空の巡航方法がベース

高速道路をひた走ることは多い。おかげで平均燃費はカタログ値を超えており、リッター16やら18といった数値はよく出るので、14まで下がると「渋滞と街乗りでやられたか」と、随分と落ちたように感じてしまう。

80km/hでの走行

メーター読み80kmhでの走行では、実際は75kmh程度だったりする。航空業界では最大航続距離巡航(MRC:Maximum Range Cruise)に該当。

この速度で淡々と走り続けていると、計算ミスや給油量が少ないといった間違いではないのか?と思ってしまう燃費が出ることがある。過去には、北陸から関東に向けて帰宅する際に80kmh走行を続けた結果、リッター21.9が出た。

80kmhを超えると急激に空気抵抗が増え、その増加率は速度の二乗に達するとは有名な話。80kmh以下であれば空気抵抗が低くなって、結果として燃費が改善されたことも遠因だろう。

ところが、この80kmh、実速度75kmhはドライブフィーリングがあまり良くなく、時間の割りに距離が伸ばせない点や周囲との速度差がハッキリしてしまうために、疲労感を覚えやすい。東北道の岩手県以北や山陰道といった閑散区間で行うことが多い。

90km/h走行

メーター読み90kmhにアップ。実際は85kmhに達しないくらいだろう。経済巡航(ECON:ECONomy cruise)とも称されるだけに、燃費や時間といった各種コストが最も良くなる。

流れのいい高速道路においては、この速度で走っているといつの間にかペースメーカー的な立場になっていることがあり、後方には車間距離や定速走行の各種支援システム(アダプティブ・クルーズ・コントロール)装備車がズラリと並んでいることも珍しくはない。

先の80kmh走行に比べれば燃費は多少悪くなるが、それでも冒頭で書いたような16以上は狙える。しかも1時間少々を走れば100km先に到着できるので、長距離を走るときは所要時間や使用する燃料の見通しも立てやすい。これといった難点はなく、最も多用する速度域になっている。

100km/hに達する速度

メーターは100kmhを示すが、実際はまだ90kmh台に留まる。いわゆる高速巡航(HSC:High Speed Cruise)に該当する速度域。

100kmhオーバーとなれば、国内で合法的に出せる区間は限られており、それでいて時間短縮効果は微々たるもの。80kmhを超えると空気抵抗は大きくなってしまい、この時点で燃料の消費量はアップする。ついでに、追越車線である右車線をダラダラ走る車に阻まれてしまえば、せっかく稼いだ短縮時間はあっという間に失うことになり、再加速で消費する燃料も多くなりがち。

200km程度の距離において、好き勝手なペースで走る車と90kmh程度の一定速度で流す車で一種の競争状態になったことがあったが、その差は3分も無かった。

速度域が上がればドライバーへの負担も増えやすい。疲労でSA/PAに入る頻度が増えてしまえば、ここでも時間を失うことに繋がってしまう。メリットよりもデメリットの方が目立ってしまい、使いどころが難しいのがHSCかもしれない。

レギュレーションなんてものはなく、車の特性と財布事情を絡めた自分だけの燃費競争。全国各地の高速道路の大半が、80~100kmhの最高速度に設定されている背景にも助けられている。