旭川市のホテルを出発しようとしたところ、車内にナゾのニオイが漂っている。腐敗臭とは違うが、吐き気を催すニオイだ。変なものを買った記憶はないし、度重なる沿岸走行でエアコンのフィルターやエバポレーターにニオイが付着したとか?とりあえず、窓と送風機を全開にして出発することに。吹き出し口から出てくる風も臭いな…。

まず立ち寄るのは、旭川空港。ここで土産を大量に購入していく。当初は苫小牧あたりで買えばいいか…と思っていたが、旅立ちの拠点となる空港なら、イヤというほど土産が揃う。車という輸送手段が活かせることもあって、過去最高量の土産を購入。さすがの店員も、まだ買うのか!という視線だった。

タイミングよく羽田からの便が到着。久しぶりに航空機の着陸からスポットインを見届けた気がする。朝7時前に羽田を出発して、8時半ごろにはココに到着しているわけだから、改めて航空機の早さを実感することになった。

土産と航空機見物で満足して車に戻れば、やっぱり気分が悪くなる悪臭を食らう。ファブリーズを噴霧し、同行者が使っていなかった芳香剤(NERV仕様)でカバーしておく。芳香剤と悪臭のダブルで、車内環境は一気に悪化…。

富良野へ向けて国道237号線を南下する。近くに陸上自衛隊の上富良野駐屯地があるためか、自衛隊の車が多く見れる。自衛隊アレルギーを持つ人にアレコレ言われないようにするためか、交通ルールをガッチリ遵守し、50km/hの制限速度なら50km/hできっちり走る。おかげで流れのいい道路においてペースメーカーになってしまうが、道外から訪れたこちらとしては、実はそのほうがありがたい。どこに警察が潜んでいるか分からないし、飛ばしてガスを消費したところで、到着時間には大差ないと分かっているためだ。
実際のところ、写真のように背後にピッタリくっつく クソ 市民がいるわけだ。こういう輩は、自衛隊側が交通ルールを守らなければ「自衛隊は法定速度を無視する」と言い、守ったところで「自衛隊は遅い」と文句を垂れる。災害などが発生すれば、真っ先に助けを求め、救援が遅ければそれはそれで文句を言うに決まっている。どんなバカでも守らなければいけない自衛隊、本当にお疲れさまという感じだ。

目の前に広がる山々、十勝岳だろうか。よく見ると、まだ雪が残っている。涼しい風とちょうどいい日光で、とても過ごしやすい気候だ。

自衛隊の車がいなくなって、先頭に踊り出る。国道237号線から一本それた、生活道路を経由する。下り坂の一直線が長らく続き、ようやく富良野市へ突入。まずは富良野駅で休憩。

富良野駅で待機するキハ40。一両だと模型みたい。都会で聞く「短い10両編成」というのは、実は長い編成だったらしい。
朝から車内が臭かった原因が、ここ富良野で判明。前日まで、塩分まみれのリアガラスをこまめに拭き続けていたタオルが、一晩で急激に熟したらしい。ニオイの正体は磯の香りにとても近いもので、若干の腐敗臭も併せ持っていた。タオルを捨てた途端、普段のマリンスカッシュな車内に戻った。沿岸で使ったものは、早く捨てるか洗わないとダメのようだ…。
富良野駅を出発して、三笠市に突入すると案内標識に三笠鉄道記念館なる表示を発見。立ち寄ってみることになった。

入場は無料(有料ゾーン有)か。誰もいなかったので適当に車を停めて、中に入ってみる。

TOMIXで鉄道模型化された、ソ80形貨車の実車があった。

自宅の近所でよく見る馴染み深いディーゼル機関車も、乗って触れる。駅のホームの高さからでは大きさは実感しにくいが、レールと同じ高さから見ると巨大。

ED76-500形電気機関車、9600形蒸気機関車、C12形蒸気機関車が屋内保存されていた。ただ保存してある車体を眺めるだけなら、他の鉄道博物館でもできるが…。

機関車の機器室にもアクセス可能。1エンド側と2エンド側を行き来して、さらに機器の裏側にまで入ることができる。クモの巣、大量のホコリ、何でも触れる(=ケガの原因にもなる)と、環境は良くないが、素人が機関車内部を動き回れる点は貴重な気がする。三笠鉄道記念館を出発して昼食。ある意味、御当地モノとなるセイコーマートのホットシェフ。あっという間に食べ切って、道道38号線に入る。

スムーズな二車線道路、軽快に走れるワインディングを駆け抜ける。

ついに来た、破綻した夕張市。今回の北海道ドライブの目的地の一つ。夕張市に近づくにつれて、車や人を見かけなくなっていく時点で、もうワクワクする。

夕張希望の丘と刻み込まれた煙突。アスファルトの隙間から雑草が力強く生えている。一見すると駐車場のよう。この区画は、もともと石炭の選別所だった名残らしい。それで広大な空き地が広がっているようだ。向こうに見えるのは花畑牧場の工場か。

ファミリースクールふれあいと掲げられた建物。一見して廃墟だ!と分かるほどの雰囲気を漂わせている。撤去するにしても金がないと始まらないわけで、こうして朽ちていくのを待つだけしか方法はないようだ。サバイバルゲームや町全体を『逃走中』の舞台にしても、面白そう?

市の中心部、閉校したと思われる学校の目前に設置されている歩道橋も、錆が浮いてボロボロ。補修費用がないのと、誰も使わないことから、半ば放置状態なのかもしれない。

学校の校庭部分は、そのほとんどが気合い十分の雑草に占拠されている。遊具の高さにまで迫る雑草…。除草する余裕すらないことを意識してしまう。

夕張駅は、A列車で行こう(4及び7)の田舎駅みたいな雰囲気。駅舎内の便所一つでも、金がないから閉鎖されていた時期があったそうだ。駅舎内には、夕張まんがメロン祭り2014の小さな広告が掲げられていた。アニメ調キャラクターは人を呼び寄せる即効性があるものの、飽きられるのも早いという欠点がある。持続、定着させるには相当の困難があると思う。
…それにしても、東方は強い。全国各地、どこでもイベントを開催しているような気がする。…
夕張市を後にして、最終目的の苫小牧東港に滑り込む。出航は19時半で相当の時間がある。時間つぶしのために、近くの新千歳空港に出向いて、土産をさらに補充。近くとはいえ、苫小牧東港から新千歳空港まで片道30km。この距離を30分程度で走りぬくのだから、平均走行速度はかなり高いらしい。

乗船直前。今回もまたステートルームB(旧称、一等和室)をチョイス。連日の天候の悪さがとうとう本領発揮し、苫小牧東港を出航して早々「揺れが予想されますのでお気をつけ下さい」と、放送が入るほど。相当波が高く、右に左にゆっくりとロールする揺れに、船酔い発症。夕食を吐くわけにはいかないので、何十年ぶりかの、酔い止め薬の服用となった。説明書を読んで、注釈文が目に入った。
・食べすぎに注意しましょう。
→夕食は船内のレストランでガッツリ食べてしまい…。
・遠くの景色を見ましょう。
→船外は暗闇の海で、何も見えず…。
・気分転換しましょう。
→疲れた状態では、気分転換なんて…。
というように、一通りアウト。酔い止め薬により、嘔吐中枢への刺激が遮断されるのをひたすら待つしかない。噴火湾から津軽海峡に入るまでは揺られ続け、疲れた身体には厳しい夜となった。