安定のラオックス(笑)

中国観光客にべったりと依存していたラオックスだが、新型肺炎の流行で中国からの訪日客が減少し、業績の悪影響を懸念。希望退職者の募集を行うことを決定したという報道があった。

以前も書いたことだが、ラオックスがひっくり返る様子は今に始まったことではない。

稼げると思った分野に手を出してみたりするが、表層を上手に取り繕っているだけで、品揃えがどこか中途半端でコアな商品がない。客の動線や視線を無視したような売り場セッティングで、リピーターを掴みにくい。このように店舗を改装開店しては、短期間で閉店を続ける。そんな失敗に次ぐ失敗とライバルの台頭によって、中国企業の傘下になったのが2009年のこと。

中国企業の傘下になってからというもの、来日客に偏重した免税店的経営になり、日本の客は完全無視だなこれは…と印象を抱いたのは私だけではあるまい。ちょうど爆買いブームで業績を伸ばしていたこともあって、マスコミもインバウンドビジネスの成功例として、気持ちよく持ち上げるわけだ。ここが春であり、この世の夢だったタイミングらしい。この2015年あたりの株価を見ると、5,000円を上回る価格がついていることからも、笑いが止まらなかっただろう。

ところが今回の新型肺炎の流行で、頼みの綱だった中国からの訪日客が減少。すかさずリストラで経営の見直しを図るとは、いくら中国傘下の企業で判断が早いとはいえ、根底にあるラオックスらしさ(開店→すぐ失敗→あっという間に撤退)は全く失われていない。経営に失敗して、現場の人間を切ることで辻褄を合わせているとなれば、役員報酬の減額があっても経営者側は残ることができる。その手段で業績が回復したことが経験則となり、新業態に手を出しても失敗したらリストラすればいいや…と、何度でも同じことを繰り返す。

訪日中国人が落とす金に期待できなくなり、かといって中国人経営者には国内内需は理解できない。この企業、どこまで堕ち続けるのやら。