仇だった加速装置

Webサイトについて、閲覧者側の立場からすれば、クリックしてからページが表示されるまでの速度が遅いと、それだけで不満が溜まる。状況によっては戻るボタンを押して、別のページに飛び直すことも少なくはない。逆に公開側となれば、いかにしてスムーズにサーバからデータを流せるか。写真や各種ファイルを軽量にしたり、ハードウェアの設定を細かくチューニングしたりする。

当Webサイトは、かつては自宅サーバ上で公開していたことから、サーバのチューンは徹底的に突き詰めていた。回線の細さやハードウェアの貧弱さをカバーするために、必死に勉強してサーバを作り上げていた。興味のある分野になれば、やる気は延々と続くものだ。

現在はホスティングサーバとして借りているので、細かいセッティングはできない。オプションメニューである程度の設定変更は可能だが、httpdの設定ファイルを直接いじるようなことは一切できない。

設定変更といえば、Webサーバ上のファイルをキャッシュサーバという別のサーバに一時的にコピーしておくことで、閲覧するときはキャッシュサーバから応答し、表示速度の向上が期待できる…という加速装置、アクセラレータ機能がある。こんな宣伝文句に、そうなのかとONにしていた。

ところが、この機能をONにしてからというもの、逆にページの表示が遅くなってしまった。自前でチェックしてても妙に遅いと感じるくらいで、Google Search Console上でも『LCPの問題:2.5秒超』の警告がバンバン出るようになり、当初は何が原因なのかさっぱり分からなかった。

公開している内容の構成上、ページへのアクセス要求は幅広くかつ秒間隔で行われ、その度にキャッシュサーバとWebサーバで異様な量のファイルが飛び交う。キャッシュサーバのファイル保持時間は10分程度となっているが、次から次に接続要求が出る状況が続いている以上、二つのサーバ間での処理にやたらと時間が掛かるようになってしまう。そして、閲覧者側からして見れば、遅く感じてしまうのかもしれない。

この処理が続くせいで、表示速度が逆に遅くなったとすれば、まずアクセラレータ機能をOFFにする。キャッシュサーバを介さずに直接Webサーバからデータを流す、当初の設定のままで様子を見ることにして、一ヶ月ほどが経過。

するとさっそく変化が出てくる。Webサーバ上のファイルは一切触ることはないまま、『LCPの問題:2.5秒超』の警告はゼロになり、良好URLのカウント数はどんどん増えていく。レスポンスが元に戻ったことで、表示がスムーズになっていることが確認できた。さらには流入数が元に戻ってきたことも表示されており、どうやら表示速度の遅さでかなりの新規閲覧者を逃していたようだ。

画像ファイルとタグ打ちhtmlという、昔ながらのホームページスタイルだから、キャッシュサーバとも相性がいいだろうと思っていたが、全くの逆の結果になっていた。ページの構成としては非常にシンプルなので、Webサーバから直接放流したほうが早いらしい。