『D』全廃

持っているGPSロガー(GL-770)は、最短0.2秒間隔での記録ができる。飛行機内では0.2秒間隔設定にしておき、高度と速度の変化が滑らかに記録されるようにしていた。その分データ量が増えてしまうので、ドライブ目的では全てのログが記録できなくなる。よってドライブでは3秒間隔にしており、これが一晩乗船するような船舶になると6秒間隔に延ばすような、細かい設定変更を行っている。

GPS衛星ことナブスターはアメリカ空軍の管理下にあり、軍事上の理由もあって意図的に誤差が含まれていた。その精度は100m程度に落とされていて、完全に正しい座標を把握できるわけではなかった。

この誤差に対応するため、デファレンシャルGPSというシステムがあった。座標の分かっている固定局を設置し、そこに正確な時計を組み合わせる。ナブスターからの受信データと固定局の位置の差から、より高精度な位置情報を送信するような仕組みだった。

意図的な誤差は2000年に解除され、精度は10mまで向上。精度が良くなったことで、デファレンシャルGPSによる補正も不要となり、まずカーナビ向けのデファレンシャルGPSが2008年に廃止。まだデファレンシャルGPSが有効なところがあって、船舶向け。1m級の精度になるようで、ちょっとしたズレが大きな問題になる乗り物だけに、引き続き機能していたようだ。

さらに年数が進み、日本でも準天頂衛星(みちびき)が打ち上げられ、より測位精度が向上することになった。そこにGPS週数ロールオーバーが行われ、旧来のデファレンシャルGPSが使えなくなり、それならばと船舶向けのデファレンシャルGPSが2019年3月4日に廃止となっていた。

…最近、デファレンシャルGPSという単語をすっかり見なくなったと思っていたら、このようにして廃止となっていたことを今更知ることになった。さらに日本の準天頂衛星についても、現行の4機体制どころか7機体制での運用が決まっていたようで、宇宙関係に多くの予算を割り振るとは。

このテの情報は、世間的には全く面白くはないためか、まず報道されることはない。背景まで含めて自分で調べ続けないと、あっという間に遅れてしまう。時計趣味、機械趣味、ドライブ趣味といろいろ関わってくるネタだけに、もう少し情報感度を高めておかないとダメらしい。