく、排気音とタービンブレードから発せられる高回転音に酔いしれるためだけのエンジン。

高温を維持しながら、その温度で自らが溶けないようにしなければならない燃焼室。排気温度に負けないタービン。100,000rpmを軽く超える回転軸のブレ対策と潤滑。燃料の流量維持と点火タイミングの決定などなど、課題はいくつもあるが、なかなか夢のある自作エンジン。職場で作成チャレンジをした場合、仕事するより集中し続けることは間違いない。