蜂蜜の警告文

昼食時に買ったサラダには「蜂蜜入り、一歳未満の子供には食わすな」という小さな注釈文が書き添えられていた。蜂蜜を使った食べ物には、大抵書き添えられているが、コレだけではなぜダメなのか、まずハッキリしない。知っている人は知っているだろうが、改めて紐解いてみよう。

ハチミツ入り

蜂蜜にはボツリヌス菌が混入している恐れがあり、かなり古いデータとなるが、厚生省の1988年の調査によれば、5%の蜂蜜からボツリヌス菌が発見されている。このボツリヌス菌、芽胞の形で土壌中に分布しており、決して別世界の細菌ではなかったりする。

自然界に存在する毒素としては最強レベルで、1gで100万人を殺せるほど。青酸カリなら1gで5人だから、その凄まじい能力がよく分かるはず。生物兵器として考えるなら恐るべき殺傷能力を誇り、500gで世界人口の致死量に達する。テロリストに渡ったら大変な事態となり、懸念事項の一つとなっているらしい。…が、1990年にオウム真理教は実際に散布したものの、未遂に終わっている。このときは出来が良くなかったとされる。

蜂蜜の中にボツリヌス菌が混入していたとしてても、活動は休止しているのでそのまま体外に出る。ところが、一歳未満の幼児の場合、腸が短いこと、腸内細菌のバランスが悪いことから、ボツリヌス菌が活動を再開して毒素を出しやすい環境が揃っており、幼児ボツリヌス症という中毒症状を引き起こし、最悪死亡するとか。そんな事情があって、1987年に厚生省が「一歳未満の子供には与えてはならない」という通達を出すまでに至った。

こんな背景を事細かに説明したりすると、どう考えても危ない食品となってしまう。そこで、ざっくばらんに「一歳未満には食わすな」という表現に落ち着いているのかもしれない。