秋口からは現場監督をメインにしながら、事務屋兼任という扱いに切り替わり、ちょっとややこしい業務パターンになった。プライベートでパソコンの前に陣取ることは苦ではないが、業務となれば話は別。一日の終わりには、目の疲れと軽い頭痛を感じながら、逃げ出すようにしてパソコンデスクから離れていたりする。
数十GBレベルのデータを大量に扱うものだから、そのバックアップシステムも強烈なものになってくる。その中で「RDXに保存してくださいね」なんて言われて、はて、RDXとはいったいなんぞや?と疑問が浮かぶ。RDXと聞くと、ホンダCR-Vから派生した高級ラインのアキュラRDXが真っ先に思い浮かぶが。

これがRDX。画像はITmediaのPR記事、あなたの会社のデータは安心?――安価で堅牢なバックアップの"現実解"「RDX」より引用。
中身は2.5インチのハードディスク、またはSSDとなっていて、専用のカートリッジに収められている。パソコンやサーバ等に接続された、これまた専用のドライブ装置にセットすることで、一般的なハードディスクと同じように使用することができる。
カートリッジをドライブ装置から取り出すと、VHSビデオのように「ぎいぃいい…」と駆動音を発しながら排出される。セットするときはドライブ装置の挿入口から、やはりVHSビデオのようにちょっと押し込んでやると、「うぃいいぃん…」と音を出しつつ自動的に引きこまれていく。
かつてのバックアップメディアといえば、デジタルデータストレージ(Digital Data Storage/DDS、※1)というテープメディアがその一つだった。世代交代が進み、ハードディスクを使ったストレージシステムとして、RDXが存在しているそうだ。
このRDXを知ったことよりも、DDSが既に退いたシステムになっていたことが分かったほうがインパクトが大きい。つい最近まで、DDSはプライベートで現役だった。DDSのメディアはヨドバシカメラにも売っていて、取り扱いの縮小と共に大量買いして順次消費、整理と撤去がようやく一段落を迎えたところだ。今もヘッドクリーニング用の未開封のテープが、一本だけ残っている。
ハードディスクやSSDをリムーバブルディスクとして扱い、しかもバックアップ用途に使うとは、自作PC派にとっては目新しさが特に無いのが不思議なところ。持ち運びや頻繁な脱着に備えて、衝撃や静電気に対する強さがウリとなっているが、このあたりも実は見慣れたもの。昔からあるシステムやハードウェアを基本に、企業向けにデザインや用途を再度練り上げて、RDXとして規格化していくことで、開発費を抑えつつ利益を出しやすくした…そんな印象を抱くことになった。
※1 DDS
元を辿れば、DAT(Digital Audio Tape)というデジタルテープがベース。新世紀エヴァンゲリオンで、碇シンジが持ち歩いているオーディオプレイヤーが、このDATを元ネタにしたもの。