みちびきさん、本格運用開始

日本版GPSとも称される、準天頂衛星システム「みちびき」の本格運用が今日からスタートした。

準天頂衛星のみちびき初号機が打ち上げられたのが2010年9月で、運用開始は2013年。この準天頂衛星は軌道傾斜角が高いために、地表から見ると大きく8の字を描く軌道となっている。衛星が日本上空から離れて南半球側へ移動すると、位置情報の信号を受信できなくなり、日本版GPSと表現されながらも、受信できる時間帯が限られている状態が、5年に渡って続くことになった。

準天頂軌道

24時間、常時受信できるようにするためには、常に日本上空に準天頂衛星が存在せねばならず、複数機の運用が必要になる。2017年の中ごろから、ようやく2、3、4号機と打ち上げられ、試験運用と搭載プログラムの調整を経て、本日の運用開始に至った。

測位精度は数センチ以内にまで向上するようで、この恩恵を真っ先に受けるのがカーナビ。近代化改修と称してナビを換装しており、当然みちびきにも対応している。今日からは、みちびきによる高い精度の常時測位が行われることになるので、高精度が実感できるかけっこう楽しみだ。

アメリカのGPSに頼らない、日本独自の衛星測位技術の取得も関係しているようだが、衛星本体は無限に稼動できるわけではなく、寿命が尽きる前に新しい衛星を打ち上げなければならず、費用面では相当なものになってしまう。そうして掛けた多額の費用が活かされるサービスやシステムが見当たらないと、無駄として捉えられてしまう恐れがある。「宇宙や衛星がどうした。そんなことより国内の問題に目を向けよ」という意見も、間違ってはいない。

準天頂軌道衛星

出典:qzss.go.jp、提供:内閣府宇宙開発戦略推進事務局より

衛星バス(プラットフォーム)はDS2000を使用しているそうで、身近な衛星ではひまわり(気象衛星)がDS2000だ。運用目的や搭載機器で見た目は多少違ってくるが、似ている部分があるとなれば親戚みたいなものか。