ブラッシュアップを体感

「そこに軽自動車からバン、小型車があるから好きなの使っていいよ」と言われ、それならばとスズキを代表するコンパクトカー、スイフトを選ぶ。ちょうど先日、スズキ歴史館に出かけていたこともあり、低コスト化を極めた車両に触れられることになるとは、なかなか都合がいい。

スイフトカットモデルその1

カットモデル上では、隙間だらけのエンジンルーム。補機類や余計なホース、ハーネスがないためにスカスカな印象になっているのだろうと、この時点では思っていた。

選んだスイフトは5BA-ZC83Sという現行型。グレードはXGでハイブリッド無し、1200ccの純粋なガソリン車。ついでにCVT仕様。どんな具合なのか?とボンネットフードを開けてみる。

スズキK12C

スズキK12C型エンジン。馴染みのある後方吸気、前方排気の構造。随分スッキリした構造であちこちに隙間があり、手を突っ込めるスペースが非常に多い。先のカットモデルと大差ないほどのスカスカ具合だった。

見慣れたスイフトのエンジンルームといえば、シャブ(会社自動車部)におけるY氏のZC33Sスイフトスポーツ。こちらは1400ccのターボ仕様となるので、タービンやインタークーラーがエンジン前方を占めている。よってスイフトスポーツがある意味では基準視点になっていたこともあり、比較されるNAのスイフトのエンジンルームに驚くことになった。

副変速機付きCVT

以前もスイフトは借りていて、このときは2代目。同じくCVT仕様だったが、みゃーみゃーと鳴くだけでトロトロとした加速制御が続き、エンジンブレーキも全く頼りにならない。スズキのCVTはキツいものがある…とネガティブな感想を抱いていた。

現行型ではブラッシュアップが進み、ダルさがなく走りやすくなっている。信号発進では、エンジンの回転を抑えたままスルスルと加速してくれる。もう一段階上の加速が欲しければ、単純にアクセルを踏むか、シフトレバー横のSボタンを操作して意図的にエンジンの回転数を上げる。このSボタンのおかげでエンジンブレーキが使いやすくなり、MT車ほどではないにしても、軽い減速による速度調整がやりやすい。高速道路の上り勾配や首都高湾岸線といったパワーがモノをいう区間でも、意外とそつなく走ってくれた。

買い物や日常のユースに最適なゲタ車。普段が旧い車に乗っているおかげで、車体のコンディションを気にすることなく乗り回せる点はイマ車ならでは。

ただ、車格に対するタイヤサイズのバランスがあまり良くないのか、100kmhに近づくとバタバタバタバタ…と足回りからの異音と振動が響くようになり、強烈な恐怖感を抱くことになった。せいぜい80kmhが限度らしく、私なりの使い方ではスイフトではスペック不足らしい。