ようやくムーブメントの分解ができる環境が整ったものの、剣抜き(針抜き)が大きくて秒針しか抜くことができなかった。これでは文字板側の分解ができず、カレンダー関係の歯車に注油がしにくくなってしまうが、なんとかやってみるしかない。
秒針が抜けたことで、輪列側の分解はできるようになった。一つひとつの部品を確かめながら取り外していき、あっという間に地板部分全景が見れるようになった。

分解前の写真は、3月12日付けの記事にて掲載している。運針しない原因は、第一の予想としてローターの軸受けが油切れ。長年の使用の中で、落下等の強い衝撃で軸がブレていることが第二の予想だ。このあたりの精査には少々の時間が掛かりそうだが、可能な限りの原因を追究したいところだ。

外された歯車を見る。長い軸を持つのが秒針用の歯車で、四番車と呼ばれるもの。短い軸を持つのが三番車で、小さい歯車から分針と時針を回す。軸受けのサイズが、写真右側のスケールの表記…最小0.5mmよりも小さく、実際のところヒゲよりも細い。組み立てるときにはこの部分へ油を注すことになるが、このサイズに適した量は本当に極少量なので、気の抜けない作業が続くことになりそう。
当初は勉強用に借りたもので、所有者からも「壊しても構わない」と言われていた。しかし、ここまで手を付けているのだから、どうにかして直せないか?と意識が変化していた。部品の損傷が見つかった場合、そこでお手上げになってしまうことから、正常動作品のCal.3862を万一の部品取り用として手配、共食い整備に備えることになった。