悪名高いSeagateのハードディスク、Barracuda 7200.11といえば、ファームウェアにバグがあって、ある日突然BIOSから認識されなくなってしまうというもの。正常稼動しているうちにファームウェアをアップデートすれば大丈夫なのだが、認識されない(ロック)状態に陥ると、一切のアクセスができなくなってしまう。ロックされても、内部に記録されているデータそのものは無事とはいえ、正攻法ではない危険な手順を踏まないと問題は解決できない。非常に厄介な爆弾といえそうだが、2009年初頭の出来事で、現在はパソコン関係の昔話に分類できる。
2012年9月2日に、「ハードディスクが使えなくなったんで、助けて下さい」と持ち込まれたハードディスクが、まさかのBarracuda 7200.11だった。最初の騒動から三年が経過して、抱えていた爆弾がとうとう爆発。復旧作業に挑んだ結果、無事にロックを解除し、所有者に返却にすることができた。

復旧中のワンシーン。USBを介しているとはいえ、ターミナルからシリアル通信なんて、10年以上ぶりのこと。機材を揃えるため、ハードディスクを預かったその日に秋葉原へ急いで出かけたのも、今となってはいい思い出だ。
数あるパソコンの復旧作業において、妙に印象深いのがこのロック解除作業だ。壊す危険性が極めて高いのに、もう一度やりたいとさえ思っていて、チャンスがあればぜひ挑みたい。そんなことを思い続けているところに、ファームウェアのバグを抱えたハードディスクを入手することができた。


Barracuda 7200.11 ST3500620AS FW:SD15で、ばっちりバグ版。しかも代替処理済セクタも検知されていて、トラブルが前提のハードディスクとしては、最高のサンプルかつコンディションとなっている。当面はこのまま使い続けて、ロックされるのを待つのみ。こういうときこそ、早い段階でロックして欲しいもの…。