「エンジンの始動が困難」「アイドリングが安定しない」「ハイカムに切り替わらない」とエンジンが不調という連絡を受けて、救援と状況調査のためにひとっ走り。
冷え切った状態からエンジンを始動させてみるが初爆に至りにくく、何回かセルを動かしてようやくブルブルッと始動する。しかし、すぐにストールしてしまう。
事前のディーラー診断では、燃圧が来ていないとのこと。担当メカニックからはゼロだったと告げられていたそうで、後に270kPaと判明するが、いずれにせよ基準値の320-370kPaよりかなり低い。
そこで燃圧レギュレーターを外してチェックしてみると、デリバリレールとリターン側のホースから漏れてくる燃料が非常に少ない。先ほどストールしたことで、圧力が失われているのかもしれない。燃料が垂れにくいことは好都合と、このまま燃圧レギュレーターを交換して、改めて始動させてみる。初爆までにコンマレベルの引っかかりはあるが、先ほどまで不調を極めたレベルの始動具合と比べると、だいぶ良くなっている。
そのまま試走。6000rpmを越え、ハイカムに切り替わる回転数に達すると、ゴゴゴッと振動が発生して、カムが切り替わらない。それでいてハイカム用の燃料マップになるので、この妙な振動が起きるのか。確かに連絡どおり、ローカムのままになっていた。スプールバルブ本体には異常はなさそうで、ハーネス関係も異常なし。となると…未着手のリフレッシュ部分をアドバイスして、次の作業結果待ちとなる。
つまり、二つのトラブルが同時に起きていることから、並行してあちこちを確認していく必要がありそう。まず燃料系統では、燃料フィルター本体は交換している。フィルターとなれば他にもある。

燃料ポンプ部分にフィルターがあって。

燃料フィルターより先、インジェクター内部にもフィルターがある。
続いてローカムからハイカムへの切り替えができないとなれば。

ECU上の電解コンデンサに異常はないか。他のセンサー類の導通は確保できているか等々。
燃圧が基準値外となっている燃圧レギュレーターをお借りすることができた。

EK9純正の16740-PCT-003。これを私のシビックRに装着してみて、始動困難やストールといった症状が発生するなら、この燃圧レギュレーターが不良と判断できる。もしスムーズに始動した場合は、また別の原因を探る必要がある。
トラブルシューティングとはいえ、同じ車を並べてああでもないこうでもないと話が続く楽しい時間となった。冷たい雨が舞う中、ありがとうございました。>Mさん