フィットの運転が楽しいワケ

フィット3はハイブリッド車、ガソリン車問わず、軽快に走り回れることからお気に入りの車で、1300ccのガソリンモデルでもクイックに動くので楽しい。

楽しく感じる理由は様々にあると思われるが、自分なりの考えでは、リアセクションの補強がEK9シビックRと比べても段違いとなっているためではないか。ステアリングハンドルを動かして旋回が始まると、ボディが歪むことなくしっかりとついてくるので、キビキビとした印象を抱くためかもしれない。

そのリアセクションを目の当たりにしたのが、Y氏の赤フィットレイのGP5氏の青フィットに対し、ラゲッジランプを増設したときのこと。

限られた空間で構造上の弱点を克服すべく設計された様子が分かり、「こいつぁすげぇや!」と目を奪われて、作業する手が止まったほど。EK9シビックRと比較するなんて、15年もの年数差になるので少々無理があるが、ここまで違うと同じメーカーとは思えなかった。

フィット3のリア構造体その1

フィット3のリアシートを折りたたんで内装パーツを剥がすと、見えてくる構造体。居住スペースを確保するため、クォーターウィンドウ部分は薄くなっているが、それ以降のトランクセクションにおいては、筒状にしたフレームで四角い開口部…テールゲート部を構成することにより、剛性を高めているようだ。

フィット3のリア構造体その2

ルーフ側に至っても、やはり筒状のフレームが組まれている。これなら、がっちりとした開口部を保つことができて、『柔よく剛を制す。剛よく柔を断つ』という、必要な剛性を保ちつつ、恐怖感を抱くことなく気持ちよく走れるための、あえての歪みを持たせることができそう。

EKシビックのリア構造体

こちらは見慣れたEK9シビックRのリアセクション。Cピラーは筒状にはなってはいるが、フィット3のように角張った筒ではない。ルーフ部分は板パネルを重ねて溶接して、必要な剛性を生み出しているが、フィット3の構造体に比べれば、旧世代の車であることは明白。これではルーフモールの溝が割れても、不思議ではない。

大きな開口部を持つ以上は、剛性面では不利。そんな弱点を補うかのように、Cピラーとリアダンパーハウジングを繋ぐX字型の補強バーや、左右のCピラーを繋ぐ補強バーが数多く見られたが、同じハッチバック車でもフィット3の時代ではスポーツ走行する需要が減っている点を含めても、種類が激減している点からして、必要な剛性は十分に確保できているのかもしれない。

リアセクションの剛性があって、ついでにトーションビーム由来の抗ロール性もあるから、ステアリングのレスポンスは決して悪くは無い。これで街乗りレベルでも楽しいと感じている。